日本テレビの`08年秋期「土9」ドラマ「スクラップ・ティーチャー」を見てげんなりする。
なんで学校の統廃合が生徒や教師のやる気の低下につながるのだろう。だって、そうなる必然的な理由なんてないじゃないか。学校がなくなっても教育は継続する。それに年度の区切りまで学校は存続するのだ。自然災害で年度途中の廃校になるよりいい。教師なんか単に転勤するだけで、所属組織の変更もない。
視聴率がどうなるかわからないが、しかしこれがヒットするなら、世間では学校の統廃合とはこういうものだと認識されていることになる。残念だね。テレビドラマに啓蒙的であることを望んでも仕方ない、広告商売なんて客のご機嫌取りだと思う。思うけど、それだけに、これが日本人の認識か……とガックリくるわけで。
逆の意味でアレッと思ったこともある。「全国学力統一テストを受けたい」と生徒が主張すること。同調大好き観念が昂じてそうなってるだけみたいなんだけど、でも不思議な感じ。一人だけテストを受けられないのは嫌だ、と思わせる仕掛けがあれば、テスト嫌いの本能なんか消し飛ぶ……意外と真実を衝いているのかも。
いやまあ、教師をテスト時間に間に合わせるためにヘリコプターや重機を駆使しちゃう堂々たるフィクションを相手に何をいってるんだという話ではあるが。でも公式サイトを見るに、製作者の意図としては、解決方法は冗談でも問題設定は現実を切り取っているつもりなわけで。
面白いんだから文句をいうような話でもないのかな。