趣味Web 小説 2005-11-29

情報商材の世界

情報商材の専門サイトです。すごい商品が並んでいます。宣伝文句がすごい。で、このサイト自体はアフィリエイトサイト。肝心の商品の値段が書いてない。まあ、情報なんてのは値段があってないようなものなのですが、ネットでふつうに売られているだけのことはあって、1000万円とかそんなのはありません。セミナーに参加するよりは安い、というくらいの価格のものが大半です。具体的には、1万円以上5万円以下。

主に趣味の方向けのウェブデザイン関連情報商材として著名なのが、21WebSpider「Webノウハウ講座」です。具体的には、アフィリエイト講座です。そしてこの商品自体が、アフィリエイト収入の源泉となります。簡単に説明すると、まず高値で情報商材を買います。するとこの商材を自分のサイトでアフィリエイト販売できるようになり、紹介料収入で元が取れるという仕組み。じゃあマルチ商法なのかというと、そうでもありません。

今のところ、商品価格は3万円くらいなのですが、だんだん値上がっています。需給の均衡点を探っているのではないか、と予想していますが、数が出なくなったのでバクチ的な売り方へ転化しているのだ……とすると、やばいかも、ですね。個人的な予想ですが、個人向けで5万円を超えたら、買った人が売り先をなくして、マルチ商法的な側面においては破綻するのではないかと思っています。

ただし、あくまでもこれは情報商材なんです。商品の内容だけで、価格分の価値があるはずだ、ということになっているのですね。このサイトでさえ、年間で3万円以上の Amazon アソシエイト収入があります(おかげさまでサーバ代を賄えています/感謝)ので、アフィリエイト講座の受講料と考えれば、異常な価格ではないのがミソ。市販本を買って読めば2000円程度ですが、少人数のセミナーなら平気で1万円とか2万円といった値付けになりますので。

HTML 講座とか、Flash 講座もそうなのですが、本を買って自学自習すれば数千円だけれど、セミナーに参加すれば数万円かかる、それでもセミナーに参加する人が常にいる……そういった「情報」が世の中にはあります。では、「本」に10倍の価格をつけるのがアリなのか、ナシなのか。ちなみにビデオ教材の場合、むしろセミナーに参加するより価格が高かったりすることさえ珍しくない、それが社会的に許されている、という事実にも注意すべきでしょう。

そういうわけだから、私は神王リョウさんのやっていることが、法に触れるとは思っていません。情報の非対称性を利用した値付けの商品には違いありませんが、買った人が納得すれば問題ないとはいえます。

値段が高いので、一所懸命に読んで、身によくつく、といったこともありえないではない。私はこの手の情報商材を他人に勧めたいとは思いませんが、こういう世界があるのだということについては、とりあえず知っておくとよいだろうと思います。産業として成立しているわけで、基本的には「詐欺」にはあたらないのです。いわゆる境界線産業なのですが、グレーゾーンは地平線が見えるくらい広い、そんな感じです。

うーん、この手のサイトとしては比較的落ち着いていますが、やっぱり著作権侵害とか、行き過ぎた表現とか、いろいろありますね。私は感心しません。

私は、情報商材の販売を「詐欺」とはいいません。でも、そう思う人も、いておかしくはないと思います。ただ、「詐欺だ!」と言い募って、法治国家日本において、さてどちらが悪者となるのか。庶民感覚だけでは、社会秩序は守れないと思います。派手な表現を使って、大きな効果を性急に求める必要はないでしょう。とりあえず、この記事程度の書き方で、まあ伝わるものは伝わるのではないでしょうか。

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