趣味Web 小説 2006-01-16

ホリエモン、国策捜査、私たちの選択する未来

初期の所見「所詮、他人事なのか?」(2006-01-16)

先日、佐藤優「国家の罠」(あらすじ)を読んだので、これも国策捜査なのかな、と思った(国策捜査脳)。とうとうきた、という印象。それにしても、ざっと報道を眺めた限りではグレーの案件に見えます。鈴木宗男さんの事件と同様、一所懸命に捜査してこの程度の埃しか立たない清い会社だったのだな、と(失礼ながら)見直しました。

最近はウェブデザイン系の雑誌を読んでいませんが、4年ほど前までは個人的にウェブ制作会社としてのオン・ザ・エッヂに好感を持っていました。作品がよかったからです。一昨年、球団買収騒動に堀江貴文社長が参戦されたときには、「なぜあの人が?」と意外な感じがしました。この先、堀江さんが逮捕されるかどうかは分からないけれども、今ここに堀江版「国家の罠」を読みたいと思っている自分がいる。ひどい。

ライブドアの経営全般を激烈に断罪する一部報道には「先走り過ぎ」との印象を強く持ちます。特捜部が動くと、捜査段階で既に犯人扱い。国策捜査の主眼は社会的制裁にあるといいますが……。それでもマスコミは東京地検の捜査が入るまでは激しい攻撃を自制してきたわけで、一般人のブログとかよりはマシ。

国策捜査とは? そして私たちの選択する未来(2006-01-17,25)

私は佐藤優さんの著書が示す定義において「国策捜査」といっています。佐藤さんは自分も国家機関の中で見てきたが、首相官邸が『この捜査をやれ』と指示することは絶対にない語っていますが、国策捜査は「時代のけじめ」であり、国民の正義感が検察を動かし、裁判官の判断を規定して実現するものです。国策捜査は冤罪事件ではないし、特定の権力者による政敵の粛清でもありません。

本件の直接の成果は連結の定義の明確化なのでしょう。法文や法の運用には「良識」で埋められた「隙間」があります。良識とは多数派の価値判断に過ぎないので、時節とともに変化します。自衛隊と解釈改憲は典型的ですよね。ただ、今回の事件において、法解釈の明確化は、時代を動かすための梃子に過ぎません。

覚醒剤や票の買収で辞任した議員より、立候補したけど落選した堀江さんの方が問題視され、堀江さんを応援した小泉内閣が強く批判されるのは、これが社会を変える事件だからです。ホリエモン・ライブドアに代表される価値観・ビジネス文化を否定する、その鍵としての証券取引法違反なのです。

ホリエモンを熱烈に支持したのは団塊の世代で、若年層は僅かに支持派が優勢、その他の世代は不支持が勝ち、総じて不支持が多数派でした。だからニッポン放送株の時間外取得問題が起きて以降、特捜部は内偵を続けてきたのです。

23日、堀江社長ら4人が逮捕されました。同日、東証は東証マザーズ上場のライブドアとライブドアマーケティングの株式を監理ポストに移管。24日、堀江社長辞任。

マスコミはルール通り堀江さんに大攻勢をかけています。自民党の支持率は低落し、小泉総理の改革路線に黄信号が点灯、IT企業関連株が暴落。しかし堀江さんが起訴され、裁判の結果が出るのは、まだまだ先の話。下される判決は懲役か執行猶予か、はたまた無罪か。もしホリエモン逮捕が国策捜査ならば、結論を出すのは私たちに他ならない。民主主義国日本の国家権力は大衆の支持なしに正当化されませんから。

国民が望む社会の形とは? ひとつの国民投票が、いま始まったのだと思う。

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