また出た! 永久機関だ! 新聞が騙されてるぞ! というわけで話題になっている。
蓄電装置を組み込んだシステムの一部を見れば「発電装置」といえなくもない、という程度の話か。太陽光や風力より効率がいいとかいう部分はよく理解できない。「始動用」モーターでアルミ円板を回すなどと書いているから、多分、フライホイールの一種だと思う。「始動用」というのが、実際は「充電用」なんだな。
ちまちま電気を貯めて、ガツンと使う。歯車によるトルク変換や時間をかけたエネルギーの蓄積を介在させると、入力を見て直感的に予想される範囲を遥かに上回る出力がドカンと出るので、けっこうビックリするんだよね。毎日新聞の記事によれば、入出力の電力は1000倍差まで対応するという。デモとしては効果的だ。
これまでの計測結果によると、回転速度によっては、始動用モーターの消費電力の100~1000倍程度も発電可能。また始動に必要な電力は400ワットモーターなら乾電池(単3)1本でも足りるという。
400ワットモーターを駆動できるサイズのフライホイールの充電に使うモーターは、単3乾電池1本でも回る小サイズのもの、といっているわけだ。もちろん、充電が完了するためには乾電池を大量に消費する必要があるに違いない。都合の悪いことは黙っていれば嘘にはならない、という。しかしそもそもの「発電装置」というのは言葉の綾で済むのかなあ。
スラドに面白発明が紹介されてて大笑い。ま、一般人が科学知識で対抗しようとしても難しいので、自分は儲け話には無縁なのだと、そう堅く思い込むことだね。本当に偉い先生やなんかがお墨付きを与えているような素晴らしい発明なら、銀行とかが資金援助するに決まってる。自分のお金を頼るなんておかしいね、と。