漫画家の雷句誠さんが小学館とトラブルになり、週刊新潮の取材を受けたが、雑誌の記事を読んでみると、雷句さんの主張通りの箇所も、そうでない箇所もあった、と。
雷句さんがインタビューで発言していない内容が雷句さんの言葉として掲載されたなら「ひどい」と思いますが、そうではない様子。漫画編集者と元アシスタントの証言と、雷句さんの証言が食い違った箇所について、主に漫画編集者と元アシスタントの証言を週刊新潮は採用しましたよ、という話に過ぎない。
で、雷句さんは「こんなものか」と達観した感じだけど、読者たちが雑誌記事を捏造だのかんだのと盛り上がっている。おかしな話だと思う。
週刊新潮の記者さんは、先に漫画編集者と元アシスタントに取材していた。で、雷句さんに質問して裏取りをしたところ、なるほど根も葉もない話ではないらしい。かなりの部分、ある程度、雷句さんにも思い当たるような出来事はあった様子。
記者さん的には、漫画編集者と元アシスタントの証言への信頼度は、かなり高まったと思うんですね。雷句さんが自分に不利なことは小さく小さくいうだろう、という読みもある。それで、多くの点において、漫画編集者と元アシスタントの証言を採用して記事を書いた、と。
最初っから漫画編集者を全然信用しないと決めている人々からすると、週刊新潮許せない、なのかもしれないけど、誰がどの程度に真実を語っているのかわからない、と仮定すべき。なんでそう、雷句先生の証言を全面的に採用しない週刊新潮はおかしい、なんて流れになるのか。
雷句さんが取材の様子を録音しているそうだけれど、その内容と記事とが食い違ったら何なのだ。「捏造」の証拠になどなりはしない。結果として事実に反する内容の記事となることを、法律は禁じていない。信じるに足る相当の理由があればよいのだ。安直に「捏造」などというべきではないと思う。
……とかいいつつ、問題の週刊新潮の記事は読んでない。雷句さんの記事を私はこう読みました、ということです。