趣味Web 小説 2011-12-04

AMD敗北でインテル暗黒時代が再来する?

1.

市場が縮小していくなら、致し方ないことかな。

商品の高度化と市場の縮小が同時に起きる場合、従来と価格が異なってくるのは当然のことだ。おそらく今後くりかえし出てくるであろう「インテルは儲け過ぎている」「昔は**円くらいだったのに」といった主張は、環境の違いを考慮しない消費者の無茶な要求に過ぎない可能性がある。

インテルが儲け過ぎているのかどうかは、値段だけ見てもわからない。新規参入があって、価格が下がれば、「儲け過ぎはあった」ことの傍証になる。だが、新規参入がなければ、儲け過ぎはなかったか、あっても新規参入しても利益が出ない程度だったと推察できよう。

2.

世の中には、成功者が大きな利潤を得ること自体を否定する人もいる。彼らは利益率の大小を見て「儲け過ぎ」を認定してしまう。例えば、ある知人は、ライバルさえ登場し、公正な競争が行われれば、企業の利益率が0%近傍になるまで価格は下がるもの、と思い込んでいた。

そうではないわけだ。ライバルが、インテルが利益率20%を確保できる水準までしか価格を下げられないなら、インテルは対抗値下げしても20%の利益率を残せる。これは儲け過ぎではなく、コスト削減努力の正当な対価である。赤字にならない範囲でさらに値を下げて、ライバルを市場から退出させることができたなら、それもまたインテルの技術力、販売力の成果である。

インテルの利益率がどんなに高くても、それ自体は「儲け過ぎ」の証拠にはならない。

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