趣味Web 小説 2004-10-26

「偽善」を攻撃するよりも

既に集めたアクセスを有効活用する、という発想もあっていいんじゃないか。あるいは、何であれ役に立つならいいじゃない、とも思う。松永さんは「儀礼的無関心」の話題の際にも動機にこだわっていたけれど、何かというと人の善行を「偽善」といいたがる人に似て、あまり建設的でない提言の仕方だと感じた。

窓口の開設は結構なのだが、「平成16年新潟県中越地震」義援金協力者一覧なんてものを作ってしまったので、一部のネットユーザが「偽善」だといって騒ぐ格好のネタとなっている。最近は「売名行為の寄付金は受け取れません」という被災者が少なからずいるのかもしれないけれど、そんなことをいったら営利企業が寄付金なんて出すものか。儲かるようにならなきゃ福祉産業なんて日本に根付かないよ、という話が介護保険の初期にあったけれども、寄付に売名がくっついていたらそんなにいけないか。

被災者にもプライドがあって云々、という考え方は理解するが、私の価値観とは相容れない。売名の意図込められた寄付金だからといって「失礼だ、冒涜だ」などといって怒るほど「私はおちぶれていない」と思う。人様の善意は素直に受け取りたい。それが私のプライドの持ち方なのだが、賛同してくれ、とはいわない。ただ、こう考える人もいるよ、ということはわかってほしい。なかなかそれさえも難しいのがつらいところだけれども。

ところで、はてな義援金窓口にポイントを送信すると手数料がかかるのだけれど、これを神経質に嫌う人がいることには苦笑した。ネット経由で1~2分操作するだけで簡単に送信できる便利さを考えたら、手数料くらい気持ちよく払えばいいだろうに。自分が奉仕精神を発揮するだけで満足せず、他人にまで犠牲を強いる……これもまた難儀な純潔主義である。

借金してでも車を買う人はいるが、借金して募金する人なんて滅多にいない。「所詮、はてなの手数料を云々している自分もその程度さ」という自覚があってもよさそうなものだ。5%の手数料を惜しむ暇があったら寄付金の桁をひとつ増やしたらどうか。手数料なんてどうでもいいという気分になるだろう。

ちなみに午前0時頃の集計によれば、1回の募金ポイント送信につき、平均約1000ポイントとなっている。そんなものかな、という感じ。

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