最近1年ほどの間に大手の企業サイトのマークアップはだんだんまともなものが増えてきている。
アクセシビリティなんてことはとっくの昔からいわれていた。それでも結局は多数派の健常者にアピールする方がサイトの人気が出るものだから、HTMLをまともに記述する原動力とはならなかった。ユーザビリティも昔から話題の的だった。だけれども、テキストブラウザなどのシェアは無視できるほどしかないので、HTMLから離れたところで議論が行われることが多かった。
では現在、長い不幸な時代を脱し、状況を大きく変えようとするその原動力は何か?
そう、検索エンジン対策なのである。やはり、明確な現世利益がないと、人はなかなか動かない。しかし動機は何だっていい。まともなHTML文書を作成するのが当然という状況が、ようやくやってきたのだ。大手Web製作会社の試みは中小の製作会社に波及し、大いに劣化しつつも個人サイトの世界にも影響を及ぼす。
現在、個人サイト向けのアクセスアップ支援サイトは、「検索エンジンに登録しよう」という段階までしか解説していない。その無意味さは、いい加減、多くの人の知るところとなりつつあるのではないか。登録したら、その次には上位表示を目指すべきで、とすればHTMLを正しく使うよう心がけねばならない。個人サイト向けの解説で、そこまで説明するのが常識となってくれば、山が動く。