XHTML の場合、すくなくとも well-formed であれば他人に使ってもらうのは十分だ (パースできるから)。Valid である必要は実際はなくて、趣味だと思う。(ちょっと乱暴だけれど) XHTML の要素の意味なんて考える必要なんてない。そんなことは酔狂なやつだけがやっていればいい。div 厨で br 使いまくってても well-formed のほうが素敵だ。でも HTML の場合はそうはいかない。Valid じゃないとちゃんとパースを完遂できないんだ。DTD を頭に入れていなければ HTML は書けないんじゃないかな。
こういった意見は、私にはよくわからない。どうせ XHTML だって大半の人が文法ミスしているんだから、well-formed な文書だけを想定した再利用システムなんか、他人の文書を扱う用途には無力に等しいんじゃないの。HTML が Valid なら XHTML への自動変換プログラムはいろいろ公表されているので、たった1回、それを通すだけの手間に過ぎない。文法ミスのある文書を再利用する手間とは比較にならないよね。
有料だけどサイト丸ごと変換できる優秀なソフトウェア。私も使ったことあります。お勧め。
あと、既に存在する文法違反のある文書の量があまりに膨大なので、今後も主要なウェブブラウザは文法違反に甘いままだろうし、そもそもウェブブラウザが文法違反に甘い設計になっていることには根拠があると私は思ってる。HTML がその仕様上、一般人にテキストのマークアップを求める、絶対に完全自動化できないものとなっている以上、文法ミスは一切ダメなんていう HTML 文書ビューワは役に立たない。
プロだってミスをする。プログラムを書いていて、コンパイルエラーは日常茶飯事でしょ。私は書かないけど、同僚が書いてるのを横から見てると、1時間エラーが出なかったら、それは特別にツイてる日。WWW がそういう厳格な世界だったら、みんな嫌になってるんじゃないか。
ただ、一般人に見出しがどうのこうのとか考えさせない前提なら、将来的には文法ミスゼロの方向もありえる。Word が Word 形式での文書保存に失敗するなんて、ふつう考えられないことだからね。ああいう感じで、みんな GUI 経由でしか HTML 文書を作成しない、と。XHTML は application だから、それはありえる。
まあ、ずっと先の話ですね。文法違反のない文書が違反のある文書を無視できるくらい圧倒的な分量にならなきゃいけないわけだから、3年や5年じゃ足りない。最低でも10年先の話だと思う。ま、私は永遠にそういう日は来ないと思うな。少なくとも XHTML に関しては。
冗談でなくて、割と本気で、ブラウザ戦争は MS が早期に圧勝すべきだったと思う。そして HTML 文書の作成環境と表示環境、仕様の策定まで全て同時に押えてしまえば、ミスしまくるレベルのクセにソースを直接触って文法違反をするユーザを無視できるほどの少数派にしてしまうことができたろうに。
あと CSS コミュニティの無謀な戦いも、生じなかったはず。理想主義の HTML4 がそもそも策定されない世界なので。W3C の仕様なしに俺定義 HTML で戦えるテキストベース HTML 愛の持ち主は、コミュニティが形成されるほど多くはないだろう。