アクセス向上を考える[初級篇]

原文URI:http://accessup.hoops.ne.jp/ [rewrite 2002.02.17]

かつて、アクセスアップに苦労しない時代がありました。ネット上にまだ有用な情報が少なく、400字詰め原稿用紙にして100枚ほど趣味を語れば価値あるサイトと呼ばれた時代、思わせぶりなタイトルでサーチエンジンに登録したり、話題になっている単語を連呼してサーチエンジンのロボットを呼べば、新着サイトとして検索結果の1ページ目に表示された時代……たった3年前のことです。

2002年現在、世界には数十億ものWebページがあふれています。この数年の内に主だった企業はこぞってWebサイトを開設し、質の高い情報を大量に流すようになりました。googleの勢力増進により新着サイト=検索結果上位という構図が崩れ、素人が作成した弱小サイトは検索上位から姿を消しました。つらい話ですが、安易なアクセスアップ法は、もうありません。

厳しい現実と正面から向き合いましょう。自分なりに一生懸命に作ったサイトに誰も訪問してくれない。宣伝してもさっぱり効果が上がらない。泣きたくなります。しかしこのことは逆に、ようやく「本物」が報われる下準備ができたことを示しています。中身のないサイトが易々とアクセスアップに成功する時代が終り、唯一、正攻法だけが報われる時代になったのです。

いかにして良質なアクセス数を確保するか。この講座では、「アクセスアップのための総合的なWebサイトデザイン」を解説します。

新しいことを、誰よりも早く

まぐまぐ、窓の杜、GeocitiesJapan、Yahoo!Japan……これらのサイトの共通点は何でしょう? それは、「老舗」であり、「各ジャンルのトップを走っている」ということです。

Webサイトにおける、勝利の方程式。

それは、まだインターネット上にない内容を、だれよりも早く発表すること。

ただし、ただ目新しいばかりではいけません。世の中にそれを必要とする人がいるような内容でなければなりません。また、管理人自身が楽しんで続けられる内容でなければ、たとえ勝利への第一歩を踏み出したとしても、間もなくサイト運営に行き詰まることでしょう。

勝てる題材の見つけ方

ところで……あなたの趣味は何ですか? ネットサーフィンはさておき、ゲーム、音楽鑑賞、スポーツ、パソコンなど、何かあるでしょう。そのなかで自分が一番好きなもの、一番自信のあるもの、それを様々なサーチエンジン(multifindというメタサーチシステムなんかが便利です。)で検索してみましょう。……沢山見つかりましたでしょうか?

もしもその題材をメインで扱っているページが見つからなかった場合は、あなたが作ってしまいましょう!

鳴かぬなら、私が鳴こうホトトギス。

これが、新しいサイトを作るためのキーポイントです。「そんな、誰もやってないようなことで本当に人が集まるの?」 と思われるでしょう。でも、考えてみてください。あなたの趣味は、すべてあなた自身が作り出したオリジナルのものでしょうか? きっと、そうではないはずです。あなたと同じ趣味を持つ人が、どこかにいるはずなのです。

Webサイトのテーマは、狭くしましょう。たとえば、好きな音楽はロックだからロックのページを作ろうと思ったとします。でも、ロックといってもいろいろあります。ヴィジュアル系、渋谷系……。広いジャンルを網羅するのは大変です。

「僕のお気に入りCD紹介」と題して、「コレは大好き」とか「二曲目が最高!」程度のコメントだけのページを作ったところで、客観的に見て「面白い」「役に立つ」内容になるでしょうか。

ロックバンドのファンページでも、メンバーの一人だけを大々的に取り上げてみる。大人気のゲームなら、その中のキャラ一人だけをフィーチャーする。ジャンルを絞り、集中して情報を収集し、公開し提供していくことで、閲覧者に強く訴える価値ある内容を誇るサイトとなるでしょう。

大手に勝てる!? 隙間を狙う

題材を決めるために、検索エンジンで他に「自分がやりたいと思う題材のサイト」があるかどうかを探しました。ところが、他にも沢山あることがわかったとしたら? そんな時はまず、そのサイトを隅から隅まで見て歩きましょう。何か物足りない部分はありませんでしたか? その隙を突くことこそ勝利の秘訣です。

たとえば、誰もが知っていて、膨大な閲覧者数を誇っているサイトにYahoo!Japanがありますね? 沢山のジャンルの良質なサイトを集め、見やすく判りやすい最大のディレクトリ系サーチエンジンであり、素早く膨大な情報を提供するポータルサイトでもあります。

