趣味Web 小説 2004-02-28

自ギャグの詩、自虐の詩、ぼくんち

伊集院光って、テレビタレントとしてはそれほど素晴らしいポジションにいるわけじゃないのでしょうけれども、ある方面のラジオ聴取層にとっては神だったわけで。深夜放送だったから私はついぞ生で聴く機会がありませんでしたが、高校時代には友人からテープを借りてまでして聞いたものでした。「衝撃」というか、「ラジオってこんなに凄いことができるメディアだったのか」と驚かされたものでした。まあ、ろくにテレビも見ず、マンガも読まず、ゲームもほとんどせずに育った高校生の感想だから、信頼できませんけれども。

マンガ夜話の影響で今頃になってまた「自虐の詩(上)」「自虐の詩(下)」が売れているそうですね。私は真保裕一のファンなので、真保先生が「この文庫がすごい!98年版」の泣ける文庫王選手権で推して見事、優勝したのを読んだときに買いました。当時、私はまだ大学1年で……って、うわ、そんな昔かよ。ううむ、しかしみんな遅れてるなあ、と優越感。まあ、私も十分、遅れていたわけですけれども。いずれにせよ、傑作中の傑作ですので、読んで損は無いと思いますよ。

何となく雰囲気つながりで書くと、西原理恵子の漫画が好きです。「ぼくんち」は著者畢生の傑作だと私は思っていて、繰り返し繰り返し読みました。私が買ったのはフルカラー上製本・全3巻ですが、モノクロソフトカバー・全1巻もあるそうです。最近は「ちくろ幼稚園」にはまりました。エッセイ漫画では奇人・変人の西原先生ですが、ストーリー漫画の路線は全く異なります。直球ど真ん中。「漫画だから、できることなんだろうな」と思うのだけれど、「ちょっとずるいよ」とも思うけれど、私はこれに弱い。あんまりひねたことをいわずに、素直に読むことをお勧めします。

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