2003年に読んだ本(の一部)

概説と近況

2003年は2002年と比較して、いくらか多めに本を読んだのではないか。変化のあった部分は強調しておく。

毎日、産経新聞を買って読む。社員寮の食堂にある読売新聞と日刊スポーツも読む。

日経BP社発行の仕事関連の雑誌を2誌購読している。会社で講読している技術系の雑誌、学会誌もたまに読む。仕事関連のお勉強のための本を毎日のように読む。その他、趣味系の雑誌、学会誌も5誌講読している。これらの雑誌、学会誌だけで年間100冊程度読んでいることになる。約3日に1冊。そんなに仕事が暇なのか?

社員寮で生活していると、他の人の読み終わった漫画雑誌や漫画の単行本(コンビニなどで売っている廉価版のアレが中心)もたくさん読める。YJ と YS と YM は、ほぼ確実に読めるのだが、全部は読んでいない。それでも年に90冊は読む。単行本も年80冊程度は読んでいる。

私が目を通す出版物の大半は、ここまでにあげた各項に当てはまる。以下、それ以外に読んだ本(の一部)を示す。こうしてリストを作るなら、もう少しまじめに記録をつけておくのだった。2003年は、案外たくさん新刊本を買った。が、なぜか新刊本はたいてい積読になり、読了本(=本文にすべて目を通した本)は安価な古本がほとんどだった……はずなのだが、リストを見ると新刊書店で買った本が過半であることに気付いた。たぶん、安い本は読み飛ばして捨ててしまったので、記録があまり残っていないのだろう。あるいは、安い本をたくさん読んだ気がするというのは、単に勘違いなのかもしれない。なお、リストに収録したのはすべて読了本。

合計 148冊 *記録を残した本のみ

読了本不完全リスト

床下仙人
原宏一/祥伝社文庫/16行×40字/281頁/軽いユーモア短編集。140円の古本だから、私は満足できました。
ちゆ12歳公式ファンブック
松文館/212頁/正直、私程度のライトなファンがファンブックにまで付き合うことはなかったと思った。全部読む気になれない。
永遠の仔 上
天童荒太/幻冬舎/21行×25字×2段/422頁/400字詰め原稿用紙で2385枚……直木賞を取れなかったのは長すぎるという批判があったからだそうな。本作は確かにもっと刈り込むことができそうですけど、果たしてそれが作品をよくすることにつながるかどうかは疑問。
永遠の仔 下
天童荒太/幻冬舎/21行×25字×2段/493頁/いちおうミステリー小説に分類されていますけれども、推理とかそういった要素はありません。あまりミステリーを読まない方って、けっこうその辺を勘違いされていることが多いんですよね。
未来玩具2002
岡田斗司夫/ロケット野郎/28行×30字×2段/80頁
オタクの歩き方 国内編
岡田斗司夫/ロケット野郎/28行×14字×4段/96頁/この連載を読むためだけに雑誌を買う気にもなれなかっただけに、本にまとまったことを素直に喜びたい。
オタクの歩き方 海外編
岡田斗司夫/ロケット野郎/28行×14字×4段/96頁/このシリーズは要するにおもちゃ屋めぐり紀行なんですが、おもちゃを買わないのに読んでいる人が大半なんじゃないかな。岡田斗司夫の著作は、大抵そうだと思う。本のテーマ自体には無関心な人が、岡田斗司夫の文章は面白いからという、ただそれだけの理由で買って読む。それで満足している、という。
HTMLとスタイルシートによる最新Webサイト作成術
今村勇輔/エクスナレッジ/286頁/CSSデザイン入門としてはエビスコムの著作がかなりよかったのだけれども、文書型宣言やフレームの取り扱いなどに非常に不満がありました。本書に出会ったときには嬉しかったですね。ああ、ようやくこういう本が出てきたか、と。「ひとりでつくれるホームページ HTML入門」は本書を読んだ後で、実際に自分のサイトを作っていく際に初級者向けの辞書的参考書として読み返すのに最適。本書とセットでお勧めしておきます。
犠牲
柳田邦男/文藝春秋/16行×43字/253頁/1995年7月30日/自殺した息子の脳死と臓器提供を軸とした追悼と評論。高校時代に話題になった本。昔、読もうと思ってそのまま忘れていた本とか、かつて読みきれなかった本に再挑戦するとか、そういった数年来のつきあいがあって、ようやく読了できる本というのが私の場合は多い。
永遠の1/2
佐藤正午/集英社/21行×45字/385頁/1984年1月10日/競輪好き青年の1年4ヶ月を描く。佐藤正午のデビュー作だそうだし、これまで何度か題名を目にしてきたので、一度読んでみたかった。といっても、佐藤正午の本は他に「Y」しか読了していない。読んでみたら面白かった、という作家の一人。
剣の天地