でも、物足りないと思ったことはありませんか? それぞれのサイトの宣伝文が詳しくないからアクセスしないと内容がわかりにくいとか、余りに膨大な量の情報を扱っているが為に、サイトの登録・変更が非常に遅いとか。こうだったらいいのにな、と思ったら即実行……それがポイントです。

でも、Yahoo!でも出来ないことをできるでしょうか? ですから、ピントを絞ってやってみようというわけです。

先ほど調べた検索結果のなかに、そのジャンル専門のサーチエンジンやリンク集はありましたか? もしもそれがなかった場合は自分でリンク集を作ってしまいましょう。それぞれのページを見て、気に入ったところを厳選し、自分の感想を詳しくコメントとして付ける。そうすれば、そのジャンルだけならばYahoo!にも勝てるページができるんじゃないでしょうか。

例えば私の「21 Web Reviewers Link」はそのようにして作られたものです。コメント等はつけていませんが、そもそもこれまで存在しなかったリンク集ですから、それなりに価値はあるものと自負しています。実際、多くのサイトで紹介され、半年で約5万PVのアクセスを得ました。

ほかにも、「ここが物足りない」「ここは自分ならこうする」という部分があれば、それだけを題材にしたページを作るのも良いのではないでしょうか。足りている部分は作る必要はありません。面倒な所は他のサイトにリンクを張って任せてしまうのも一つの手段です。

ノンストレスデザイン

では、実際にWebサイトを作る時のポイントです。すべての基調にある考え方は、いかに閲覧者にストレスを感じさせないデザインにするか、ということです。

サイト全体のデザインを統一する

それぞれのサイト、それぞれの題材に似合うイメージがあります。たとえば、可愛い女の子のサイトならばバックはピンクでハートの画像、スペースオペラSFを題材にするのならば星空や宇宙船など……。

ここで重要なのは「同一テーマ内でのイメージの統一」です。

初心者はあれもこれもとやってしまいがちです。しかし、あっちは黄色にくまさん、こっちは黒に火炎模様では落ち付きません。サイトのイメージがぶれ、印象が散漫になります。テーマを変えた場所ではがらりとイメージを変えてみるのも一つの手段ですが、むしろそのような場合は、もうひとつサイトを作るべきなのです。

まず背景色、文字色、壁紙は必ず統一しましょう。それだけで圧倒的に印象が洗練されます。

できる限り軽く

過半数の閲覧者は、今もアナログ電話回線やISDNなどの低速回線を利用しています。そのため、軽く素早く必要な情報が手に入るサイトが喜ばれます。

トップページに毎日同じ100kbもある巨大な画像が貼ってあるサイトが好まれるはずがありません。たいした意味のない画像はやめましょう。画像を全く使わなくてもデザインは十分できます。例えばこのサイトでは、背景以外に画像を使っていません。

ただしイラスト系サイトなどでは画像を使わないわけにはいきません。せめて適切な画像形式を選択し、減色などによる圧縮を行って少しでも軽く仕上げましょう。

その他、とくに気をつけるべきなのが音楽です。音が鳴っては困る環境で閲覧している方、CDなどをかけながらネットサーフィンをしている方は少なくありません。自動で音楽がかかり、しかも止めることができないサイトはたいへん迷惑です。基本的に音楽とWebサイトは相性がよくないと考えるべきです。なお、ストリーミングは低速回線ではほとんど使い物になりません。MP3なども重過ぎます。MIDI が一番無難です。20KB以下で2分以上再生可能な形式は他にありません。

判りやすく使いやすく

何か調べものをしていてサイトの中で迷子になったことはありませんか? 奥深い所まで探しに行って戻れなくなったことはありませんか? ナビゲーションは必ず統一しましょう。サイト内移動の楽なリンクの構造が大切です。

また、それぞれのページのタイトルは明確なものつけましょう。タイトルはブラウザのタイトルバーに表示されるだけでなく、ブックマークの名前やロボット系サーチでのサイト表示名となります。露骨なほど、判りやすいタイトルをつけておくべきです。

更新が楽なページにしよう

サイトを作るのは自分です。かっこいいことをしようと手の込んだことをして、後で続けるのが面倒になるのは嫌ですね。更新の滞ったページには誰もこないことでしょう。内容と関係ないところに労力を取られて、肝心の内容がおろそかになるのは本末転倒です。質を落とさない部分での手抜きは大歓迎です。

