趣味Web 小説 2006-10-22

みんなの潔癖症

「今オレはこう思った」というその時々の思考の断片を書き留めておく場所としてブログを捉えるのならば、別にエントリ間においてどれだけ齟齬があろうが気にする必要なんて無いと思うのです。

コメント欄での応答なども加味するに、まずまず穏当な主張。私はマルチスタンダードもありうるという立場ですが、他人に勧めるならこれくらいのスタンスがいいんじゃないか、と思いますね。

ま、潔癖症はほどほどに、書き手より読み手の問題である、と。

心に余裕がない人々の事例。

ところで、潔癖症というのは、ネットだけじゃなくて日常的な会話の中にもたくさん出てきます。JR西日本叩きもそうですけど、ようは自分の身の周り数メートルより遠くの世界について論評するとき、大半の人が潔癖症になってしまう、そう観察しています。

現在の職場の話は書きにくいから学生時代のバイト先の事例を紹介すると、経費で自分の文房具を買い揃えるときに、自腹なら高価なので避ける(注:本人談)ドクターグリップを買う、なんてことをしながら、主任がバスのある時間帯にタクシー券を使うことには妙に義憤を感じて声高に難詰していた人がいたなあ……。

程度が違う、という説明はできるけれど、その「程度」というのは、自分の行為を免責し他人に対してだけ清潔感を求める矛盾を解消するために、無意識に後付で設定されているように思うわけです。ネットで清潔感にあふれる人が目立つのは、自分の粗を隠せるから「程度」の基準も自然と厳しくなる、ということでは?

ふつうの人々の、ひとつの本音がウェブに現れているのだと思う。

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