池波正太郎/新潮文庫/20行×43字/617頁/昭和50(1975)年10月/新陰流の始祖、上泉伊勢守秀綱の後半生を描いた小説。時代小説を読むと、現代の価値観がばっさり斬り捨てられた世界観に感動することがある。もちろん読者としては現代人が想定されているので、作家はしばしば現代風のエピソードを挿入するのだけれども、物語のうねり、その原動力は小手先の抵抗ではいかんともし難い。驚異の展開、ロジックがバシバシ炸裂する。
人間万事塞翁が丙午
青島幸男/21行×43字/228頁/1981年4月15日/丙午に生まれた女性の戦中、戦後を描く。たいへん面白かった。たった50年前の話なのに、現代の価値観が通用しない。もちろん、祖父母の話とはよく符合する。ところで青島幸男はとんでもないタレント(才能)で、絵を描けば二科展に入選、選挙に出れば参院議員に東京都知事、小説を書けば直木賞。音楽も作詞で一時代を築き、俳優としても意地悪ばあさんが当たり役。幸せな人だなあ、と思う。
猿丸幻視行
井沢元彦/22行×45字/322頁/昭和55(1980)年9月10日/猿丸大夫と柿本人麻呂の謎を解く暗号小説/グリル式、というのをはじめて知った。スイスイ読んであっという間に読了。ときどきこういうことがある。
歪んだ創世記
積木鏡介/講談社ノベルス/18行×23字×2段/308頁/1998年2月5日/メフィスト賞の選評で××ネタの最終形はここに明かされたとか清涼院さんが提唱している「本書くミステリ」はこれで解答が出たなんて面白そうなことが書かれていたので、何軒か書店を回って探してきた。その甲斐はあった。メタミステリ好きの方は、運よくみつけたら、ぜひご一読ください。Amazonではもう買えないみたいです。いまだに文庫にもなっていないし、売れなかったのかな。残念。
ハリー・ポッターと賢者の石
J.K.ローリング/静山社/17行×42字/462頁/1999年12月8日/内容はなるほど面白かったわけだけれども、造本のていねいさも目をひいた。フォントの選択が絶妙。ただ、童話を読みなれない人には、地の文のフォントがちょっとうるさいかもしれない。
犯罪心理が面白いほどわかる本
心の謎を探る会/KAWADE夢文庫/16行×37字/219頁/コンビニなどで売られている本のひとつ。たいていこういうのはくだらないんだよなー、とか思っていたのだけれども、読み出したらはまった。
バブルとYEN高 不思議の国ニッポンVol.17
ポール・ボネ/角川文庫/16行×40字/241頁/平成8(1996)年8月3日/ボネさんの本、絶版ではないらしいのだけれども、なぜか品切れ。新刊で買いたくても買えない。
忍者丹波大介
池波正太郎/新潮文庫/19行×43字/496頁/昭和40(1965)年8月/銀河英雄伝説について、重要人物がバタバタと、しかもあっさり死んでいく小説、と評した文章を読んだことがあるけれども、時代小説ではそんなの当たり前。人は死んでしまうのだ、あっさりと。関ケ原の合戦前後の忍者たちの生き方、死に方を描いた小説。
マイノリティ・レポート
フィリップ・K・ディック/ハヤカワ文庫/18行×41字/321頁/1999年6月20日/刊行直後に買ったはずなのだが、まさか読了までに丸4年を要するとは思いもよらなかった。つまらないなら仕方ないけれども、面白いのに、なぜ。
19ボックス
清涼院流水/講談社ノベルス/18行×23字×2段/381頁/1997年7月5日/4中篇の連作で、読む順番によって物語が変わる……う〜ん、印象が変わる、というくらいのことではないのかな。清涼院がもっとも納得できない作品ということで文庫版では全面的に改訂しているので、あえてノベルス版を手にとったのですが……。仕掛け云々にとらわれずに、ふつうに読めばそれなりに楽しめると思います。
火蛾
小泉迦十/講談社ノベルス/18行×23字×2段/204頁/2000年9月5日/装丁からして特別に力が入っている1冊。一読、驚嘆。編集者が入れ込んだのは伊達じゃない。作者は75年生まれの方だから、きっと将来、新作を書いてくださることと思う。
紳士同盟
小林信彦/新潮社/22行×25字×2段/228頁/昭和55(1980)年3月15日/あぶれたテレビマンと戦中派の大物詐欺師が手を組んで……。小林信彦のユーモア小説は大好き。「唐獅子株式会社」も傑作で、昔、山田大佐に借りた続編の「唐獅子源氏物語」がほしいのだけれど、新刊では手に入らないし、かといって古書店でも見かけない。残念だなあ。ところで今回読んだ「紳士同盟」はソフトカバーの、週刊サンケイで連載が終わった直後に刊行された本なのだけれども、よく古書店で見かけるのはアイドル映画のスチールが表紙に使われた文庫版。薬師丸ひろ子が主演した作品。この表紙が嫌で手を出さずにきたのだけれども、読んでみたら予想以上の面白さ。もっと早く読めばよかった。
