テキストコンテスト地方予選の決勝ですけれども、下馬評通りに相馬さんが勝ち上がりました。さすがですね。私も頑張ったんですが、惜しくも1点差の2位でした(妄想)。
面倒くさいので解題なんてやりたくないのですが、いちおう、「青線」というオチです。そういう言葉を知らない方には、「青」というテーマとほとんど関係ないじゃないか、と思われたかもしれませんね。わかりやすく、新人 J を登場させ、青二才とかそういった保険もかけておいたわけですが……。何とか書き終えたのが締め切りの数分前で、ろくに見直しもできなかったのが残念ではあります。あと1点だもんなあ(妄想)。
ところで、私は台湾にいったことがありません。最初で最後の海外体験は、高1の夏にいったアメリカ西海岸のサンブルーノ市での短期交換留学です。ロータリークラブ主宰の企画で、夏休みを10日くらい使っていろいろ見学させてもらいました。私がアメリカへいってしったことといえば、銀行の金庫が案外ちゃちで、バーナーを使ったら簡単に焼ききれそうだったこと、市議会議員が5人しかいないこと、市長さんが明るい性格の口ひげおじさんだということ、市役所員が消防署員よりも少ないこと、スーパーマーケットが閑散としていること、土地が有り余っているにもかかわらず少なからぬ人間がウサギ小屋に住んでいること、アイスホッケーの試合会場には敵方の応援団がいないこと、野球場の応援席は敵味方に分かれていないこと、夏にもかかわらず水が冷たいこと、それでも夏だからといって泳ぐ人がたくさんいること、泳がない人々は泳ぐ人々をクレイジーだといって馬鹿にしていること、高速道路は無料だが、観光地ではつまらないものにもお金を取られること、小学校がプレハブ小屋であること、高校の壁が落書きだらけで、廊下にはゴミが散らばっていること、高校より小さい大学がいくつもあること、入管のおばちゃんはパスポートの写真しか見ていないこと、街路樹が手入れされずに枯れていること、ロータリークラブの会合にジーパン姿でやってくる人が何人もいること、話ベタなアメリカ人はいっぱいいるということ、飛行機の整備士の仕事がいい加減であること、太った人が多いこと、外食は案外高いこと、などなど。案外、覚えているものですね。
テキコン地方予選に参加して、よかったなあと思います。高校時代、私は文芸弁論部に所属していましたが、3年間ろくすっぽ原稿を出しませんでした。ずっと編集とか他人の作品への意見・感想とか雑務とかにばかり興味があって、創作にはとんと心惹かれなかったわけです。「先輩も何か書いてくださいよ」というので駄作をいくつか書きましたが、いつもいつも物語というのを全然思いつかない。それで、1行2行書き始めても、すぐに行き詰まってしまうのでした。
予選第4組で書いた「お父ちゃん」は、物語を書こうと努力して、ずっとずっと考え続けたものです。にもかかわらず、お話それ自体が面白いというのはどうしても考えつかなくて、本当に困ったものでした。私が余談ばかり書くのは、計算というわけではありません。本当はお話自体を膨らませたいのですが、どうにもこうにもそれができなくって、断片的なエピソードばっかり考えつくんですね。それで仕方なくやっているというわけなので、決勝戦でも同じような展開の作品しか書けませんでした。
決勝戦の「期待の新人、 J という男」は、うんうん悩んだにもかかわらずろくなストーリーがありません。単身赴任で寂しい思いをしている中年男がいて、新人のお守りをおおせつかります。仕事が一段落したので青線に連れて行くのですが、新人はなんと台湾まで彼女を呼んでいたので、せっかくのねぎらい(?)も空振りに終わったのでした。ちゃんちゃん。それだけの話です。いや、本当はですね、インディージョーンズばりの大活躍を J にさせたかったんですよ。でも何も思い浮かばないのだから仕方ありません。
日記みたい、という感想がありましたが、それだけ「俺」という作中人物にリアリティーがあったということでしょう。素直に喜びたいと思います。ただ、私には今のところ、そういう作品しか書けないわけです。ま、創作なんてこういう機会でもなきゃすることもないわけで、楽しかったです。SBさんには申し訳ないのですが、私は締め切りがないと創作のできない人間なので、25日の件はパスさせていただきます。ごめんなさい。