趣味Web 小説 2006-06-19

イザ!記者ブログのご紹介

産経新聞社はウェブでの活動に以前から力を入れているのだけれども、今回の新サイト「イザ!」は流行らなさそうという点に目をつぶれば面白い試み。驚いたのは炎上予備軍というべき記者ブログが一挙に62もスタートして、軒並みコメント欄を開放していること。早速、「詳細は紙面で」と書いた記者が「ウェブの無料記事で読めない」と突っ込まれている。ひどいね。先が思いやられます。

記事の感想がほしいと記者さんが書いても、実際に寄せられているコメントやトラックバックは、ブログの記事への感想ばかり。私などは「そりゃ、そうなるに決まってるよね」と思うけれど、記者さんもだんだんそういったことに気付かれることでしょう。で、ブログをバリバリ書くようになるか、飽きて何も書かなくなるか。早くも三日坊主の気配濃厚なブログが少なからずあるのはご愛嬌。

月額2100円で過去の記事まで全部読める。1992年9月7日以降のデータしかないのが読売のデータベースなどと比較してつまらないところだけれども、1日分ごとの記事を「1面」「総合面」「経済面」といった区切りで読めるなど、紙の新聞をウェブで代替するという観点からは素晴らしいと思います。過去記事検索はオマケだと思えばいい。

でも、新聞なんて無料が当たり前だと思っている人は不満なのでしょうね。

以下、私なりの記者ブログの見所、勘所など。

やたらブログを書きまくってる記者さんがいるなあと思ってプロフィールを見てみたら、案の定ココログで10ヶ月も修行してた方でした。既にブログ更新が習慣になっているのですね。しかしベテランとはいえ安心は禁物、なぜなら公式サイトで不用意なことを書くとやたら食いついてくる人々が世の中にはたくさんいるからで、不幸のないことを祈ります。

更新頻度が高く、扱っているネタ的にも炎上の可能性が高いライン。正直、ヤバげ。とくに阿比留瑠比さんは(一部では既に)有名な記者なので、揉め事ウォッチャーは先物買いでブックマークしていくといいかも。あと阿比留さんは他の記者ブログのコメント欄によく登場しているので、そちらも注目のこと。

フォントいじりブログ。フランクな文体は地なのか、何か狙っているのか。記事に荒れそうな雰囲気はないものの、タイトルが「特ダネより子ダネ!」や「サイタマ」だから、一抹の不安が。

御大の日記。文体に時代を感じます。大島さんも新聞記事ではふつうの文章をお書きになるのですがねえ……。ちとショックを受けました。

女子記者のすすめが「産経新聞社の常識、世間の非常識」全開という感じで期待大。メディア批判が激しい昨今、読者が増えたら間違いなく荒れるネタなので、読むなら今のうちですね。

もともと週刊Gallop編集部にいて、趣味と仕事が一致している幸せな人。けっこう危ないことも書いているので、心の狭い人々に潰されないことを祈ります。今は自由にのびのび書いていらして、読んでるこちらも楽しい。

上司に書けっていわれてブログするなら、こういう風にやるべし、と思う。これなら、よほどのヘマをしない限り炎上しない。ただし入ってはいけない場所に入ったとか、撮影禁止の場所で撮ったとか、そういったレベルでルール破りがあると証拠とセットで押えられてしまって「ジョークです」みたいな言い逃れはできないわけですが。

新聞紙面でミーハー全開のコラムを書いている記者なので「大丈夫か?」と心配していたのだけれど、今のところ無難にやってますね。でも根がチャラチャラ系(のキャラを演じたがる人)なので、心配です。おじさんたちに「若い女の子に受ける記事を書いてよ」とせっつかれてずれていってしまったのだと思います(……って、勝手にこんな物語を考えてる方がヤバイだろう、という)。

面白い写真がたくさんあります。300mmの長玉が見事に破壊された画像はカメラファン必見。「大山鳴動してブタの貯金箱?」も面白い。専門外の話題になると放言癖が出るので、危ないのはそのあたりか。

アダルト面担当者のブログだから、ハメ撮りがどうのこうのとかいった話ばっかり。それはともかく、個人的に衝撃を受けたのが、執筆している記者がハンドルネームを名乗り、本名を隠していること。記者ブログで匿名かよ、という。

こんなおとなしいブログにも火種があるのだから、「記者」の肩書きは恐ろしい。ドクター中松情報は任せた。東京文化両記者!のコメント欄を参照のこと。

全ブログを紹介する気力はないので、ここで打ち切り。

最初から会社公認の場で書くのは、じつは案外、記者さんにとっては気楽かもね。「バレる心配」というのがないのは、いいですよ、やっぱり。あとはとりあえず、千野境子論説委員長岩崎慶市論説副委員長が最初に炎上すると、ペーペーはホントに安心できると思う。

世の中、なんで実名出してブログやってるのが社長と自営業者ばかりなのかといったら、ブログでトラブったとき仕事に響くと死活問題だから。自分がオーナーでなきゃ安心できなかった。今回こうして、偉い人からペーペーまでこれほどの更新頻度で(はてなスタッフなんてメじゃない)書きまくっているのは壮観です。大過なく1年、2年と継続していけるといいのですが。

Information

注意書き