趣味Web 小説 2003-10-05

「"いろは"の先のCSS」第2回の宣伝

それで、そうやって、いろんなWebサイトのデザインを見てたら、、、いろいろ、わかってきたんですっ!

葉月のデザインは、ぐんぐんよくなるし、うれしかった。。。そんな簡単なことで、成果があがるんだから。

成果が上がった、と思ってもプロとの間には大きな壁が……といいたいところなんですが、プロのサイトにも「それはないでしょう」というデザインのが少なくないので唖然、呆然。でもやっぱり素人よりは平均値がずっと高いと思います。

ところで葉月さんが参考にしているサイトなんですが、それはそのへんの個人サイトとは違うのですか? と思って調べてみたら、ううむ、なるほど只者ではないサイトばかり。軒並み1000PV/day以上のアクセスを誇ると同時に、お互いが逆リンクランキングを通じてリンクしあっているという関係。しかしまあ、各サイトの解説はたいていアレです。勘弁してください、という。この手のサイトは多すぎて、ホント、批判するのも疲れました。

私自身、初心者にサイト作成の講義をする機会などあったわけですが、初心者がアレな解説しか受け付けないのは、文化的背景のある話です。最初から正しい方法を習えば、正しいやり方をすんなり身につけられるだろう、というのは誤りです。大半の初心者は、正しく解説しても、自分で勝手に誤解します。あるいは、確信犯で説明に反する行動をとります。その誤解の仕方、説明通りの行動を拒否するポイントは、驚くほどダメ解説のそれと重なります。

ダメ解説がみんな似たり寄ったりなのは、ダメの方向性に理由があることを示しています。そして、これほどダメ解説が多いという事実、ダメ解説を喜ぶ人が多いという事実、よい解説が大半の初心者に拒否される事実、これらを無視した理想論に、実効性はありません。

「正しいHTMLは簡単です。レガシーなHTMLの手法、例えばテーブルレイアウトなどの方がよほど難しい」「CSSを使えば、こんなに文書の装飾は簡単になるんですよ」といった巧言は、一面の真実を素直に描写してはいますが、実態にあっていません。現実には、Strict HTML + CSS という手法を逸脱することを禁じられた人は、非常に苦しい思いをします。脳がオーバーヒートするほどの悩みを抱えます。乗り越えがたい高い高い壁が、そこにはあるのです。だから、レガシーな手法でそれ以上の苦しみを味わった経験のない人は、挫折します。

正しくHTMLを使うのは、初心者には困難です。恐ろしく困難です。CSSを正しく使うのは、初心者には困難です。恐ろしく困難です。講師がガッチリ行動を制約しない限り、初心者は必ずといってよいほど、制約を破壊します。いうことを聞こうとしない。まるでじゃじゃ馬です。野獣だ。それが理性ある人間のすることか? でも、初心者は、ルールを守ろうとしません。

「それはなぜか?」というのが、Folioの連載記事「"いろは"の先のCSS」第2回のメインテーマです。

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