私が育った町、成田市の市長選挙が公示された。最有力候補者は小泉一成氏、46歳。成田山新勝寺の表参道で旅館を構える若旦那であり、有力な市議会議員でもある。対抗馬は小林攻氏で、なんと市長選4度目の挑戦となる。かつての連続トップ当選議員なのだが、いかんせん10年以上ものブランクは大きい。年齢も60歳になってしまった。
私は小林氏を推す。成田空港建設を体を張って推進し、成田市の発展の礎を築いた功績と、経済発展により減税と福祉の充実を両立させた手腕を高く評価しているからである。しかし小林氏が市議会を去って以降、小泉氏が活躍して実績を積んできたことは衆目の一致するところであり、最近の有力者(例えば前新東京国際空港公団総裁や現国会議員林幹雄氏ら)が小泉氏を推すのは当然かもしれない。だが、私は小泉氏には不信感をもっている。
1979年(昭和54年)同大学を卒業し家業(成毛屋旅館)を継ぐ。妻 由美子と松山千春コンサートに行き、松山千春が叫んだ言葉『おまえら、明日の飯を食う心配が無いのなら、少しは他人のこと、世の中のことを心配しろよ』に衝撃を受ける。以後、仲間を募り、まちずくりの勉強会を積み重ね、まちずくり実践運動を展開する。
政治を志した動機が松山千春のコンサートである、というのは百歩譲って許そうじゃないか。だが、まちずくり
とは何だ。しかも二度も書いている。
また小泉氏の公式Webサイトには重大な問題が多々あり、掲示板で指摘されているのだが、ちっとも修正する気配がない。たぶん、Webサイトを作ったことも忘れているのだろう。
以上は瑣末な話を取り上げたわけだけれども、じつをいえば小泉氏の市議会での発言には納得のいくものが多い(小泉氏は保守派)。間の抜けたところさえ気をつけていただければ、小泉氏の当選は成田市にとって悪いものとはなるまいと思う。元社会党国会議員の前市長と比べればずっといいだろう。
私の記事が一方的なネガティブキャンペーン風になってしまうのは、その実、小林氏がWWWに何ら情報を公開していないという事情も大きい。政治活動の記録を公開している小泉氏は、その一点において、なかなか良心的な議員だと思う。
余談。革新派の前市長が選挙に出ないため、今回の市長選は保守対決となる。朝日新聞がこの選挙戦自体をくさすのも道理である。