趣味Web 小説 2010-08-31

完敗

1.

メタな話になるが、7月と8月の備忘録は、4~8月に作成したメモを元に、9月になってからリライトして公開した。

かつて、備忘録の下書きメモは、Webサーバーに置いていた。「ばっちり同期」を使って完全に自動でWebサーバーにアップロードする仕組みだった。それでもとくに問題はなかったのだが、現在はDropboxを使っている。

2.

今夏の決意表明は、虚しく砕けた。2006年、2007年は8月31日までに課題図書を全て読了することすらできなかった。2008年にようやく第一段階をクリアし、2009年には6冊の読書感想文を書き上げた。2010年は全18冊の感想文を書くことを目標としたのだが、2008年水準に逆戻り、という結果だった。

読書感想文の書き方を指南する大人は多いが、「こうすれば簡単」と口先でいうばかりで、実際に自分で「簡単に書いてみせた人」はいない。レビューと感想文は違う。そして、規定枚数の原稿用紙5枚という分量は、相当に長い。読書感想文を書くのは、たいへんなんだ。だから、まず俺が書く。全18冊の感想文を書いて、「感想文なんか簡単だ」なんてたわごとをぬかす連中に、「じゃあ書いてみろよ。俺は書いたぞ」といってやるんだ、そう思っていた。

私の怒りの背景には、「否応なく宿題に取り組まされる子どもたちに対して、選択の自由のある大人がお気楽に説教する」という構図がある。本当は大人だって、実際に感想文を書くのはつらいのだ。だから書き方だけ指南して、自分は書かないんだ。そんなの、許せるか。だから、まず自分が、書かねばならぬ。

2009年の6冊分では、迫力に欠ける。今年こそ、18冊分、書き上げねばならない。課題図書が発表される6月中旬から、夏休みが終るまでの間に書くのだ。

私には「逃避的に備忘録を書き始めると読書感想文が書けなくなる」という確信があった。だから「備忘録は書きたくない」と思った。リンク先の記事は、それを公言することで、自分で自分を追い込むために書いた。しかし、備忘録を自ら封じた私は、見苦しくも他の逃避先を探し回ることになる。

3.

5月頃から「ハーバード白熱教室ノート」の更新が苦しくなっていた。だんだん内容が高度になっていき、理解が追いつかなくなったのだ。そのうえ、職場の移動(異動ではない)に伴う引越しが重なる。それで5月から備忘録は途絶えがちになっていた。

7月になると『セイギのつくり方。』を作るのに協力してほしい、という話がきた。ちなみにこれは無給だ。私が飛びついたのは、「ノート」も感想文も壁にブチ当たっていたからではないか? 「忙しくて無理でした」といえる言い訳を、切望していたのだろう。

『つくり方。』は8月13日に公開された。しかし月末まで修正作業は続いた。「ノート」の空欄は17日までに何とか埋めたが、これも月末までずっと修正が続いた。『つくり方。』ので宣伝活動も、25日頃まで延々と続けた。そうこうする内、24日には地元の高校の夏休みが(実質的に)終ってしまった。27日、地元の学校の始業式。「えっ、31日まで夏休みじゃないの?」

読書感想文はひとつも書けていない。「もう、無理だ」……糸が切れた。そうして、夏は終ってしまった。

補足:

メモを確認すると、今夏、関東キー局で午後8時~24時に放送された連続テレビドラマのほとんどを録画視聴しているらしい。うわぁ……。『つくり方。』の原稿が進まないから気分転換に視聴しているつもりだったけど、テレビを見飽きたから書くしかない、というのが実情だったか。

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