義務教育を3年延長しようなんて話を聞くことがあるけれども、私は中学までで十分だと思います。ほとんど全員が受験に挑戦するのは、じつは高校受験の時期しかない。(大雑把にいって)高校生の半分は、入学後、目標を見失って3年間のモラトリアム期間を過ごすことになります。
高校まで義務教育になったら、若者の半分が、生涯に一度もお勉強を頑張る機会を得られなくなってしまう。大学全入時代といっても、受験勉強がなくなることはないでしょう。それは高校受験を見ればわかる。(ほぼ)全入なのに、底辺の子までが塾に通う。受験は子どもの成長イベントとして有効に見えます。
歴史を書かない女性たち(2005-08-27)に、女子のウェブコミュニティは高校時代がひとつの転機となって、大人の仲間入りをしていく、と書きました。これは不正確で、じつは高校受験の段階からその変化は始まります。受験を名目としたサイト・ブログの休止や閉鎖、方向転換が相次ぐ。いずれ彼女らはウェブに帰ってくるけれど、元の場所には戻らない。
無論、復活後も同人系サイト、という可能性は低くない。けれども、関わっていくコミュニティの質は変わります。
高校受験期の子どもたちを見るに、テレビドラマの「ごくせん」「GTO」「ガチバカ」などが高校を舞台にしているのは、物語の展開上、必然性があると感じます。「GTO」の原作は中学校を舞台にしていますが、多少のリアリティを求めるなら、設定を高校へ変えたのは正解。「金八先生」が視聴率獲得に苦しむのは必然。
「野ブタ。をプロデュース」も高校が舞台でなかったら、ヘンな話になっていたのではないか。
ともかく、戦争と評されるような受験競争が去った今、受験のプレッシャーは中学校の平和に資する、ちょうどいいレベルになっているものと思う。あとは個々人の向き合い方の問題。思いつめる性格の子どもには、もちろんフォローが必要。ただ、受験全否定の主張には与しない。
id:s_voice さんのお嬢さんは今、高校生? サイトを再開したのか、まだウェブを距離を置いている時期なのか。
これなんだけど、父親もブログをやったらいいんだよね。地道に頑張って圧倒的なアクセスを稼ぎ、満を持して必殺文中リンクでお説教をぶつ。DQN な娘のブログは見事に炎上するんだけど、父親はただ涙、涙。俺は一体どこで人生を間違ったのか。その後、ブログが書籍化されて貴重なお小遣いになる。