IBMホームページビルダーなどのオーサリングツールを使うのは邪道との声もありますが、私はどんどん使うべきだと思います。ただしHTMLの知識がなければソフトを使いこなすことはもちろん、クールなWebデザインなど夢でしかありません。私が使っているのはフリーソフトのTTTEditorです。無料で手に入るソフトでも、普通に見れるページを作る分には十分です。

さて、かくいう私のサイトはどうでしょうか。見づらい、わかり難いなどの意見があれば是非お寄せ下さい。

宣伝……そこが盲点

あなたは、どうやってこのサイトにたどり付きましたか? ふと思いついたアドレスを適当に打ち込んだらたどり着いた、なんて方はいないでしょう。必ずどこかのリンクをクリックしてきたはずです。

サイトを作って人を呼びこむためには、絶対に宣伝をしなくてはなりません。誰にもURIを教えなければ、検索ロボット以外、誰もきませんからね。

サーチエンジンへの登録には、一発太郎などの一括登録サービスを使うのが便利です。でも、ただ登録しただけではダメです。重要なのは確実に自分のサイトを求めている人に見つけてもらうこと。そのためにはサーチエンジンへの登録にも工夫が必要です。

2002年現在、Yahoo以外のディレクトリ型サーチエンジンはほぼ滅びたといってよいでしょう。ディレクトリの名残をとどめるサーチエンジンは多数ありますが、実質的にはロボット検索ばかりになりました。したがって現在、サーチエンジンへの登録とはディレクトリへの登録申請ではなく、ロボット検索への確実な登録という趣が強くなっています。

タイトルは判りやすく

初心者のサイトに多いのは「**のホームページ」というネーミング。コレでは何のサイトなんだかよく判りません。

同様に、かっこよさげな英語やらフランス語やらドイツ語やらでのタイトル。コレも、パッと見には意味がわかりませんね。ただ、テーマになった題材のなかで使われている有名な言葉ならば別です。対象層にわかる言葉ならばOKです。

基本は見た人が何のページだかすぐに分かるようなタイトルにすることです。タイトルも検索の対象になる場合が多いので、なるべく検索でよく使われるキーワードを盛り込みましょう。

宣伝文句は明確、かつ自信にあふれたものを

宣伝文は大抵のサーチエンジンではそのまま掲載されます。自分のサイトで取り上げた題材に興味のある人を捕まえることが目的ですから、おのずと内容は決まってくるはずです。「××について△△を中心に解説」など。自分のサイトの独自性、セールスポイントを明確に打ち出しましょう。また、宣伝文も検索の対象になりますので、サイトのキーワードをいろいろ盛り込みます。

複数のサーチエンジンに一括して登録するサービスを利用する場合、宣伝文の長さが色々分かれていることがあります。その場合は、まず短い方の宣伝文を作り、それに付け足す方法をお勧めします。肝腎な内容は短くまとめること。

「つまらないページですが見てください」などというのは全くの無駄です。つまらないページを見たい人はいません。

METAタグって必要?

ロボット系サーチエンジンでは、タイトルや宣伝文句・キーワードを登録することはできません。そのため、METAタグを使って検索対象となる文字列を指定することが推奨されています。しかし2002年現在、すでにMETAタグの役割は終っています。なぜなら内容に対応しないウソのMETAタグ記述が横行したため、googleなどの新しいロボット検索エンジンではMETAタグを無視しているからです。

唯一、ロボット検索を拒否する記述は有効です。参考:No Need Robot Club

ターゲット、ジャンルを絞り込もう

Web上には一発太郎で登録できるもの以外にも様々なサーチエンジンがあります。ジャンル専門のサーチエンジンも既に大量に存在し、それらサーチエンジンからの閲覧者は、総合的サーチエンジンからの閲覧者に比べ再訪率が高い傾向があります。

題材を決める為にサーチエンジンを使ったとき、サーチエンジンやリンク集があるかどうかを調べましたね? そのときにみつけた専門サーチエンジンには、ぜひ登録しておきましょう。

ただしそのときに気をつけてほしいことがあります。

まず必ずサイトのテーマに合ったサーチエンジンに登録しましょう。そして不正登録の多いサーチエンジンは避けましょう。要は自分にとって使いやすいサーチエンジンに登録するのが一番なのです。

