再開したアドバイスの5件目。もう息切れ気味で申し訳ありません。あっさりしたアドバイスにしようと思っていたのですが、書き終えてみるとやたらと長文になってしまっています。何でだろう。
管理人のぼうさんは30代男性、ホームシアターのメイン購買層は40~50代ですから、先進ユーザということになるのかもしれません(違います)。多摩のはずれに住宅ローンを組んで家を購入され、聞かん坊の奥様と甘えん坊のお嬢様との3人暮らし。ご職業はシステムエンジニア、ふつうの会社員だそうです。温かい雰囲気の Web サイト、マークアップは端正。優しく堅実なお人柄が伝わってくるような……って、まあ、勝手なイメージなんですけれども。
Web サイトのタイトルはいつかはホームシアターをつくろう
なのですが、サイトをご覧いただければすぐにお分かりの通り、既に文字通りの意味においてはホームシアターはできているんです。ではなぜいつかは
なのか。その答えはプロフィールにありました。
- ゆめ
- 家族みんなで楽しめるホームシアターを構築すること。
私は家族ネタに弱いんですよね……。末永くお幸せに!
ところで、学生時代に悪友と授業をサボって見に行った
映画が1943年のアカデミー作品賞受賞作「カサブランカ」だそうなんですが、歳をごまかしていらっしゃいません? でなければ、ちょっと凄いというか。たしかに20年前はふつうの学生にとってビデオデッキはちょっと高嶺の花ではありましたが……。
現在、一日平均70~100アクセス(200~400PV)程度です。アクセス数をもう一桁増やしたいと思っていますが、行き詰まっています。何が足りないか、ヒントを頂ければ幸いです。なお、ターゲットは、ホームシアターに興味がある未経験者、または、初心者、20代後半~40代男性です。
ズバリ申し上げますと、ご希望の実現は、まず不可能です。ホームシアターなどの解説で有名どころといえばAV羅針盤ですが、98年スタートで未だにカウンターの数字が50万に達していません。Google で検索順1位魅惑のホームシアターだって2001年スタートにもかかわらずカウンターの数字は30万でしかありません。
DVD レコーダを買うのに DVD レコーダの解説サイトを見る人がほとんどいないように、液晶テレビを買うのに(以下略)。ホームシアターの購入者もたいてい、解説サイトなど見ない、ということです。その理由は簡単です。見る価値がないからです。
WWW でろくな情報を得られない分野、というのがあります。Web サイトは書籍に似ています。雑誌ではよく特集されても、書籍にはあまりならないタイプの情報というのがあります。ホームシアターもそれに近い。毎月、いろんな雑誌で小特集が組まれている割に、書籍通販最大手の Amazon では17件しかひっかかってきません(しかもその大半が雑誌の増刊号)。だいたい、家電の情報はあまり本になりません。転変が激しいからです。そして、そうした分野において簡単に変化しないタイプの情報は、それほど必要性の高くないものだったりするわけです。勉強するまでもなく常識だったり、店員さんに聞けば足りることだったり。
Yahoo 登録サイトにひとつも100万アクセスに到達したケースがない事実は重要です。現在の10倍のアクセスを目指すということは、1日700~1000人の訪問を狙うことを意味します。非現実的目標といわざるを得ません。Yahoo のホームシアターディレクトリに登録されているトップクラスの Web サイトでさえ、1日200人しか訪問しておりません。だから、よろしいですか。ぼうさんが本気で目標とする数字を実現したいのであれば、このジャンルで史上最高の Web サイトを作らねばなりません。
現在あるどのサイトにも負けない情報量を確保するだけでは足りません。それだけでは上限が見えています。したがって、よそが手を出していない情報も提供していく必要があります。ホームシアター特集がよく組まれる雑誌は、生活情報誌やパソコン系雑誌、エンターテインメント情報誌、ハウス情報誌などです。ジュンク堂書店で3時間ほどいろいろ読んでみましたけれども、やっぱり視点が違いますね。Web にある情報がどれほど貧弱か、ということを改めて認識させられました。
DVD ソフトの紹介などは脇筋です。本筋であるホームシアター構築に有用な情報を、もっともっと追求していくべきです。
