ハリウッド映画が「推測可能なパスワード」を描き続けているのは、ストーリーの都合なのか、実態を反映しているのか。一方、「24」に出てくるパスワードは当たり前のようにランダム(と素人には思える)文字列で、「やっぱりこうでなくっちゃいけない」と私なんかは思う。
私の両親のような一般庶民だって、私には予想もつかないパスワードを使ってる。いざというときのために、とかいってパソコンにログインするためのパスワードを教えてくれたんだけど、「こりゃ、私を拷問してどんな情報を引き出したって、このパスワードにはたどりつかないな」という文字列だった。
そういえば母のキャッシュカード(の中の1枚)には、油性ペンで4桁の数字(私の誕生日)が書かれてる。「ええっ!」と驚く人がいそうだけど、もちろん数字がそのままパスワードになっているわけじゃない。その4桁から母だけが連想できる数字が、真のパスワード。
何だったかの理由があって父が母の代わりにそのキャッシュカードでお金を下ろす用事があったとき、父は結局、連想ゲームに失敗して逃げ帰ってきた。カードの再発行が必要になってしまったのも問題だけど、どうしてわからないのか、と母はむくれていた。
そんなに簡単なのかと思って私もいくつか連想した数字をいってみたのだけれど、アッサリ3連敗。やめときゃよかった。いまだに正解は知らない。
60%は誕生日、25%は仕事の肩書き、約10%は住所を公開している。さらに23%は兄弟姉妹の名前、少女の25%はペットの名前、2%は母親の旧姓を公開しており、こうした情報を組み合わせると、銀行口座などの暗証番号が解読されてしまう可能性がある、とICOは指摘している。
そもそも、そんなことで解読されちゃうようなパスワードにするのがおかしい……と指摘しないのは何故?