宮崎県の東国原知事が記者クラブの廃止を提案したそうで、風が吹けばなんとやら、私の記事へのアクセスが少し増えています。
アメリカだと大統領番の記者が20年も30年も指定席に座ってることがあるけれど、日本の首相番は新米記者が多いという。この違いは何なのかと思ったら、じつは記者クラブ制にも関係がある様子。アメリカでは政府が記者を身辺調査して記者証を発行するので、個人認証。日本は会社単位の自主規制。政府は関与しない。
つまり記者クラブ制度とは、マスコミ業界が報道各社の質を保証し、報道各社が記者の人となりを保証する、そういった仕組み。だから政府の人が「あなた誰?」と顔も知らないペーペーの記者が首相に好きなことを訊ける。さて、日本とアメリカ、どちらのほうが理想的な報道環境なのでしょうか。
記者クラブの閉鎖性とやらが本当に問題なら、改善してみるのもいいと思う。ただ、そう簡単に理想は実現されないでしょう。ヘンな人間が入り込んでテロを起こすようなことがあっては困る。どこかに安全装置が必要で、何らかの規制は避けられません。単純にクラブを廃止すればいいという話ではなさそうです。