無理せず節約するコツ
私の父は大卒枠で入社したが、年収は400万円未満だった(平均)。それでも、子ども2人を大学へ行かせた。とくに弟は下宿して大学院まで進学している。なお、ローン型の奨学金は利用した。しかし、とくに苦労はしていない。電気・ガス・水道の節約に汲々とするような生活は、記憶にない。
母は家計簿をつけてみて、小さな出費を削るより、大きな出費を削る方がずっと効果的であることを発見したという。
- 気付き
- 野菜や鶏卵の特売に目の色を変えるより、「牛肉NG」「刺身NG」「冷凍食品NG」「調理器具の予算は年1万円まで」と決めてしまう方が簡単・確実だ。
- 自炊の低コスト化に苦心するより、「外食NG」の大方針を守る方が容易かつ効果的だ。
- 結局、いちばん「幸せだな」と感じるのは、夫や子どもが気持ちよさそうに昼寝しているとき。
- 基本方針
- 「人並みの生活」をフルコースで実現しようとしない。「日常」に特化する。
- 状況に即応しない。判断に枠をはめる。
- 具体例
- 外食しない。
- 新車を買わない。中古車を買うのに100万円以上は出さない。買った車は買取査定がマイナス(有料引取)になるまで乗り潰す。
- 収納スペースを増やさない。見直しは3年に1回に限る。収納が満杯になったら、物品の購入を停止する。(この規制は食料品、衣料品、調理器具に対して非常に効果的)
- 衣料品については、個別価格の上限と年間予算の上限を設ける。(店員にはまず予算を伝える。上限価格オーバーの商品は見えても「見ない」。これは牛肉なども同じ)
- 会社の保養所(1泊1500円)と実家への帰省の他に、泊りがけの旅行はしない。
- 安くて丈夫な家電を選び、ていねいに長く使い続ける。また、使わないものは買わない。逆に、買ったら最低100回使用しなければ捨ててはならない。
- 本人が希望しない限り、学習塾や習い事はさせない。いろいろ紹介はしても、勧めることは避ける。
結局のところ、どこかで帳尻を合わせなければならない。だが、「外食しないのが当たり前」「会社の保養所がある場所の他には旅行しないのが当たり前」といった感覚を持つことができれば、年収400万円未満でも惨めな思いをすることなく、子ども2人を大学までやることができる。ようは、気の持ちようだ。
それさえできれば、あとは経験を整理して明確な方針を立て、淡々と日々の生活を組み立てていくことで、自ずと幸せに毎日を過ごせるわけだ。
……が、自分の気持ちをコントロールできない人が世の中には多い。「当たり前」の基準を家庭の外に求めて、自分は不幸だと感じてしまう。だから年収400万円未満では、無理せず子ども2人を大学へやれる水準とは考えない人が少なくないのではないかと思う。
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注意書き
- 筆者は徳保隆夫(とくほたかお)です。1980年愛知県生まれ。千葉県成田市育ち。メーカーに技術者として就職後、関東各地を転々としています。……という設定です。
- 私の文章は全て実記ではなく小説なので、客観的事実と異なる記述を多々含みます。
- 著作権は主張しません。詳細はInfoで、過去ログなどはNoteでご案内します。