趣味Web 小説 2011-02-12

大相撲は八百長を撲滅できるか

1.

リンク先記事のタイトルは私の感想とピッタリ重なる。同格の力士から星ひとつ買うのに月給の2~3割という金額。ここぞという場面でなければ、おいそれと八百長などできやしないことは明らか。

わかったようでわからない。

2.(2011-03-04)

その後、NHKの特集番組などをいくつか見た。八百長自体は犯罪ではなく、そうである以上、「疑い」程度でプライバシーをないがしろにはできないのだから、八百長の撲滅などと謳っても現実には無理だ、という。それはそうだろうな、さすがNHK、感情論には走らないか。が、アナウンサーがさらに問うと、専門家らは口を揃えて「相撲協会の体質を改革するしかない」という。具体的には? 答えはない。はぁ……。

私は経済学的な説明に親和的なので、協会の体質云々なぞ何の関係もないだろう、というのが率直な感想だった。力士が大きなコストを支払ってでも八百長をしたくなる状況が問題なのだから、そこに手を入れなくて何とするのだろう。

  1. 幕下(無給)と十両(月給100万円)といった給与の大きな段差を均し、番付に応じて直線的に給与が増えるようにする。入門したての力士でも最低賃金くらいの給料が出て、十両まであと一歩という人は月給30万円、十両の最下位は月給31万円、というふうに。これまで無給だった人にも賃金を支払うのだから、もともと有給だった人の給与は、何割か減らすことになるだろう。
  2. 番付編成において、「負け越し昇進」もありえるルールに変更する。7勝8敗と8勝7敗に星1つ分以上の差異を与えない。「勝ち越し」「負け越し」には象徴的な意味合い、名誉の問題だけを割り振ることにする。持つ生じないようにする。
  3. 毎場所、どのような番付の者に勝ったかによって1勝の重み付けを行う「ポイント」を星取と平行して積み上げ、番付編成(=勤務査定)の参考値とする。上記1,2項の施策と合わせ、同格の相手から星を買ってもコストがメリットと見合わなくなるように設計する。同格・格下に負けた場合にポイントをマイナスする、という仕組みと組み合わせてもよいかもしれない。

例えば、こうした「改革」をするのに協会の体質改善が必要だというなら、専門家の方々の意図も理解できるのだが……。

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