そうはいっても、その道はそう簡単でない。まず検索エンジン対策をしてアクセスの底上げを狙いましょう。
重要なのは以下の2点でしょう。
順に解説いたします。
まず Yahoo への登録を外すわけにはいきません。現在の登録サイトの状況を見る限り、劇的なアクセス増は無理なようです。しかし Yahoo で「ホームシアター」と検索した場合、ディレクトリとの一致が最初に出ること、そしてディレクトリ登録サイトが十分に多く、それ以外のサイトが1ページ目に登場する余地がないことには無視できません。日本における Yahoo の検索シェアは6割を超えているからです。
Yahoo ディレクトリに登録されればページランクも上昇します。Google や Yahoo のページ検索で、ホームシアターに関連する様々な用語で検索結果の上位に登場するようになります。
さて、Yahoo 登録を考える場合、サイトの構成は見直すべきです。ホームシアター解説サイトとしてみた場合、「いつかはホームシアターをつくろう」の現状はうまくありません。訪問者が一番知りたい情報が妙なところに押し込められており、目立っているコンテンツは割とどうでもいいものだからです。解説サイトとしての地位向上のためにも、「ナレッジ」コーナを中心として再構成すべきです。
私なら、ナレッジを最上位階層に展開します。DVD の感想などは、全部「ナレッジ」内の小項目と同等の扱いとするわけです。「構築日記」も同様です。自分史的なな記録としては十分な内容ですが、人気サイトのメインコンテンツとするには情報量も内容も貧弱です。「ナレッジ」にまとめられた力作の文書群と比較して、「ぬるい」といわざるをえません。しかし、「ナレッジ」の1コーナとしてなら面白いコンテンツです。他サイトを圧倒する情報量を誇るドキュメンタリー「オーダー家具」コーナなど、きちんとしたコンテンツが並ぶ「ナレッジ」ですが、ダイジェスト的なコーナがない。概論をさらっと読ませるために「構築日記」は使えます。
「DVDライブラリ」は個人的な記録としては有用ですが、第3者にはそれほど意味のないコンテンツです。一般人の映画感想を集めてデータベース化したサイトが既に多数あります。個人的な映画批評サイトにも多くの成功例があり、それらと比較してあまりにも内容が薄いからです。もちろん、全然意味がないわけではありません。ホームシアターを作るのって、どんな人だろう? という興味とか、ホームシアターのある生活を閲覧者に想像させ、期待感を煽るためにも、この手のコンテンツは有用でしょう。雑誌のホームシアター特集にも、多くの場合、最近のお勧めソフトの紹介がおまけコーナに登場するわけです。
その他、「システム」コーナにせよリンク集にせよ、別に「ナレッジ」内の小項目と一緒に並んでいても全然おかしくない。
現在、「ナレッジ」が微妙な位置に押し込められている理由は2つあるかと思います。
たしかに「ナレッジ」コーナはいったん完成させたらそれっきりのコンテンツばかり。常連客には面白くないかもしれません。しかし、現況を見る限り、ぼうさんのサイトは常連客を狙ってもダメだと思います。「構築日記」と「DVDライブラリ」では1桁多くの人を呼ぶのは無理ですから。それぞれの内容が劇的に向上しない限り、企画自体がダメだといっていい。だから、ちゃんと勝負できるコンテンツである「ナレッジ」で流しの客をたくさんつかまえるのが正解です。
Yahoo は、趣旨の明確なサイトを好む傾向があります。ホームシアター構築に役立つ情報をまとめたサイトとして登録を目指すならば、情報量の少ないコーナではなく、「ナレッジ」コーナを中心としたサイトの構成が望ましい。そのためには、「ナレッジ」を最上位階層にランクアップし、現在「ナレッジ」内にある小項目と「構築日記」「リンク集」などを一緒に並べるのがよい。
そうすると当然、最上位階層の直下に「構築日記」「システム」「DVDライブラリ」「ホームシアター概論」「オーダー家具(スクリーン付AVボード)」「音響グレードアップ」「音響グレードアップ」「映画関連」「その他」「掲示板」「リンク集」と11ものコーナがぶら下がることになり、ふつうに考えると、現在のグローバルナビゲーションが崩壊するのは事実です。
