趣味Web 小説 2010-07-29

葬式は要らない

まあでも、檀家が減って法事が少なくなってしまった以上、お寺を存続させるには、たった1回の葬儀で十分に利益を上げるしかないんだよね。いずれは全国的に「もう寺に住職は要らないよ、市町村が管理業者なんかに清掃と修繕だけお願いすればいい」となっていくのだろうけど。

というか、ビジネス云々は説明に都合のいい話に過ぎないと私は思う。宗教をビジネスにせず、生活の糧は副業で稼ぐような僧侶が大半だったとしても、葬式を不要と考える人は現状と大差ないペースで増えていったのではなかろうか。

うちの家族だと、母と私と弟は葬式不要派。3人とも、お寺にはとくに不満を持っていないが、病院で死亡確認後、火葬場に直接、棺を持ち込んで燃やすことを希望している。火葬場に集まれる人だけ集まって、間に合わなかった人は「別にいいんじゃないの」。遺産は弟だけが引き継ぐ(弟が死んだら遺産は全て国庫に収める)。母と私は相続放棄する。両親の墓は解約済。遺骨は引き取らない。

以上が「本人の希望」なんだけど、どうしてもそれじゃ嫌だという人がいるなら「勝手にすれば?」。葬式をやりたい人が、勝手に葬儀屋の手配とか費用の負担をすればいいよ、と。父は葬儀をしたいそうだ。

ちなみにその父は、自分が死んだ場合も葬式をやってほしいという。贅沢な葬儀は求めないそう。それなら、ということで、予算はもう確保した。とりあえず300万円。将来、インフレになっても、ある程度は利息がつくだろうから、まあ十分だろう。

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