逃がさない、飽きられない

さて、ページの題材も決まり、見やすく使いやすいサイトになりました。宣伝も沢山してきました。これで、人は集まってきます。しかしそのままでは、一度読まれて終りです。何度もきてもらえるようにするには、何をすればよいでしょう。

その答えは、「自分が何度も訪問するのはどんなサイトなのか」を考えれば見えてきます。

連載型サイトにする。

こまめに更新され、行くたびに内容が増えているページはアクセスするのが楽しみなものです。反対に、最終更新日が半年前とかだと、がっかりしますね。「工事中」の文字があちこちに見えるページでは、なおのこといけません。

一通り完成しており、定期的に更新されることが、何度も足を運んでもらうための最低条件です。ただし更新する内容は読んで楽しめる、または役に立つものでなくてはなりません。

一番簡単に思い付く連載は「日記」でしょう。ですが、「つまらない独身男の会社と家の往復だけの寂しい日常」なんて誰が読みたいと思いますか? もちろんそれで成功している人も少なからずいるわけですが、だからといって誰でも真似できるものではありません。普通の日記を毎日読ませるには相当に面白い文章を書く必要があります。

そこで、「面白い」がダメなら「役に立つ」内容というのはどうでしょうか? たとえば、体験談やレビュー、定期的な企画の結果や経過の報告……。とはいうものの、ここが一番難しいところであり、お手軽な「秘策」の通用しない部分でもあります。

参加型サイトにする

よく準備し立ち上げさえうまくすれば、確実に人が集まる方法です。投稿を集めたり、CGIを使ったりしてみんなで楽しめる企画を運営します。

例えば「AccessUP!常連獲得大作戦!!」管理人氏がメインの活動として行っているのはPBeMのサイト「汎用統一規格PBeM群FREEGATE」です。ここは電子メールやチャット・掲示板などを利用してキャラクターになりきり、いろんな世界を冒険するRPGをやっています。

こういう参加型サイトならば確実に更新のネタは出来ますし、参加者も自分の起こした行動や発い内容が反映されるのを楽しみに何度も足を運んでくれます。ただし、サイト立ち上げ時にある程度人数を集め、しばらく活発に活動し続けなければ、単なる企画倒れになります。

役に立つページにする

HowTo系のサイトや解説のサイト、ジャンル分けされたリンク集や資料集など、困ったときや何かを探したいときに行けるサイトというのは毎日ではないにしろ、必ず何度も足を運んでもらえます。常連になった閲覧者が、掲示板で管理人に代わって質問に答えてくれるほどになるのが理想的ですが、それほどにまでサイトを成長させるのは至難の業です。

掲示板、チャットは慎重に

たいていのサイトに掲示板が置かれています。最近ではチャットルームも増えてきました。ですが、それは本当に必要なものでしょうか。

単に「何でも書きこんでください」という場合、ほとんど書き込みがないまま寂れてしまうのが一般的です。チャットルームも同様です。誰もいないチャットに入り、いつ来るかもしれない誰かを待ちつづける暇人は滅多にいません。

ならばどうすればよいのでしょうか。

情報提供型サイトの場合は、掲示板に明確なテーマを持たせるとうまくいきます。**に付いての相談ならこの掲示板とか、××なネタならその掲示板といった性格付けに成功すれば、興味のある人が集まってくるようになります。もちろん、レスはこまめに入れましょう。常連が増えるにしたがって活気が出ます。人のいるところにまた人が集まってくるのです。

チャットルームは掲示板以上に慎重な設置が必要です。サイトがよほど盛り上がってからの方が無難です。夕方以降、いつでも誰かがいるようになるのが理想的です。もちろん、管理者はできる限りチャットにいるようにします。

   * * *

掲示板、チャットの運営で気をつけたいのは悪意ある閲覧者の存在です。俗に荒らしと呼ばれる悪い閲覧者は、常連閲覧者に不快な思いをさせたり、特殊なタグなどで掲示板やチャットそのものを破壊したりします。予防の基本は、彼らが入りづらい雰囲気を作ること、セキュリティを強化したCGI を利用することなどです。IPアドレスやリモートホストを記録したり、書き込み拒否ホスト、書き込み拒否単語などを指定できるCGI を使いましょう。

実際に荒らしがやってきた際の対処法ですが、まず大切なのは静かに拒絶することです。声高に批難するのは相手の思う壺です。CGI のセキュリティ機能から荒らしによるアクセスを禁止し、問題の発言などのログを削除しましょう。CGI のセキュリティが破られた場合には、掲示板やチャットを閉鎖します。このとき再開を急いではいけません。新しい安全なCGI を用意できるまで待ちましょう。

