趣味Web 小説 2011-02-11

「いろんな人がいていい」からこそ

Karma Cupのコンセプトを要約すると、店頭に黒板を置き、マイカップを使った人がいたら、チェックをしてゆき、その数が10人、20人となったら、その「キリ番」の人は飲み物が無料になるというものです。(中略)本来ならインセンティブは個人に蓄積されていったほうが公平な気がします。このシステムだと、初めてその店に来て飲み物を買った人が無料のタイミングに当たるなんてこともあるでしょう。しかし、それを是とするのがこのアイデアのポイントだと思うのです。

はてブの反応を見たら、概ね好意的なんだけれども、「恥を恥とも思わずタダ飲みを狙う人が必ず出てくるので、この試みは成功しない」という趣旨のコメントもちらほら。

タダ飲みを狙う人が出てくるのは、間違いない。「1人でもそういう人がいるのは許せない。ズルい人にタダ飲みさせるためにキャンペーンに参加するなんて真っ平」と考える人も、やっぱりいるでしょう。それはそう。仕方ない。でも、「だから必ず失敗する」というものではありません。

大多数の人がこのキャンペーンを好意的に捉えて、喜んで参加するならば、そして素直に幸運を期待するならば、僅かな反発を飲み込み、キャンペーンは成功するでしょう。ズルをする人、ズルをする人がゼロでないことを許せない人が、十分に少なければよいのです。

まあ、実際のところ「十分に少ない」水準ですむのかどうかは、やってみないとわからない。まずは試験的に、一部の店舗で実施してみてほしいですね。

ともあれ、少数派が空気を読まず伸び伸びと発言できるようにするためにも、少数意見は適当に聞き流す社会がよいと思う。少数意見を無視できないばっかりに多くの人が歓迎するアイデアを実現できず、結果的にであれ「**みたいなヤツがいるからだ……」と少数派への憎しみが堆積していくような社会は、息苦しい。

追記:主題を逸脱した部分をコメントアウト

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