趣味Web 小説 2008-05-23

「経験的な実感」を突破できなかった話

祖母の葬儀で数年ぶりに弟に会ったが、B型人間は協調性がないとか何とか力説していて、ゲンナリした。(ちなみに私の家族は全員O型。そういう「場」を前提とした話ではあった)

理系で院卒で一流企業の技術職となって、それでもこれだもんな。小学生の頃から何も進歩がない。弟は自分よりずっと優秀なのに、なぜだ。

30分くらい頑張ったが、「人それぞれだから、最初に決め付けたりすることはもちろんないよ。だけど後で血液型を聞いて、やっぱり! と思うことが多い。科学的な根拠がないのは認めるけど、経験的には間違いなくあるんだってば」を突破できなかった。

もう、どうでもいい。(逃避)

いや、でも、よくよく考えてみると、私も別に論文や参考書を弟に見せたわけでもないし、バカ兄貴が誰かからの受け売りを諄々と説くのを聞いて、安直に「なるほどー」という方が問題かもしれないよな。素朴な実感を大切にするのは、自分より口のうまい詐欺師に引っかけられないためには有効だし。

それに、「人それぞれ」を踏まえたうえで、「経験的な実感」以外の根拠なく「傾向」を語ることは、私もしょっちゅうだ。「日本人は内向的」だとか「日本人は自分に自信がない」とか、明確な根拠なく、そういうことを口にしたことのない人が世の中にいるんですかね。

それどころか、ろくな科学的根拠もなしに「AならBに決まってる!」と言い放つことだって、多くに人にとってそう珍しいことではないのではないか。「金利所得を奪われて庶民は苦しんでいる。金利を上げれば日本の景気は回復する! 絶対そうだよ!」とか。

「科学的な根拠がないのは認める」というので、それ以上を求めても仕方ないだろう、とは思う。

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