趣味Web 小説 2003-10-05

無料サーバの底力

巨大なアクセスを誇るサイトの場合、いくつかの無料サーバと同程度のサービスを有料サーバで実現しようとすると、たいへんな出費が必要になる。なぜ無料サーバが巨大な転送量に強いケースがままあるのか? 以下、問題を単純化して説明する。

無料サーバは広告費で運営されている。広告を出している業者は、いくつのサイトに広告が載るかではなく、広告の載ったサイトのPVの合計に対して、あるいは広告のクリック数に対してお金を払う。これはテレビのコマーシャルが、何回放送されるかではなく、どれだけの視聴率があったかを重視するのと同じ理屈である。したがって無料サーバの運営業者は、特定のサイトにアクセスが集中してもまったく困らないことになる。転送量が増えた分だけ、広告収入も増えるからだ。

有料サーバの場合は、そうはいかない。転送量などに関係なく、定額制で個々のサイトの管理者と契約しているのだから、特定のサイトが回線を圧迫したら困ってしまう。収入は変わらないのに出費ばかり増えてしまうからだ。逆にいって、有料サーバでも、転送量に応じて課金できるのなら、特定のサイトが大人気となっても問題にならない。

たいていの有料サーバは格安の料金設定となっている。不人気サイトが多いことを見越して、サーバに入れる客の数を決めているのだ。だから人気サイトの管理者が転送量に応じた課金プランを採用すると、悲惨なことになる。

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