趣味Web 小説 2010-01-03

飯田泰之『ダメな議論』を読んで肩を落とす

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

新年早々、こんな本を読んでしまった……。はぁ……。あ、この本そのものはお勧めします。だから意気消沈しているわけで。

ダメな議論を見分けるチェックポイント
  1. 定義の誤解・失敗はないか
  2. 無内容または反証不可能な言説
  3. 難解な理論の不安定な結論
  4. 単純なデータ観察で否定されないか
  5. 比喩と例話に支えられた主張

他人のブログはともかく、この備忘録の記事にはダメな議論しかない。私は読者を説得したいのだけれど、みなさんは私の意図とは距離を置いて、「お話」として楽しむことに徹した方が安全でしょうね。

私は面倒くさがりなので、記事を書くのにいちいちデータを調べない。私は自分の考えにそれなりに自信を持っていればこそ、こうして記事を書いているのだけれど、根拠は乏しい。だから私の記事のほとんどは比喩と例話から説き起こされており、ようするに信頼できない。結果的に私の意見は正しいかもしれませんが、偶然、たまたま正しかっただけ。

ところで、『ダメな議論』の肝はたしかにチェックリストなんだけれども、個人的に感銘を受けたのは、人間が客観的な損得では説明しがたい「信じたいこと」を信じるメカニズムの解説。「自分に都合のよい話に飛びついているわけじゃない、「正しい」から信じているんだ」というときこそ、危ないんだな。

Information

注意書き