ネットでの反応が好意的なので、意外な感じがしました。レンタルお姉さん事業を運営するのはNPO法人ニュースタートです。NPO ということなんですけど、慈善事業ではありません。非営利ながら、相当、サービスの価格は高いですよ。
お姉さんも霞を食って生きてるわけじゃない。非常に人的効率の悪いサービスなので、高くなるのは当然。でも払う側からしてみれば高くても、それで生きていく側にとってみれば、ギリギリの値段とも見えます。
で、誰がお金を払うのかといったら、ひきこもりの保護者ですよね。だからレンタルお姉さんというのは、ひきこもり本人よりも保護者の利益のために動くわけです。というか、保護者側の価値観に親和的だからこそ、赤字にならずに運営できている。ひきこもりを社会に引っ張り出そうとすることに熱心なのは当然です。
ニュースタートの活動にいろいろ批判もある中、川上さんの人気はすごいですね。
荒川龍さんはニュースタートの取材をずっと続けている人で、いわばシンパです。こりゃちょっと美化しすぎじゃないのか、と感じるところが多々ある。むしろ中の人である川上さんの本の方が、醒めた目線が目立つ。これも才能なのかなあ。川上さんが信頼と共感を集めるのは、分かる感じがします。
ただしその分、川上さんの広報能力は強力過ぎるともいえるわけで、注意した方がいいかも。荒川さんのヘンさは、ニュースタートのいかがわしさをむしろ正直にさらけ出しているようにも思えるわけです。