ストロボ
真保裕一/新潮文庫/16行×38字/340頁/2000年4月/ハードカバーで一度読んでいたのですが、再読。文庫のために書き下ろされた「あとがき」を読み、また再読。
生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術
泡坂妻夫/新潮文庫/17行×41字/215頁/平成7(1995)年11月1日/「消える短編小説」が入っている、とんでもない作品。袋とじのまま短編小説を読む→各ページを切り開くと、長編ミステリーが姿を現す! これほど凝った本は他にない。
煙か土か食い物
舞城王太郎/講談社ノベルス/16行×40字/365頁/2001年3月5日/貪るように読んだ一冊。控え目にいって傑作。クライマックスの感動は言葉にならない。万人にお勧めするような作品ではないけれど、それでも誰彼かまわず読ませたい、と思ったりもする。たぶん舞城は本作を超える作品を書かない。一人の作家が、そうそう超傑作をいくつも書けるものか! ……なんて、興奮していってみたかったりもする。装丁が素晴らしくカッコいい。
暗闇の中で子供
舞城王太郎/講談社ノベルス/16行×40字/471頁/2001年9月5日/前作に引き続き厚い本を一気読みし、とても感銘を受けた。舞城は凄いと思ったが、どうしても気になることがひとつ。第2章では橋本敬は高野祥基に殺された(窒息死)ことになっているが、第7章ではなぜか巨人の玩具にされて殺された(手足と胴体の切断)ことになっている。どこか読み飛ばしたろうか、と思ってパラパラとページを戻してみたのだけれど、もう一度最初から全部読み直す気にはどうしてもなれなくて、そのせいなのかどうか、この矛盾(?)を解決できずにいる。「舞城作品に矛盾はつきもの」らしいけれど、これほどの不整合が断りも説明もなしに出てくるというのは記憶にない。
世界は密室でできている
舞城王太郎/講談社ノベルス/18行×40字/211頁/2002年4月5日/ぶっ飛んでいる奈津川家サーガの中で、本作は一般人にも比較的読みやすい作品ではなかろうか。何せ、薄いし。それに何といっても主人公らが、あんまり悪いことをしないので、まあ安心できる。
緋色の記憶
T・H・クック/文春文庫/19行×42字/398頁/1998年3月10日/このミスで上位になっただけのことはあり、精緻な語り口に魅せられた。物語そのものは非常に簡明なものだから、これはまったく、筆力というか、書きようのうまさで成立している作品。
悪童日記
アゴタ・クリストフ/ハヤカワepi文庫/16行×38字/301頁/1991年1月/なるほど、傑作の名に恥じない作品。しかし作中に描かれる情景はどぎつい。背徳を当然のものとしている。下手をすれば三文小説に堕すところ、アゴタ・クリストフの筆致は淡々と奇跡を紡ぎだす。
ハサミ男
殊能将之/講談社文庫/17行×41字/511頁/1999年8月/叙述トリック。タイトルからして。ミステリー界の各方面で絶賛されたのも納得の完成度。いろいろ理不尽な結末なので、勧善懲悪が好きな方にはお勧めしません。
長野・上越新幹線四時間三十分の壁
蘇部健一/講談社文庫/17行×41字/276頁/1999年3月/2003年3月15日に文庫版が出たのだけれども、解説によれば数百箇所が修正されたのだという。表題作にいたっては原稿用紙にして100枚ほども削ったのだという。
マレー鉄道の謎
有栖川有栖/講談社ノベルス/18行×23字×2段/356頁/2002年5月8日/推理作家協会賞受賞万歳! なんて書いてみたけれど、じつは初の読破長編。巻末の著作リストをみると、案外寡作だったので全部読んでみようかと思う。これまで何度も挫折してきたわけですがね。しかし何で挫折するのかなー。いったん50ページくらいまで読み進めればたいてい面白いんですよね、これまでの経験からいくと。何でそれまで読破できなかったのか不思議に思うようになるわけ。50ページというのがキーポイント。別にそこまでがつらいというわけじゃなくて、ようするに縁というか、タイミングなのだよな。
がんばれ!!日本人 不思議の国ニッポンVol.21
ポール・ボネ/角川文庫/16行×40字/229頁/1994年5月/宮沢内閣退陣以降、日本では連立政権が続いている。そしていまだに不況の只中にあるが、しかし日本人の生活水準は世界のトップクラスを維持し続けている。IT革命とアメリカ経済の回復、そして暗転、さらにはEU発の世界的な規格化の波……ポール・ボネの予言は当たったり外れたりしたが、凡百の評論とはやはり一線を画していた、と思う。
ダイスをころがせ!
