趣味Web 小説 2007-02-28

女性専用車両を巡る議論の支流を探訪

一部のネット文化と一般社会の断絶を切り取った記事……なんだけど、これが異文化コミュニケーションの一助となるのかと思いきや、世の中にはワケわかんないこと考えてる奴がいるんだな、みたいな反響も呼んでいたりして、なんともはや。

問題の画像はテレビ報道のキャプチャ写真なのだから悪いのはマスコミ、という呆れた意見がチラホラ。情報の切り出し方、見せ方と大勢のコメントによる暴力的な空気の力をゼロ査定する鈍感さは恐ろしい。悪いのはみんな他人。もちろん一部の発言だけど、誰も反論していないのがどうにも……。

すべての社会運動は、『社会規範からの抑圧に対する抵抗』じゃね?

だから仲良くすればいいのに、と。それは違うのではないか。

多くの人はそれほど急進的な考え方を持っていない。自分があまり関心を持っていない分野については、概ね現状維持を望んでいるのだと思う。私たちは安全です、だから抑圧は不当だ。あいつらは安全かどうか疑問、だから野放しにはできないぞ。つまりは信頼の問題。

あなたの希望は、ありとあらゆる社会規範の緩和との取引になりますよ、と迫られた場合、日和る人が多いと私は予想。そうだからこそ、社会の変化はゆっくり、ゆっくりなのではないか。

不幸にも反目しあう勢力の断絶を埋める試み。お説ごもっとも、とは思う。しかし最初のリンク先にあるとおり、大多数の人間にとってはやはり「何それ?」な話題、他人事。だから積極的に対策すべき問題とはみなされず、状況は放置され続けるに違いない。

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