趣味Web 小説 2011-07-14

memo:何が惜しいのか

案外、「逃げる」コストは大きいということなんじゃなかな。「逃げなきゃ助からないほどの災害なら、死んだ方がマシ」という人も多い。世の中、生命に無限大の価値を認めている人ばかりじゃない。

私も、地震の本番で机の下に隠れたのは、二度しかない。生命に無限大の価値があるなら、きわめて低確率の事象から身を守る行為であっても、必ず割に合うはず。

ところが、机の下に隠れることで支払うコストなど高が知れているのに、その程度のことすら惜しんできたのが私。東日本大震災のときも、初期微の段階で逃走した人もいたのに、私は悠然と構えていて、本震がきたときに後悔した。何というか、「必死に逃げる」ことを惜しむような感覚が、私にはある……。

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