趣味Web 小説 2005-08-25

朗読を聞く

自分の文章を朗読されるのは久しぶり。こうして MP3 形式になったものを聞くのは初めて。こうしていろいろに活用していただけると、「著作権を主張しません」と表明してきた甲斐があったなあ、と思う。

楽しく拝聴しておりますが、少しだけ補足させてください。

増税問題が持ち上がると、必ず政府の無駄遣いが批判されます。たしかに無駄遣いが存在することは事実です。しかし、その金額に注意していただきたいのです。一番大きなものでも、年金の数兆円の損失です。数兆円は大きな金額ですが、これは数十年間でたまった損失額です。一方、将来足りなくなる年金の金額は、毎年数兆円なのです。だから、無駄をなくすことは大切なのですが、年金給付額を減らしたり、納付額を増やしたりすることは避けられないわけです。

根本的にお金が足りないという話に対して、小さな無駄遣いを攻めても問題は解決しないという現実を、見て見ぬふりすべきではありません。消費税に国民が反対した、その気持ちはわかります。リクルート事件で政治家への賄賂が非常に問題視されていた時期でもありました。でも、やはり無駄遣いへの批判と、全体の状況を冷静にみるということは、分けて考えなければならないと思うのです。

民間企業だって、無駄が全然ないかといえば、そんなことはありません。無駄がゼロになる日がいつか来るか? 残念ながら、みんな努力しているにもかかわらず、来ないでしょう。だから、無駄遣いへの批判をするだけでは、無責任なのです。

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