Book Guide 2004-11-08

XHTMLによるWeb開発

XHTML による……と題されていますが、内容は必ずしも XHTML と直接関係するものではなく、XML 形式で蓄積したデータから XHTML 文書を出力するシステムの開発において必要となる、様々な技術について幅広く取り上げた初級解説書です。大著ですが、本書1冊を読んだだけで Web 開発のプロフェッショナルになれるというものではありません。

本書が分厚いのは要を得ない解説がダラダラと続くからで、日本人の著者がリライトすれば厚さが半分になるのではないかと思います。とくにマークアップ言語の解説は冗長で、「XHTML+CSSで書くホームページ構造デザインガイド」の巻末付録として収録されたリファレンスと比較すれば、いずれが優れているかは一目瞭然でしょう。

Web 開発のような大きなテーマを1冊で扱う場合、日本の解説書ではワークフローや抽象レベルの話に絞っています。ところが本書は具象レベルの話題ついて泥臭い現場の知識を詰め込んでいます。この方針には疑問があります。本書の解説は中途半端で、きちんと読み込んでも実務レベルに達しません。結局、他書できちんと学ぶ必要があるのだから、それらは本書を無駄に厚くし、読みづらくしているだけではないでしょうか。

とはいえ、サーバなどの知識まで含めた「教科書的な知識」を総合した解説書は珍しく、幅広い技術について「複雑なWebアプリケーションを開発する際には関係者全員が知っておくべき」と考える意識の高い Web 開発業者では、社員みなに読ませる価値があるのかもしれません。

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