「このミス」の倍以上の回答者数を誇る、歴史あるランキングが本日発表されました。
例によって例のごとく、乱歩賞受賞作がランクイン。今年は2作同時受賞だったので、片方が落ちましたけれども、とにかく1作はランクイン。もうこれは絶対の傾向といってよいくらいです。「ZOO」もランクインしましたね。横山秀夫が強いのも予想通り。これは一体何なのかというと、要するに評論家的(あるいは作家的)ランキングよりも読者ランキングに近いということです。IN☆POCKET の読者ならピンとくる、アレです。
ありていにいってしまえば、ある程度、売れた本が上位にきやすいわけです。評論家・作家が褒める本と、読者が支持する本の微妙なねじれがそこにはあります。とはいうものの、順位が違うだけで、ほとんど「このミス」でもベスト20に入った作品ですよね。
ううむ、これはひどい。いや、いい作品ばかりなのですが、全作品が「このミス」ベスト20位以内に顔を出しているんです。たぶん、海外編でいろいろ発掘したい方は、IN☆POCKET の11月号をチェックするべきではないかと。読者、作家、評論家それぞれのベストテンが発表されていて、しかも各々個性的な結果になっていますから。
文春ランキングのベスト4までは「このミス」でもほぼ同順位なので、世評の高いことでは折り紙つきということになります。未読の方はこの機会にどうぞ。1位と2位は私も読みました。正直、お勧めです。なるほど、この結果も納得できるなあ、という感じ。