けれども、実際にはそう難しく考えることはないんです。グローバルナビゲーションには、いくつか適当なコンテンツをピックアップすればよいのです。並列のコーナを全部リンクしなければならないという決まりはありません。「ホームシアター(表紙にリンク)」「構築日記」「DVDライブラリ」「リンク」「掲示板」でよいだろうと思います。
ただし、グローバルナビゲーションの見た目はもう少し地味にされるとよいでしょう。そしてパンくずナビゲーションをもっと目立たせた方がよいのではないでしょうか。現状、おそらくサイト内を見て回る際に最もよく利用されるのはパンくずナビゲーションの方だろうと思われるからです。
話が錯綜気味で申し訳ありませんが、とにかく「ナレッジ」コーナをもっと前面に押し出すことを勧めます。躊躇する理由はありません。
ロボット型検索エンジン対策のポイントは2点です。
格付けを上げようったって、もちろん自分でどうにかできることは限られています。簡単にいえば被リンク数を増やそうということなのですから。
Yahoo に登録されることはもちろん大切ですが、リンクしてくれるサイトを地道に増やしていくことも重要です。内容の充実に専念しても、次第にリンクは増えます。それが王道路線です。しかし、とりあえず手っ取り早いのは、ネット上で懇意のサイトオーナーを増やして、人脈で相互リンクを増やすことです。10や20程度までなら、その方が楽ではあります。まあ、はかない人間関係ではありますが。
YST(Yahoo が採用しているロボット検索システム)の格付けと異なり Google のページランクはサイト内とサイト外のリンクを基本的に区別せずに計算されるといわれています。実際、サイト内のリンク構造が緊密なウェブログシステムを利用しているサイトは、Google でとくに上位に表示される傾向があります。Google もそれなりにシェアを持っているので、記事を細かくページ分けしてお互いにリンクを張り合う構造を採用すると、検索エンジン経由のアクセスが増えるでしょう。
具体的には、例えばウェブログツールを利用して各コーナを再構築し、小分けにしたページそれぞれに同じコーナにある文書の一覧を表示させるなどすればよいわけです。SSI を使えるのなら、手作業でそれを行うことも無茶ではありません。これにより、現在はコーナトップの目次からしかリンクされていない文書が、改善後にはコーナ内の全文書からリンクされるようになるわけです。
ページを小分けにする意味は他にもあります。アクセス解析で調べた経験があればお分かりの通り、私用される検索ワードは非常に多岐にわたっています。ページを小分けにすることで、地味ながら、渋いキーワードで上位に表示される可能性が高まります。
ぼうさんの作成される文書はマークアップがきれいなので、とくに高い効果が期待できます。現在は第2階層以下の見出しにしか登場していないキーワードも、ページを小分けにすれば第1階層へとランクアップします。すると、そのキーワードについて検索したとき、長大な文書の一部にちょっと登場していたときよりも、単独文書となってからの方が上位で登場しやすくなります。
Yahoo でも「ホームシアター プロジェクター」の2語で検索するとページ検索となります。その結果をご覧いただければ一目瞭然、「ホームシアター」総合サイトの表紙など検索結果に上がってこないのです。ホームシアター関連機器の販売情報をまとめたサイトから、とくにプロジェクターの情報を小分けにしたページなどが引っかかってきます。
ホームシアターについて調べている人が「ホームシアター」の1語で調べるとは限らないのです。むしろそういうケースは少ないことが予想されます。ページは小分けにせよ、というのはそのためです。
世の中には、常連客に支えられるタイプのサイトと、流しの客に支えられるタイプのサイトがあります。どちらがいいとか悪いとかではなくて、ホームシアターの情報を提供してアクセスを稼ごうと考えたなら、基本的に後者を目指すしかないのです。そもそも題材がそうなのだから、仕方ないのです。
常連客中心で回っていくサイトというのは、最新の更新内容に需要が集中しているサイトなのです。逆にいって、そういうサイトでは古いコンテンツにはほとんど需要がない。過去の財産ではなく、未来への期待感だけで保っているサイトだといってもいい。コツコツと情報を書き溜めていく、というタイプのサイトとは、相容れないスタイルです。過去の記事を財産にしてやっていくサイトは、逆にこれからの記事を財産にできません。今あるものを読み終えられたら、それでお終いです。
