羨ましい、といってる人がたくさんいるんだけど、とりあえず就職・転職に際して、マイペースで働ける職場を探すことを隠れ条件の第1位にしたらいいと思う。ちゃんと景気回復が続けば、必ず売り手市場になる。そのときに、のんびりした労働環境が労働力確保に必要となるならば、必ず会社は変わる。
でも、可能性は低い。若いうちの苦労は買ってでもしたいという人が多過ぎる。そのまま定年まで苦労し続ける人が多過ぎる。もういいだろう、楽々お仕事ライフを送りたい、という人を、バカにする人が多過ぎる。そして、軽蔑されプライドを傷つけられるより、自分の身体を痛めつける方がマシ、と考える人が多過ぎる。
のんびり派は所詮、日本ではマイナー。夢みたいなことをいっても、どうしようもない。できることから、こつこつと。
まず、あくせく派の陰口には絶対に乗らないようにすること。のんびり派を積極的に擁護しなくてもいい。だけど、陰口に乗って敵に言質を与えてはいけない。仲間を裏切ってはいけない。
同時に、自尊心を鍛え上げていくこと。平凡なのんびり派は、こなせる仕事量で、平凡なあくせく派に敵わない。負けるのだから、給料は少なく、昇進は遅れ、日頃からあくせく派にバカにされることは受け入れざるを得ない。それは仕方ないんだ、と諦めて、受け入れるためには、精神的なタフさが必要になる。
そして、少しずつ、行動開始。
無理しなきゃ実現できないリクエストには、「(私一人では)難しいです」「申し訳ありません、どうしても私には、できる、とはいえません」「自信がありません」と誠実に応えていく。あくまでもこれは「誠実」なんだ、と。他人に「無責任」といわれようと、これこそが「誠実」なんだ、と考えると、心を保ちやすい。
有給休暇を消化していく。非難がましい視線への抵抗力と相談しながら、少しずつ少しずつ消化ペースを上げていく。これは修行なんだ、と考えるとよい。修行なんだから、負荷をかける必要がある。また、怒る人の心情も理解する。白眼視されるのは仕方ない、と諦める。グッとこらえて諦めて、休みを取っていく。
あと、戦いに敗れて再びあくせく派の仮面をつけるようになった同志を恨まないこと。逃走経路が確保されているのは、よいことだ。
いろいろ書いたけど、やっぱり、現実的に一番いいのは、最初からのんびりした会社を探すこと。定時で帰れる会社、あるんですよ。空想の世界の話じゃないです、これは。