C-0040 TiMidity++ の便利な使い方
- 1999/9/21
- 1999/9/29
※ここに掲載している情報は間違っている可能性が非常に高いので、信用してはならない。これらの情報を信用してアナタが不利益を被ったとしても、それは全てアナタの責任である。
現在出雲氏が中心となって開発が進行中の TiMidity++ は、まだ開発途上というその性質上、分かりやすい日本語のヘルプが存在していません。
そこでここでは、 TiMidity++ の便利な使い方、上手な使い方を解説します。
※以下は全て、 Ver.2.8.1 での設定例です。
活用例
メインウィンドウの操作方法
メインウィンドウ下部の各種ボタンで、各種の操作を行うことができます。
- ■
- 演奏の停止。
- ||
- 演奏の一時停止。小節単位で再開されるようです。再度クリックするか、>で演奏を再開します。
- |<<
- リストの前の曲を演奏。
- <<
- 巻き戻し。
- >
- 演奏の開始。
- >>
- 早送り。
- >>|
- リストの次の曲を演奏。
- CON
- コンソールウィンドウを表示します。演奏状態や音色の情報、エラーメッセージは、このウィンドウに表示されます。
- LIST
- プレイリストを表示します。
- DOC
- MIDI ファイルと同名のドキュメントがあった場合、それを表示します。
ウィンドウ右端のスクロールバーはボリュームです。上下三角をクリックで 1% 単位、バーの余白をクリックすると 5% 単位で音量を調整できます。
画面の表示切り替え
メインウィンドウの右側、水色の「 TiMidity++ Win32 gui 」と書かれた部分。ここをダブルクリックすると、「『 TiMidity++ Win32 gui 』表示( Sleep Mode )」→「音量表示( Map16 Mode )」→「鍵盤表示( Keyboard Mode )」の順に表示が切り替わります。
また、画面上で右クリックすると、「 Sleep Mode 」「 Map16 Mode 」「 Map32 Mode 」「 Keyboard Mode ( A/B )」の切換がすぐにできます。
- Sleep Mode
- 「 TiMidity++ Win32 gui 」という画面を表示したままの状態です。
- Map16 Mode
- 1〜16チャネルの音量表示です。
- Map32 Mode
- 1〜32チャネルの音量表示です。
- Keyboard Mode
- 「 A Part 」は1〜 16 チャネル、「 B Part 」は17〜 32 チャネルの演奏状態を、鍵盤(キーボード)の映像で示します。
「 Sleep Mode 」以外を選択すると、処理が若干重くなるかもしれません。
読み込めるファイル形式
TiMidity++ は、標準 MIDI ファイル( .MID )以外にも、 .RCP .R36 .G18 .G36 の各形式と、 MOD 形式のファイルを読み込むことができます。
また、 .lzh .zip .tar .tgz ( .tar.gz )の各アーカイブ内にある音楽ファイルも直接読み込めますので、 HDD の容量節約のために音楽ファイルをひとまとめにしておいても、簡単に聴くことができます。
プレイリストの書式
TiMidity++ は、標準でプレイリスト機能を装備しており、 MIDI ファイルなどを読み込むと、自動的に現在のプレイリストに追加されていきます。また、 [File(F)] → [load Playlist(P)] でプレイリストを(現在のプレイリストに追加する形で)読み込むことが、 [File(F)] → [Save Playlist as(S)] で現在のプレイリストを保存することができます。
プレイリストのファイル自体は単なるテキストファイルにファイル名を記述してあるだけなので、手作業で曲順などを調整することも可能です。
D:\data\MIDI\Games\kanon\yk_kn07.mid
↑普通の音楽ファイルは、ファイル名をフルパスで書く。
D:\data\MIDI\Games\kanon\LREGFJ.lzh#lregfj.mid
D:\data\MIDI\Games\kanon\knkizasi.lzh#kn*.mid
↑圧縮してある場合、圧縮ファイル名の後に「 #[ 音楽ファイル名 ] 」と指定する。
ファイル名の指定にはワイルドカードを使うこともできる。
D:\data\MIDI\Games\kanon\ka_2st.lzh
↑圧縮ファイル名の後に音楽ファイル名の指定がない場合、
その圧縮ファイル中の全ての曲が読み込まれる。
anemoscope\tkanon10.lzh#kanon10.mid
..\..\kanonfox.mid
..\..\tkn3_ori.mid
↑相対パスを使うこともできる。
プレイリストの拡張子
TiMidity++ のプレイリストの標準の拡張子は .m3u .pls .asx です。「 jpop.pls 」や「 anison.asx 」といった感じのファイル名で保存しておけば、プレイリストのドラッグ&ドロップだけで再生が開始できます。また、エクスプローラの [ 表示 (V)] → [ フォルダ オプション (O)] からファイルタイプの設定をしておけば、ファイルのダブルクリックなどで再生を開始することも可能です。
音源としてのタイプ
TiMidity++ や TiMidi95/SS など TiMidity 系アプリは、音源モジュールとして見た場合、 GS や XG といった音源タイプの区別は基本的にありません(音色の配列を自由に挿し替えることができるため、 GS や XG の音色配列に近づけることは可能。音源としての性能(特殊効果など)でいえば、 TiMidity++ は GS に近いそうです)。
ウチで紹介している手順で導入する「 33MB パッチ」の配列は一応 GS と SC-88 に対応していますが、基本的には GS でも XG でもないので、データによってはうまく演奏できない場合もあります。そういう場合、 SMF ナイフでデータを「 MU100 」用や「 SC-88 」用などに変換してから聴くと、幾分改善されるかもしれません。
WAV ファイルとして出力( MIDI から WAV への変換)
TiMidity というソフトは元々、 MIDI を WAV に変換するという目的で開発されたものです。「 Config(C) 」→「 Preference(P) 」の「 Output 」タブで [Output] に「 Riff Wave File 」を指定することで、 MIDI の演奏結果をスピーカーでなく WAV ファイルに書き出すことができます(サンプルレートなどのフォーマットには「 Output 」タブで設定した内容が反映されます)。
BM98 曲データ( BMS ファイル)を作ったりする場合にも使えますね。
「 TiMidity 」という名前の由来?
「 timidity 」は「臆病」の意。「 MIDI 」という文字列が含まれる単語の中で「 timidity 」が面白かったから、 Tuukka 氏( TiMidity の産みの親)がそう名付けた……というウワサがなきにしもあらず。(爆) 実際のトコロは不明…… (^^;)