真保裕一/毎日新聞社/22行×24字×2段/459頁/2002年1月20日/今月はボーナスが出たので、真保裕一の未読作品を3冊まとめて買ってきた。真保裕一は大好きなので、どうせ文庫版を買うのだけれども、3年も待てないからハードカバーも買ってしまうのである。真保裕一は市民派寄りだから私とは政治姿勢が異なるのだけれども、そんなことはこの際どうでもいい。この前例なき選挙青春小説もたいへん楽しく読んだ。ただ、本作がミステリー界で話題とならなかったのは仕方ない。嫌がらせの裏事情とサキの謎が結びつくのはなるほどと思わされたが、いかんせん物語を貫く謎にしては小さな話であり過ぎ、またさらっと流して肩透かしといった感がある。再開発問題も、明かされた真実は小さくまとまってしまって、少々虚しい。ミステリー小説としてはケレンが不足気味。ミステリー作家として有名な真保氏の小説ではあるけれども、素直に選挙青春小説(謎)として読むべき。
繋がれた明日
真保裕一/朝日新聞社/19行×44字/416頁/2003年5月30日/真保裕一は本作でまたもや直木賞候補になったわけだが……。犯罪者の更生をテーマにした小説は既に数多いが、真正面から非常に素直に取り組んだ本作は新たなスタンダードとなるだろうか。あふれるモノローグの真保節は今回も快調。1日で読破。
発火点
真保裕一/集英社/20行×43字/466頁/2002年7月15日/最後まで読むといいことがあるという小説。多分、ズルをして先に結末の1行を読んでしまってもかまわないと思う。衝撃の事実が明かされるわけではなく、その部分だけ見れば平凡とさえいえるわけですから。クックの小説にも似た静かで緻密な展開、少し長すぎる感じが無きにしも非ず。
疾れ!逆ハンぐれん隊 PART5 ジンギスカンの謎=篇
五木寛之/講談社/13行×40字/179頁/昭和62(1987)年4月15日/これほどスカスカな小説も珍しい。
ひとつ屋根の下
野島伸司/フジテレビ出版/16行×42字/268頁/1993年6月20日/中学時代に話題になったドラマの筋書きを、ようやく知った。ところで本書は表紙に野島伸司と大書されているが、島崎ふみという人がノベライズを担当している。可哀想に、奥付けに小さく名前が載っているだけなのだった。映画のノベライズなら、担当の名前が表紙にも載ることがあるのだが。
ひとつ屋根の下 part2
野島伸司/ワニブックス/17行×42字/286頁/1997年7月10日/ううむ、これがあの話題作の内容か……。野島伸司って、案外こういう、アナクロな価値観にも共感しているというか、こんな感じのバックボーンがあるからむしろ逸脱をはっきり逸脱として描くことにもこだわるのかなあ、なんてことを思ったのだけれども、じつはドラマの方はほとんど見たことがない。ノベライズを順次読んでいこうと思っている。ところで本書にはノベライズ担当者の名前がない。というか、なぜワニブックスなんだろう。
世紀末の詩
野島伸司/ワニブックス/17行×42字/297頁/1998年12月25日/ううむ、これがあの話題作の内容か……。野島伸司って、案外こういう、アナクロな価値観にも共感しているというか、こんな感じのバックボーンがあるからむしろ逸脱をはっきり逸脱として描くことにもこだわるのかなあ、なんてことを思ったのだけれども、じつはドラマの方はほとんど見たことがない。ノベライズを順次読んでいこうと思っている。ところで本書にはノベライズ担当者の名前がない。というか、なぜワニブックスなんだろう。
生きるヒント
五木寛之/文化出版局/13行×39字/1993年4月12日/人生に希望はない、と断言するエッセイ集。こういう本がよく売れたのは、たいへんよいことだと思う。これまでずっと、五木寛之の本は基本的に避けてきたのだけれど、今後は少しずつ読んでいこうかと思った。しかしそれにしても、字の少ない本である。
夏と冬の奏鳴曲
麻耶雄嵩/講談社ノベルス/18行×22字×2段/499頁/1993年8月5日/よく読んだねー。原稿用紙千枚の大作。しかも麻耶雄嵩。なんだよ、この結末は。昔読んだ「鴉」で懲りたんじゃなかったのか。とかいいつつ、「痾」を読み出しているのだから救いようがない。
麻耶雄嵩/講談社ノベルス/18行×23字×2段/288頁/1995年5月8日/なんで麻耶雄嵩は本格推理小説家の一人として扱われているのだろう? 麻耶はスーパーナチュラルを平気で持ち出す。展開した謎を収束させるどころか発散させてしまう。これで本格を名乗ってよいのなら、みんな風呂敷を広げるだけ広げてそれっきりでいいということになる。イライラが募る。帯には奇蹟の書などと書かれているが、如月烏有シリーズの奇蹟は、こんな作品が本格推理小説にジャンルわけされ、さらには話題作としてヒット街道を歩んだことにある。ところで、ヒロインの名前が「わぴ子」というのも、そりゃないだろうと思った。
メルカトルと美袋のための殺人
麻耶雄嵩/講談社ノベルス/18行×23字×2段/280頁/1997年6月5日/そんなに昔の本だったか……。一度読んだと思っていたのだけれども。メルカトル鮎シリーズは、まだしも合理的な解決が示されるので、私のような読者にも楽しめる。
白昼堂々
