趣味Web 小説 2009-04-10

新入社員へ:今日は昨日の続き、明日は今日の続き。

新社会人にいいたいこと? とくにないな。

強いていうならば。学校も会社も変わらない。どこだって社会の一部。これまでがダメなら、この先もダメだ。ダメの程度がほんの少し動くだけだと思って概ね間違いない。

ある朝、目が覚めたら自分が大きく成長していた……なんて、ありえない。自分のサボり癖も陰険さも責任転嫁体質も、ずーっと変わらない。さして頑張ってもいないのに、やたら苦労して疲れたような気になる調子のよさ、自己肯定の抗い難い欲求は、いよいよ歯止めがきかなくなっていくから、むしろ注意すべきだ。

自分は「自分が予想していた最悪な自分より、ほんの少しだけマシな状態」で、ふらふらしながら時を過ごしていく。自分を騙し、世間を欺き、呼吸するように嘘をつく。これまで、そうだったでしょ? これからも、同じです。

ま、せいぜい頑張ってください。

補記:

何か一言、といわれて、ギューンと頭の中を駆け巡ったのが上の言葉だけれども、「とくにないな……ま、せいぜい頑張ってください」とだけ話した。「え? それだけ?」「偉そうなことをいっても、ウソになるから」大うそつきが今さら何を、と自分で自分の言葉に驚いたが、誰もツッコミを入れてはくれなかった。

人生には恥ばかりが増えていく。

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