趣味Web 小説 2009-11-05

押し問答するより意見ハガキを書こう

空港でパソコン作業用に電源を借りようとしたら、職員にルールを盾に断られてイライラ、という話。

この記事を読んで首を傾げるのは、筆者が末端の職員の対応に不満をぶつけていること。富士山静岡空港が電源サービスを用意していないことへの不満は理解できますが、杓子定規への不満は違うんじゃないか。

現場の職員が、個人的な判断でルールを変更するようでは、組織の運営管理は成り立たない。一般職員の個人的な判断は、ルールがない場合に臨機応変に対処しましょうという範囲にとどめるべきで、様々な議論を集約したルールを場当たり的に崩していくと、いずれロクなことにはならない。

ルールに不備があったとしても、一利用者の抗議によって一般職員の判断で簡単にルールが破られてしまうようではいけない。だから利用者の方も、ルール破りの責任を取れる人と交渉するのが面倒なら、素直に折れてほしい。そして「ご意見承ります」みたいなシステムを利用するのが、平和な対応だと思う。

この手の話を読むたび「怖いな」と思うのが、一労働者が職分を守って行動すると、その頑なさが会社全体の姿勢と勘違いされること。ドラマや映画でも自分の判断でルールを無視する物語が大人気だったりするので、日本もヤバいな、と私は思ってる。ルールに問題があるなら、ちゃんと手順を踏んでルールを変えようよ。

よい会社なら、業務改善提案の仕組みを用意されていて、廊下とかに用紙と投稿箱が置かれていると思う。提案審査システムは社内で公開されていて、優秀な提案は必ず経営幹部に届くことが周知徹底されているはず。

富士山静岡空港には、電源サービスがない。現場の気付きを社内の共有情報とする仕組みが欠けているのかもしれない。しかしリンク先の記事を読む限り、「現場力」が低くて、「掃除の邪魔だから困るっていってるのに納得しない身勝手な客が増えて困る」という感覚なので、改善は望み薄らしい。

だとしても、現場の職員を問い詰めたら「壊れたレコード」になるのは致し方のないこと。それを責めるのはキツイ。あと、現場に期待できないなら、自分が直接エライ人に要望を出すのは基本でしょ。私はアンケートはがきとかはマメに出してます。こういうのはお互い様だと思う。

とりあえず静岡県企画部にはメールしておきました。

補記:

同僚と一緒に出張する際など、たまにこうしたこと、あります。「まあまあ、この方に無理をいっても仕方ないよ。あ、職員さん、意見用紙などありましたらください」みたいな感じで私は対応してます。以前は、見知らぬ人のトラブルにも口を挟んでいたんだけど、いきなり暴力を振るう人がいるので、最近は萎縮気味。

本当は弱い者同士、助け合っていきたいんだけどね。

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