結城昌治/朝日新聞社/18行×46字/323頁/昭和41(1966)年2月25日/たぶん読んだことがある本だよな、と思ったら案の定。図書館で借りて読んだ講談社大衆文学館の中にあったのだった。いい機会だから再読した。何でこういう本が品切れになってしまうのだろう。まあ、作家の人数が多すぎるのだよな。
キッチン
吉本ばなな/福武書店/14行×40字/226頁/1988年1月30日/今月は大学3年生の頃以来久々に30冊以上読むと決めた。雑誌抜きとすると……やっぱり大学3年生のとき以来か、あるいは大学2年当時以来かもしれない。でまあ、いくらかズルをしようということで、五木寛之とか吉本ばななとか、これまで手を出さなかった本を読んでいるわけである。2段組でぎちぎちの本もそれなりに読んでいるので、まあ多めに見てほしい。……と、未来の自分に向かって言い訳しておく。速読などできない人間なので、月に30冊はいくら楽しくても大変には違いないのだ。
とかげ
吉本ばなな/新潮社/14行×38字/197頁/1993年4月20日
TUGUMI
吉本ばなな/中央公論社/14行×40字/237頁/1989年3月20日
うたかた/サンクチュアリ
吉本ばなな/福武書店/13行×38字/213頁/1988年8月5日
PATIO
吉本昌弘/フジテレビ出版/16行×36字/292頁/1992年10月15日/映画にもなったんだよね。それほど人気のあるドラマでもなかったと思うのだけれど。といっても私はテレビを見ない子供だったから、テレビドラマも映画も観てはいない。新聞の芸能面でいろいろ読んだ記憶だけがある。本書は脚本家自身によるノベライズ。読んでみたらなかなか面白かった。いつもそんなことばかりいっている、私は。
新版 魔法のまじめがね ブラウン管は思いやり発信局
逸見政孝/ネスコ/16行×40字/254頁/1993年3月31日
あっかんベーゼ
山田邦子/太田出版/15行×41字/198頁/1990年6月2日
鬼流殺生祭
貫井徳郎/講談社ノベルス/18行×23字×2段/334頁/1998年8月5日
Kの流儀 フルコンタクト・ゲーム
中島望/講談社ノベルス/18行×23字×2段/307頁/1999年2月5日/マンガの原作にぴったり。
冷蔵庫を壊す
狗飼恭子/幻冬舎/15行×40字/149頁/1995年8月13日
わが友 本田宗一郎
井深大/ごま書房/14行×38字/215頁/1991年12月30日
平成版 家なき子 上巻
野島伸司・原案/ワニブックス/14行×40字/235頁/1994年5月30日/「家なき子」は野島伸司ではなく、高月真哉といとう斗士八が脚本を担当した。知らなかった。そして、ノベライズの担当者は不明。すらすら読みやすいのも才能だと思うのだが。ノベライズがなぜ読みやすいかといえば、映像作品はモノローグがほとんどない。だから地の文がどうしてもあっさりする。それはそれで良し悪しなのだけれども、物語を楽しむだけなら案外、私は気にならない。
平成版 家なき子 下巻
野島伸司・原案/ワニブックス/14行×40字/238頁/1994年7月10日
水素製造法 かんべむさしミニミニSF展示室
かんべむさし/徳間書店/21行×44字/253頁/昭和53(1978)年6月10日/このショートショート集はなかなかにひどい。いろいろな雑誌などに掲載された作品の集成なのだけれども、よくこれで掲載されたなあと驚く作品もちらほら。ミスというか考え足らずが多い。あと、何でもかんでもSFの範疇に放り込まれていた時代の雰囲気がちょっと感じられて面白い。
無印OL物語
群ようこ/角川書店/15行×43字/282頁/1989年4月28日
パイナツプリン
吉本ばなな/角川書店/14行×40字/193頁/平成元(1989)年9月30日
哀しい予感
吉本ばなな/角川書店/14行×40字/193頁/1988年12月15日
白河夜船
吉本ばなな/福武書店/14行×39字/213頁/1989年7月15日
マディソン郡の橋
ロバート・ジェームズ・ウォラー/文藝春秋/17行×43字/211頁/1993年3月25日/帯によるとこの本は「あなた自身の物語」なのだそうだけれど、さて……。何であれ、よく売れたというのは偉いことだと思います。
ベストフレンズ
比留間久夫/河出書房新社/16行×40字/202頁/1992年2月10日/純文学は好かない。
スペースオペラ大戦争
豊田有恒/角川書店/17行×43字/216頁/1978年1月31日/これほどバカバカしい小説もそうはない……と書きたいところだけど、逆ハンぐれん隊シリーズといい勝負か。
サラダ記念日
俵万智/河出書房新社/190頁/1987年5月8日
狂骨の夢
京極夏彦/講談社ノベルス/18行×23字×2段/578頁/1995年5月8日/京極堂シリーズをまともに読んだのは、意外にもこれがはじめて。まじめに読んでいったら、たいへん面白かった。これまで途中で飽きてしまって放り出す、ということを続けていた理由はよくわからない。
姑獲鳥の夏
京極夏彦/講談社ノベルス/18行×23字×2段/430頁/1994年9月5日/ホントはこのシリーズ第1作から順に読んでいくべきなんでしょうけれども……。とりあえず読んだ順番では2番目。いやー、面白かった。しっかし、これが第1作とは。編集者がよくこれでOK出したなあ、というか、売れるという確信を持ったものだなあ、と。
チーズはどこへ消えた?
