趣味Web 小説 2007-07-19

ノートをとる利点の教え方

ノートを取らない大学生はなんでノートをとらないんだろうと考えたときに、おそらくノートをとる利点がわからないのだろう、と思った。

ノートの強要が個々人の幸せを約束しないことを私は知っています。しかし賢い子がノートをとるのか、ノートをとるから賢いのかはわかりませんが、ノートと成績にはある程度の関係がありそうだな、という実感はあります。

私の場合、中学時代、テスト前に読み返すのはノートでした。直前の短時間に読んで頭に入るのはノートに書いたことだけ。教科書を読み返して「あっ、これ忘れてた!」と思いホッとしても、試験が始まった途端に忘れ去るのがパターンでした。「あああああっ! さっき見たのに! 見たのに! 思い出せないっ」

これも極端な事例、それも個人的体験に過ぎませんが、多くの中学生が定期試験前にノートをまとめなおして、何度もそれを読み返して、という作業をするのは、やっぱりそれなりに効果があるからでしょう。

……こうした記述からお分かりの通り、実のところ、私はノートの作成が学習効率を上げるという科学的根拠を持っていません。とはいうものの。

ノート作成の有意義さについて理解させたいなら実際に有意義であるという体験をさせねばならない、と私は思う。

ノートをとることを禁止してから私が話をし、話した内容について小テストを受けさせる。続いてノートをとりなさいと指示してから話をし、同様にテストする。何回か、そういう試みをしたことがあります。結果は狙い通りでしたが、それは平均点の話。個人レベルでは逆の結果となることもありました。

テスト中、ノートを見てはいけない。なので、「ノートなんて読み返さない」という異論を封じられます。ノートは作成するだけで意味がある、と。

ちなみに話す内容というのは、まあ何でもいいのでしょうが、私の場合は、A先生は**歳です。結婚しています。子どもはA先生にそっくりな女の子と、奥さんにそっくりな男の子の2人です。B先生は……みたいなもの。10数個の架空データを、ゆっくり話しました。で、テストは1問だけ。「B先生の子どもは何人?」

ノートあり、なしをそれぞれテストして、正解者数を比較する。全部で5分程度の座興です。逆の結果になってしまった生徒も、不思議と素直に納得してくれました。

これ、テストは簡単なのですが、準備が大変でした。2回とも同じくらいの難易度の問題を出題しないと不公平だと思い、休み時間に何人かの生徒を実験台に研究したことを覚えています。こんなのは所詮トリックと割り切ってもいいのでしょうが、事前の確認をサボると、狙いと逆の結果になることもありえるから怖い。

私は個人指導しかしたことがないのであれだが、説明したあとに「はいそれをノートに書く」ということはよく言った気がする。それを繰り返してるといつの間にか説明が終わったらちゃんとノートに書くようになってる。

私はなるべく説明抜きで指導することを心がけていましたので、テキストの一部を写すよう指示するのが基本でした。このあたりは書くと長くなるので省略。

誰かがどこかで「おおノートってこんなに役に立つのか!」ということを実感させてやらなければならないんだろうなぁということを思います。そのやり方は一つでなくていい,と思います。むしろたくさんあったほうがいい。そこからどれを選び取るか,は本当にその人の性質によるので。

先生によって言うことが違うから混乱する、という生徒がいました。私のアドバイスは、「各教科毎に、先生のいう通りの方法でノートをとっていきなさい」。単に慣れの問題もあるから、第一印象でアウト判定するのはもったいない。これも修行の内ですよ、と。

そして、あらゆるパターンに対処しようとしてバタンキューする先生には、こう話していました。子どもが接する教師はあなた一人じゃない。割り切って自分の研究成果で勝負したらいい、と。

メモ

ノートの効用を教えようとするとき、何故か私が示したようなストレートな方策は人気がない。「なんかそういうことじゃないような気がする」と釈然としない様子。難しく考えて何もできないより、確実にひとつステップを上がる方がいいんじゃないか……と思う人が少ない理由がよく分からない。

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