アクセス解析で見えるもの

CGIの使えるサーバースペースを持っている場合はぜひアクセス解析CGIを設置してみてください。どのようなルートで自分のサイトをみつけてくれたのか、何処のページが人気なのかといったデータを把握できます。また最近は、レンタルのアクセス解析もたくさんありますので、気に入ったものを探してみるとよいでしょう。

アクセス解析で注目すべきことが3点あります。

  1. アクセスの経路
  2. アクセスの多い時間帯と閲覧者のリモートホスト
  3. アクセスの多いページ

アクセスの経路

お客さんがどのような経路でサイトを訪問しているかという情報は、サイトの方針を立て直す際に非常に重要なポイントとなります。

例えば、ブックマークやお気に入りからのアクセスが中心のサイトは、常連客で成り立つサイトといえます。したがって連載型のコンテンツの充実が今後の発展に欠かせないといえるでしょう。

Yahoo!などのリンクをたどってくる客が中心の場合は、情報提供サイトとしてある程度完成されていて、頻繁な更新がアクセス向上に直結しないことが予想されます。

アクセスの多い時間帯と閲覧者のリモートホスト

アクセスの多い時間帯と閲覧者のリモートホストからは、客層を知ることができます。平日の昼間にアクセスが多いサイトは、企業や学校からのアクセスが多いことが予想されます。他方、ゴールデンタイムから深夜にかけてアクセスが急増するサイトは自宅からのアクセスが主となっているわけです。この予想を裏付けるのが、リモートホストの情報ということになります。

アクセスの多いページ

ページ毎のアクセス状況は、サイトの展望を考える際に最も大きなヒントを与えてくれます。一般的な(これといった情報のない)個人サイトでは表紙、日記、掲示板にアクセスが集中するので調べるまでもないわけですが、本講座を参考に情報提供型のサイトを構築された場合には、意外な結果が出ることがあります。些細なこととして取り上げた情報が、不思議と人気を集めている場合があるのです。こうした情報を見逃すことなく、今後のサイト運営に活かしていきましょう。

相互リンクは本当に効果があるの?

サイトを運営していると、必ず来るのが相互リンクと広告バナーのお誘いです。しかし、それは本当にアクセスアップに効果があるのでしょうか? 一過性でない良質なアクセスが得られるのは、一般に同ジャンルの相互リンクに限られます。ターゲットとジャンルの絞り込みは宣伝の基本です。プロレス雑誌にファンシーグッズの広告がなく、少女マンガ雑誌に育毛剤の広告がないのは当然のことです。

知人のサイトの例ですが、トップページに【相互リンク募集】と書いておいたところ、工事中でテーマもはっきりしないサイトから相互リンクのお誘いがきました。そんな相互リンクにメリットはあるでしょうか? また、リンクのページが肥大しすぎて、どれがお奨めなんだかわからないサイトとの相互リンクもあまり効果が望めません。

閲覧者の役に立つ相互リンク

そもそもリンクページの意義とは何でしょうか。

あなたがネットサーフ中に、リンクのページを使う時のことを考えてみてください。テーマのあるサイトでは同様のテーマを扱っている他のサイトを探すためにリンクページを使うことが多いでしょう。また、色々な面で共感できる人のリンクページには、自分も気に入るサイトが紹介されているのではないかと期待します。

リンクページは、閲覧者の情報収集に役立てるためにあるのです。

ですから、自分が本当に大好きで、有益だと思えるページはどんどん紹介すべきです。それは見返りを期待する行為ではないはずです。リンクすることで自分のサイトが充実するのですから。

宣伝してくれたから宣伝してあげる、という相互リンクは、閲覧者を無視した、サイト管理者同士だけの満足でしかありません。(アクセスアップを狙うならば)閲覧者の満足できるリンクを心がけましょう。

ひとつ好例を挙げましょう。

いくつかの素材屋さんでは、素材使用サイトと相互リンクを結ぶシステムを用意しています。この相互リンクは、素材提供元サイト、使用サイト、閲覧者すべてに恩恵があります。使用サイトから素材提供元へのリンクは、素材のありかを紹介します。素材提供元から使用サイトへのリンクは、その素材の使い方を紹介します。どちらも閲覧者の役に立つリンクだから、お互いのアクセスアップにも貢献します。

このように、閲覧者の役に立つ相互リンクは、双方に利益があります。


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