ぼうさんの Web サイトは、「構築日記」と「DVDライブラリ」を目立たせていますが、それはきっとうまくいかない。アクセス向上のためには、流しの客をつかまえていくしかない。ではその新しい客はどこからやってくるか、と考えなくてはいけません。そしてその答えは、検索エンジンに他ならないはずです。
検索エンジン対策についていろいろ書いてみましたが、これらは所詮、小手先の対策です。根本的には内容の見直しがなければ目標達成はおぼつきません。アドバイスの冒頭に述べたことについて、もう少し具体的に掘り下げていきます。
「システム」は惜しい感じのコーナです。実際に買って使っている商品についてだけ意見を書いているわけなんですけれども、それではあまり他の人の参考にならないんですね。価格.com の感想コーナの方が、ずっと役に立つわけです。売れ筋の商品の使用者感想を好きなだけ比較できますから。
閲覧者の持っている需要は何か、ということをよく考えていただきたいのです。買ってしまったものがいいか悪いかなんてことは、あまり知っても仕方のないことなんですよね。あるいは、古い商品の感想なんて読んでもほとんど意味がない。「Web サイトの作り方」と「ホームシアターの作り方」の一番の違いは、ホームシアターの場合、まずいところがあるからといっておいそれと更新できないことにあります。買う前によく考えて、買ったらもうくよくよしない、それがホームシアターです。
雑誌の作り方を参考にしてほしいと思います。雑誌の特集は、たいてい「システム」コーナを拡充した内容となっています。結局、読者の興味がそこにあるということなんです。具体的には、「どんな機器を買ったらいいんだろう? まずはシステムの概要、次に最近の技術トレンド、売れ筋商品、選択のポイントは何か? 使いこなしのコツ、購入計画の立て方、部屋の改装と注意点、etc.」ようするに、これから買おうという人に役立つ情報が求められている。
だから、ひとつの商品のレビューだけではつまらないというのです。むしろ、なぜその商品を選んだか、そこを掘り下げていくべきです。そして、失敗談があればそれも重要だと思います。静音性をもっと重視すべきだった、とかですね。それだけでは救いがないから、「今、静音技術が優れているメーカとして有名なのは**社だそうですよ」といった情報を店員さんから仕入れて書くと、バッチリでしょう。「プロジェクターの実際」というコーナはたしかに存在しますが、内容が薄い。
いや、それは嫌だと。Web サイトは書籍に似ていると書いたのは、どこの誰だと。最新情報を追っかけていくなんてのは、個人の趣味の範囲を超える、ということであれば、光文社新書「はじめて愉しむホームシアター」がひとつの参考になるでしょう。たいした内容の本じゃないわけですが、これくらいきちんと文章をまとめると本になる、という一例です。有料で売れるということは、無料ならそれ以上に多くの人がほしがる情報だということです。
もちろん、たいした内容ではないといっても、Yahoo 登録サイトのどれよりもしっかりとしており、役立ちます。しかしこの本と同等の内容を仮に無料で公開する Web サイトにしてみても、ぼうさんが目標とするアクセス数を達成できるかどうかは怪しいところです。単に1番になるだけでは足りない、というところに今回のご相談の難しさがあります。
個人サイトなんだから、個人的なことしか書けないのは当然じゃないか、といって諦めてしまうと、目標は達成できません。
家電系の情報にはかなりの需要があって、雑誌とかニュースサイトなどではかなりの人気を集めているというのに、なぜか個人サイトは全滅に近い状態であるわけです。DVD レコーダは WWW が日常的になってから普及した商品だというのに、とうとう人気サイトが登場しませんでした。液晶テレビも同様です。みんながお金を出して情報を集めているのだから、雑誌の内容を適当につまむだけで人気サイトを作れるはずなんです。でも、誰もやらない。
個人的な体験を書いている人はたくさんいます。でも、そんなもの、誰が読みたいと思うんですかね。ホームシアターだって同じです。