スペンサー・ジョンソン/扶桑社/17行×40字/94頁/2000年11月30日/アメリカ人というのは、なんでこう、自分の本を作中であっけらかんと自画自賛できるのだろう。
バターはどこへ溶けた?
ディーン・リップルウッド/道出版/13行×40字/93頁/2001年5月1日/パクリ本、という評価は半分正解。しかし、本書の本質は、「チーズはどこへ消えた?」の無邪気な提案に対する痛烈な批判にある。外人が書いた、というのは冗談で、本書の筆者は日本人。チーズ本に感化されて熱くなっている人は、みな本書にも目を通すべきだと思う。チーズ本をアホらしいと思った人には、本書が一服の清涼剤となるだろう。チーズ本に何の印象も持たなかった人は、わざわざ本書を読む必要はない。
三毛猫ホームズの登山列車
赤川次郎/角川文庫/17行×40字/311頁/昭和62(1987)年11月/三毛猫ホームズシリーズはシチュエーションコメディー。推理は物語を進める動力ではあるけれども、それはあくまでも手段に過ぎない。何はともあれ、読んでみたら面白かった。
マークスの山
高村薫/早川書房/21行×25字×2段/441頁/1993年3月31日
照柿
高村薫/講談社/21行×25字×2段/498頁/1994年7月15日
ファイアスターター 上
スティーブン・キング/新潮文庫/19行×43字/378頁/昭和57(1982)年9月15日
ファイアスターター 下
スティーブン・キング/新潮文庫/19行×43字/366頁/昭和57(1982)年9月15日
スタンド・バイ・ミー
スティーブン・キング/新潮文庫/17行×41字/434頁/昭和62(1987)年3月25日
異邦の騎士
島田荘司/講談社ノベルス/19行×23字×2段/303頁/1988年4月/あの情けない石岡くん、やっぱり本作でもある意味情けないわけだけれども……。いやー、石岡のイメージがちょっと変わりました。
ソリトンの悪魔 上
梅原克文/朝日ソノラマ/18行×23字×2段/465頁/1995年7月31日
ソリトンの悪魔 下
梅原克文/朝日ソノラマ/18行×23字×2段/366頁/1995年8月31日/カルシウムの足りない連中がバカ騒ぎする楽しい小説。私は著者と価値観が合わないので、軍事機密を知った民間人の抹殺に逡巡する軍人の描写には(殺すのが当然だと思うので)唖然としたのだけれど、そういったイライラを吹き飛ばすジェットコースターストーリーが素晴らしい。
現代ポーランド短編選集
白水社/16行×43字/298頁/1972年12月10日
ソウル烈々
黒田勝弘/徳間書店/18行×42字/248頁/1993年7月31日/韓国の世情を伝える好著。ありそうでなかなかない本。ごく短い記事のまとめなので、主義主張が強くない。本書の場合、それがよい方向に効いていると思う。
評決のとき 上
ジョン・グリシャム/新潮文庫/18行×41字/490頁/平成5(1993)年7月25日
評決のとき 下
ジョン・グリシャム/新潮文庫/18行×41字/480頁/平成5(1993)年7月25日
人形はこたつで推理する
安孫子武丸/角川ノベルス/17行×22字/237頁/平成2(1990)年8月25日
拝啓 息子たちへ
石原慎太郎/光文社/14行×38字/157頁/昭和62(1987)年10月31日
風物語
阿刀田高/講談社文庫/18行×43字/311頁/昭和60(1985)年1月
マッチ箱の人生
阿刀田高/講談社文庫/18行×43字/264頁/昭和59(1984)年10月
迷い道
阿刀田高/講談社文庫/18行×43字/257頁/1988年12月
危険信号
阿刀田高/講談社文庫/19行×43字/329頁/昭和58(1983)年10月
明日物語
阿刀田高/文春文庫/17行×42字/316頁/昭和62(1987)年7月
過去を運ぶ足
阿刀田高/文春文庫/19行×43字/326頁/昭和53(1978)年12月
すべてがFになる
森博嗣/講談社ノベルス/18行×23字×2段/369頁/1996年4月5日
数奇にして模型
森博嗣/講談社ノベルス/18行×23字×2段/499頁/1998年7月5日
黒猫の三角
森博嗣/講談社ノベルス/18行×23字×2段/329頁/1999年5月5日
捩れ屋敷の利鈍
森博嗣/講談社ノベルス/18行×23字×2段/173頁/2002年1月10日
一夢庵風流記
隆慶一郎/新潮文庫/18行×41字/564頁/平成元(1989)年3月
捨て童子・松平忠輝(上)
隆慶一郎/講談社文庫/18行×43字/345頁/1989年11月
捨て童子・松平忠輝(中)
隆慶一郎/講談社文庫/18行×43字/357頁/1989年12月
捨て童子・松平忠輝(下)
隆慶一郎/講談社文庫/18行×43字/331頁/1990年1月
フレームアウト
生垣真太郎/講談社ノベルス/18行×23字×2段/308頁/2003年1月7日/パラパラと読み返すと全然そんなことはないのだけれども、読み通すまではずっと「小難しい感じの、純文学っぽい小説だなあ」と思っていて、とかく気疲れしたものだった。
黒い仏
殊能将之/講談社ノベルス/18行×23字×2段/230頁/2001年1月10日/うわー。とんでもないバカミスの怪作。いや、この手の小説は過去にもあるわけですがね。今だからミステリの範疇とされているけれど、30年前ならSFとして売られていたはずの本だと思った。
UNKNOWN
古処誠二/講談社ノベルス/18行×23字×2段/209頁/2000年4月5日/古処誠二はデビュー当初から評判がよかったけれども、その後の活躍が一層凄いとのこと。書店で最近の作品を手にとってみたら、けっこう分量が多いようだったので、一番薄いデビュー作を読むことにした。ううむ、端正な仕上がりの痛快作。たまたまだろうけれど、私がこれまで読んできた自衛官を主人公にした作品には感動作が多い。本作もそう。
ウェディングドレス
黒田研二/講談社ノベルス/18行×23字×2段/313頁/2000年6月5日/メフィスト賞に興味が湧いてきたので、受賞作を読破しようと思って中途半端なことをした一環で読んだ。けなす人が多いようだけれど、私はとても楽しく読めた。
フリッカー式
佐藤友哉/講談社ノベルス/18行×23字×2段/283頁/2001年7月5日/選評を読んだら凄く面白そうだったので、これはぜひ読みたいと思った作品。佐藤先生は期待を裏切らなかった。お洒落な装丁もいい感じだと思う。何で売れなかったのかな。書店で見つからなくて、Amazonで買った。最近(2004年1月)では、あちこちの書店で見かけるようになったので、ちょっとだけ早いタイミング(2003年春)で買ったことになるらしい。初版本だったし。
クリスマス・テロル
佐藤友哉/講談社ノベルス/18行×23字×2段/160頁/佐藤先生、初めての増刷本。たぶん、本書以前には、受け入れられるべき層以外に売れていたんじゃないかな。現在においても、単行本としては本書が最新作となる。今ではファンもたくさんついて人気作家になりつつある佐藤先生が、この作品で「あまりにも売れないので作家を辞めます」ということを書いているのは、運命のいたずらというか、佐藤先生的には一生もののエピソード。
浦賀和宏殺人事件
浦賀和宏/講談社ノベルス/18行×23字×2段/136頁/2002年5月8日
秘密室ボン
清涼院流水/講談社ノベルス/18行×23字×2段/123頁/2002年12月5日/装丁がきれいだったので、買ってみた一冊。なぜか清涼院先生は WWW では好きなだけ罵倒していいことになっている(かのような空気がある)作家で、堂々と本書を燃やす過程をレポートしているサイトまである。ひどい話だ。私は清涼院先生のいろいろなこだわりを面白いと思っていて、新作にも期待している。本書は90分での読破を想定して書かれているのだけれど、私は読むのが遅いので、もっと時間がかかった。アマチュア書評家の多くは私の4倍の速度で本を読むらしく、30分で読破するのが業界の相場らしい。ふうん。
灰夜 新宿鮫Z
大沢在昌/カッパノベルス/18行×23字×2段/307頁/2001年2月25日/新宿鮫シリーズはどれも面白い、と私は思う。知人に評判の悪い「屍蘭」も、じつは大好き。一番いいのは「氷舞」だと思うけれど、物語をよく覚えているのは「無間人形」と「毒猿」くらい。私は何故、すぐに物語を忘れてしまうのだろう。
樒/榁
殊能将之/講談社ノベルス/18行×23字×2段/121頁/2002年6月5日
木乃伊男
蘇部健一/講談社ノベルス/18行×23字×2段/192頁/2002年9月5日/蘇部健一が長編を書いたらこうなった、という作品。ううむ、期待に違わぬ……。楽しかったです。
日曜日の沈黙
