趣味Web 小説 2011-05-07

memo:高断熱住宅は普及するか?

北欧の住宅と比較して、日本の住宅は断熱性に乏しく、光熱費が高い、という。で、結論はこう。

無駄なエネルギー損失の無い住宅を増やすこと、これこそが本当の環境対策なのではないでしょうか。というかね、条例で断熱設備などを必須要項にしちゃえば良いのにねー。初期投資は大きくなっても、将来を考えれば遙かに安い投資です。

基本的に、人々は自ら好んで(少なくとも主観的には)損な選択をすることはないはず。だからいくるさんの主張が正しいならば、自ずと高断熱住宅は広まっていくはずです。しかし全員が高断熱住宅を「よい」と思うわけもないので、公的な規制はすべきでないと私は考えます。選択肢を示すにとどめるべきでしょう。

ちなみに私は、現状の建築基準法もお節介が過ぎる法律だと考えています。耐震性能の基準は、品質の「見える化」によって消費者に商品選択の参考情報を与えることを目的として整理し直すべき。

「建築物の倒壊には外部不経済があるので、住人自身がリスクを甘受すればよい話、ではない」という問題には、保険への加入義務付けで対応できるはず。「あまりにチャチな建物は保険料がバカ高くなって価格メリットが消える」という制度設計が望ましい。また、建物の倒壊に外部不経済があるというなら、既存の建築物にも保険の網をかけるのが当然の理。すると、古い危険な建物に暮らし続けるリスクが保険料として「見える化」されます。その結果、最新の建築基準を満たさないことがわかった新築マンションが取り壊される一方、もっと危険な古い建物に大勢が暮らし続ける理不尽も解消されるはずです。

北海道の工務店さんに聞いたところ、これらを満たす住宅を東京で建てる場合、一般的な住宅より6割増しになるそうです。高くて買えない?

でも、非生産的な霜取り作業にかける手間、無駄に凍えること、無駄な暖房への費用を考えるとなんとかしたいものです。

ようは、住宅価格の6割アップと快適さの比較でしょう。大雑把に考えれば坪単価24万円の家が坪単価38万円になる、と。木造と鉄筋コンクリート造くらいの差かな……。あれっ!? とすると、「木造のまま壁を厚く、断熱材を多く、サッシを立派にすれば、安いRC造の家より快適だよ」なんて宣伝すれば、案外売れそうな気もするな、一戸建ての場合。

はてブを見たら首領さんが「快適」には金が掛かるけれど、「我慢」はタダですからねと仰っていて、結局そういうことなんだろうな、と。北欧では寒さが我慢の限界を超えるので、住宅に大きな投資をしているのでしょう。

んー、ところで、現代の北欧には壁に隙間のあるアバラ屋とか、ないのかな。貧乏な人はどうしているんだろう? そういえば、4年暮らした社員寮の部屋は、冬になると隙間風が寒かったな。

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