ぼうさんは、個人サイトでトップクラスの内容を誇る「ナレッジ」コーナを構築されました。読み応えのある、素晴らしい記事です。しかし、まだまだ個人的体験に寄りかかりすぎて、対象層が狭いのです。既に書いた通り、体験談を読むなら価格.com で十分です。読みきれない分量の体験談を、機種毎に好きなだけ読み比べられるのです。個人サイトが、たった一人の体験談を掘り下げてみても、一般読者に役立つ情報としては弱いといわざるをえません。
個人的体験は、情報に彩を添えるには役立ちますが、それを中心に据えても勝負になりません。雑誌などの情報は、大抵、ユーザの声以外のことに紙面の大半を割いています。実際には、ユーザの声以外に必要とされている情報はたくさんあるわけです。そこを狙っていくことが、アクセス向上のポイントなのです。
ロボット対策として、ページを小分けにすべきだと書きました。けれどもじつは、ロボット対策なんて考えなくたって、ちゃんと情報を詰め込んでいったらページを小分けにすることになるはずなのです。ぼうさんが「スクリーンのサイズについて」といった小項目で1ページを用意したように、ある程度まとまった情報をきちんと発信していこうとするならば、自然とそうなってきます。
現在のぼうさんのサイトには、1ページにたくさんの項目が詰め込まれている文書が、まだまだたくさんあります。まずはそのあたりから手をつけていくと、比較的やりやすいのではないでしょうか。
タグ屋と呼ばれるタイプのしょうもない Web サイトがいくつもあるわけなのですが、トップクラスのタグ屋は1日1万人以上が利用するお化けサイトになっています。
タグ屋というのは、簡単にいうと、HTML や CSS や JavaScript などを「コピペしてすぐに使えるテクニック」という形で情報提供するサイトです。人気のあるタグ屋に共通しているのは、扱っているテクニックの数が多いということです。とにかく多い。妙に派手な、実用性に疑問符がつくようなテクニックもたくさん扱っているのです。でも、当のタグ屋自身は、意外にシンプルなスタイルを採用していることが多い。
最初は、自分が面白そうだと思ったテクニックを勉強して、それを他人にも教えてあげようというところからスタートするわけです。けれども、タグ屋として成功することを考え出すと、自分は使わないテクニックとか、全然興味ないテクニックまでも貪欲に情報収集して、解説を書くようになります。私はそれを、本末転倒だとは考えません。
結局、アクセス向上を考えるということは、自分のことよりも他人のことを考えなさい、というところに行き着くのです。やりたいことをやりたいようにやって人がついてくるほど、世の中甘くないのです。アクセス向上を狙うなら、それ自体を目標にするのが正しいと私は思います。アクセス向上なんて、成功したって何もいいことなんかありません。だから、アクセス向上を目指す理由は「アクセスを増やしたいから」というのがむしろ健全です。後で虚しくならずにすみますから。
逆にいって、アクセス向上を何かの手段にしようと考えていらっしゃる方は、よくよく注意が必要です。たいてい、そうした試みは成功しません。アクセス向上には成功しても、肝心の目的は全然達成できない、というケースが多い。
ホームシアターについて、個人的な体験から勉強したことをいろいろ書いて皆様のお役に立てよう、という心意気は素晴らしいし、実際、何人かの役に立つコンテンツが出来上がったわけで、これは賞賛されていいことだと思います。ただ「それ以上のことはする気ありません」ということであれば「現状以上のアクセスも望みません」という結論しか選べません。検索エンジン対策などで運よく2倍とか3倍のアクセスになっても、それでお終いです。10倍にはならない。
ここが考えどころなんですね。いつものことなのですが。
ぼうさんは、本気で10倍のアクセスを目指しますか? 私は、いくつかのヒントを示しましたが、しかし、10倍のアクセスは保障いたしかねます。何せ前人未到の世界なのです。しかし、挑戦する価値がないとは思いません。とはいえ、「いや、そこまでするつもりはない」ということであれば、それもまた正しい選択のひとつだろうと私は考えます。
……と、いうわけで。今回もひどく長いですね。こんな長文に最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました。