趣味Web 小説 2007-05-07

である日記 2

父が株取引に入れ込んで1年、案の定、たいへん損をしている。他人の失敗を見ると、何というかこう……ムズムズする。で、自分が初老になったつもりで、分配型の投信のひとつにポカッと100万円、入れてみた。

ガッチリ手数料を取られてしまい、この2万円分を取り返すのに何年かかるのかなあ、とか思っていたが、2ヶ月で収支は逆転して+4万円となり、ちょっと妙な感覚。現在社会人6年目、使い道がなく余ったお金が600万円あるが、その全利息より多いのである。なるほど、ハマる人がハマるのは理解できる。

たくさん儲けたいからリスクを取るのだ、と父はいう。インデックスの投信で手堅く3%なんて、と。投信が手堅い? 本当に手堅い商品とは、国債などをいうのであろー。

とはいうものの、五十歩百歩なりに、私には父のような負け方はできないなー、と思うのであった。母が何年かけて作ったお金か、父はよーく知っている。知ってて平気で損を出す。心臓に毛が生えてるんだな。

父は Windows98 で頑張っていたが、マイクロソフト社のサポートはもう終了している。危ないので、先日買った Vista が入ってるパソコンをあげた。父が株で損をするならまだいい。泥棒にお金を取られてしまうのでは、いくらなんでも母が報われない。

パソコンの代金分、投資で利益が出たら嬉しい。でも投資にハマってる人を見ると、その労力を仕事に向けた方がいいんじゃないか、と思うことが多い。100万円のことは忘れて、マジメに仕事をすることである。

それにしても、「節約なしに、ただ余ったお金」って、軽いなあ。投信を選ぶのに、1時間くらい。面倒くさくなって、「これでいいや」と決めてしまった。お金が貯まるまでには1年近くかかったのに。こんなに軽いなら、やっぱり赤十字なんかに寄付した方がいいかもなあ、と思う。

ちょっと向いてる方角が違うだけで、父も私も似てるのであろー。

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