石崎幸二/講談社ノベルス/18行×23字×2段/212頁/2000年12月5日
「クロック城」殺人事件
北山猛邦/講談社ノベルス/18行×23字×2段/257頁/2002年3月5日
動かぬ証拠
蘇部健一/講談社ノベルス/18行×23字×2段/269頁/2001年5月5日/著者近影には、もう少しマシな写真を使うべきなんじゃないのか。
月長石の魔犬
秋月涼介/講談社ノベルス/18行×23字×2段/231頁/2001年6月5日
QED/式の密室
高田崇史/講談社ノベルス/18行×23字×2段/137頁/2002年1月10日
ベロニカは死ぬことにした
パウロ・コエーリョ/角川文庫/17行×40字/260頁/2001年1月
バカの壁
養老孟司/新潮新書/14行×39字/204頁/2003年4月10日
猫は知っていた
仁木悦子/講談社文庫/19行×43字/250頁/昭和32(1957)年11月
六月はイニシャルトークDE連続誘拐
霧舎巧/講談社ノベルス/18行×23字×2段/211頁/2002年12月15日
千年紀末古事記伝 ONOGORO
鯨統一郎/角川春樹事務所/18行×40字/357頁/2000年10月18日
新千年紀古事記伝 YAMATO
鯨統一郎/角川春樹事務所/16行×40字/278頁/2001年11月18日
「神田川」見立て殺人 間暮軽侮の事件簿
鯨統一郎/小学館/15行×42字/406頁/2003年2月20日
ミステリアス学園
鯨統一郎/光文社/18行×23字×2段/232頁/2003年3月25日
みなとみらいで捕まえて
鯨統一郎/実業之日本社/16行×23字×2段/259頁/2003年4月25日
とんち探偵一休さん 謎解き道中
鯨統一郎/祥伝社ノン・ノベル/17行×23字×2段/232頁/2003年5月20日
タイムスリップ明治維新
鯨統一郎/講談社ノベルス/18行×23字×2段/246頁/2003年7月5日
月に吠えろ! 荻原朔太郎の事件簿
鯨統一郎/徳間書店/18行×23字×2段/225頁/2003年9月30日
カーニバル・イブ
清涼院流水/講談社ノベルス/18行×23字×2段/358頁/1997年12月5日
古畑任三郎 殺人事件ファイル
三谷幸喜/フジテレビ出版/18行×43字/417頁/1994年6月30日
N・P
吉本ばなな/角川書店/16行×40字/235頁/1990年12月25日
孤島パズル
有栖川有栖/東京創元社/20行×43字/332頁/1989年7月20日
笑う犬の生活 YARANEVA
フジテレビ出版/175頁/1999年3月20日
表の論理・裏の論理
会田雄次/角川文庫/16行×43字/240頁/昭和54(1979)年2月25日
DOOMSDAY 審判の夜
津村巧/講談社ノベルス/18行×23字×2段/508頁/2001年9月5日
陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎/ノン・ノベル/18行×23字×2段/260頁/平成15(2003)年2月20日
佐川君からの手紙
唐十郎/河出書房新社/15行×37字/173頁/1983年1月10日
葬列
小川勝己/角川書店/21行×45字/420頁/平成12(2000)年5月10日
八甲田山死の彷徨
新田次郎/新潮社/20行×43字/246頁/昭和46(1971)年9月20日
百舌の叫ぶ夜
逢坂剛/集英社/21行×24字×2段/291頁/1986年2月25日
13階段
高野和明/講談社/18行×43字/351頁/2001年8月6日
蕎麦ときしめん
清水義範/講談社/17行×42字/221頁/昭和61(1986)年11月20日
被害者は誰?
貫井徳郎/講談社ノベルス/18行×23字×2段/2003年5月7日
テレビ証券 データで読み解くテレビウラ事情
指南役/日経BP/15行×33字/253頁/2003年10月30日
日本オタク大賞
鶴岡法斎・編/扶桑社/22行×56字/245頁/2003年4月30日
恋愛自由主義市場宣言!
岡田斗司夫/ぶんか社/15行×40字/221頁/2003年8月10日
結婚ってどうよ!?
岡田斗司夫/青春出版社/16行×42字/336頁/2003年10月25日
縦横無尽の知的冒険 〜専門の垣根を越えて〜
永井俊哉/プレスプラン/16行×43字/274頁/2003年8月10日