『ユースフル労働統計 -労働統計加工指標集-2011』から面白いデータをいくつか拾っていくシリーズ。
バブルの頃から「経済成長はもういいじゃん」とか吹く人がとても増えたような気がする。その後の歩みを見ると、まさに有言実行。順調に「ロハス」っぽい生活へと転換中らしい。以下、いくつかポイントを拾う。
所得がみるみる減少していくのに消費の変動は緩やか。90年の時点で生活水準を固定していれば、かなりの節約生活ができたはずなんだけど。
耐久消費財の保有数量推移を見ると、「もう経済成長はいらない」の裏の本音が透けて見える感じがする。維持費のかかるものだけでも、自動車は3割増、エアコンの台数は2.4倍、パソコンは10倍、個人向け携帯電話は0から一挙に1世帯2.3台へ。世帯普及率だけ見るとよくわからないけど、じつは日本人の生活は、この20年で相当リッチになっている。
その他にも洗髪洗面化粧台、システムキッチン、ファンヒーター、衣類乾燥機は倍増したし、温水洗浄便座に至っては約10倍。そうして家庭のエネルギー消費は2000年代まで増え続けたわけだ。