趣味Web 小説 2005-11-06

懇談会のあるべき形 その2

懇談会のあるべき形へのご意見に応えます。

一度、一番上に近い人にまで行ってみて、そこで「やります」と言ってもらえることの虚しさを知ってこそ、ああ政治ってそんな簡単なものじゃないんだなと実感することが出来る。人はその程度には愚かなものなのだと、私は思います。

でも誰もがそんな偉い人にまで言えるわけじゃない。確かに議員さんはそこまで暇ではありません。しかし、マスメディアでは駄目なのです。マスメディアを通してでは、この虚しさは伝わらない。けれどもブログでならば伝わります。それはブログが双方向ツールであるからです。一方通行のマスメディアとはまた違う視点で、読者はブログというものを読みます。

おそらくそのような意図をもって参加された方は多くないでしょうが、ご意見を受け入れた上でもなお疑問がひとつ。

Aa さんの主張は、有名人ブログで解決できるはずです。つまり切込隊長が前原さんにインタビューし、いったん商業誌に記事を掲載した後で、録音テープやインタビュー動画を全て公開する、さらにブログで雑多な、生の感想を書く。それでよいわけでしょう。したがって、「有名人になってから会えばいい」という私の主張と整合を取ることは可能なのです。

私が実際あの場に行ってみて思ったことは、前原代表はまったくネットをご存じないということでした。上がこれではいかに一人の議員さんが、いや徳保さんのお言葉では議員秘書さんクラスが意見を受け付けても、多分それは通らないでしょう。通るにしても何千何万単位での言葉なり電話なりでの働きかけが必要かと思います。

これも同じです。会える立場の人が会って、話せばよい。宮台真司さん、東浩紀さん、鈴木謙介さんといった学者、佐々木俊尚さんらジャーナリスト、あるいは山形浩生さん、松永英明さんら作家・翻訳家など、各方面にウェブに強い特長を活かして仕事をされている方がいらっしゃる。これらのメンバーで「有識者会議」を構成すれば、代表に直接意見をいう形が整います。

素人が雑談しに行くような形だからおかしいといっているのであって、例えば今回「ブロガー」として参加された松永さんが、ブログの専門家としてブログの活用指南だけをするなら大賛成なのです。総論はミニ講義形式、各論は個別指導で記事の書き方までフォロー、とかですね。つまり私は、泉さんの企画を批判しているのです。素人ブロガーが野党第1党の党首に政治問題について提言できてしまうのはおかしい、それはブームに悪乗りした分不相応な行動ではないのか、と。

私の観点においては民主党懇談会において別に誰もはしゃいでいなかったというのは、余計なことながら一言つけ加えておきたいです。

「ブロガー側の面々のはしゃぎっぷり」というフレーズはR30さんの記事からの引用ですよ。ご不満なら、まずR30さんにいってください。

TBいただいた方は「門外漢が政治について語るべきじゃない」とおしゃっていますが、これは明らかな暴言です、言葉をかえて言えば、門外漢が政党の代表と直接話しができる類稀な機会をもしいただいたなら、門外漢として政治について大いに語るべきなのです、それができなければ、こういう会に参加する意味はありません(中略)わからない、違うとおっしゃるのならこれ以上議論はできません。

……ということなのでマルセルさんとは議論しませんが、当サイトの読者向けに補足説明を少々。

例えば政府の審議会メンバーは交通費以外お金をもらえないことが多いそうですが、自分の専門分野について何らかの提言をできることに意義を見出して参加しています。彼らは分をわきまえ、専門外の分野については語りません。だから自民党政権下でも社民党や共産党の支持者が審議会のメンバーとなれるのです。消費税反対論者が首相に会ったら、ぜひその話をしたいに違いないけれども、グッとこらえて自分の専門領域についてだけ提言するのです。これが従来の社会のルールです。

補記

うーん、なるほど、たしかに私の主張も極端には違いない。バブルへの悪乗り、と断言してしまうのも乱暴なのでしょう。BigBang さんくらいの立ち位置が常識的な落としどころなのかな……。

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