趣味Web 小説 2009-12-09

memo:欧州のマジコン訴訟で任天堂が敗訴したそうだが……

詳細な続報がほしいニュース。任天堂が欧州各国で起こした、違法ダウンロードしたソフトウェアが動作するのは著作権の侵害だとしてマジコンの製造・販売停止を求めた裁判で、スペインに続いてフランスでも負けたという。

2件の訴訟ではいずれも任天堂の主張が認められませんでしたが、内容は全く異なります。スペインでは、拡張機器を製造するのは自由という判断ですが、フランスではハードメーカーがライセンシーを制限すること自体が問題であるという判断で、全ての家庭用ゲームのビジネスの根本が否定された形になります。

もうちょっと待ってくれたらよかったのにな、とは思うけれども。マジコン販売禁止は緊急避難だと思う(2009-03-01)に書いている通り、基本的には正しい方向性の議論だとは思う。

どうして Nintendo DS はiアプリのような文化を生み出せなかったのでしょう? アマチュア制作のシンプルだけど安価なゲームで遊びたい、DS で音楽を聴きたい、画像や映像を持ち出してDSで見たい、そういう需要に任天堂は応えてきませんでした。

緊急避難としてマジコンを販売禁止とすることに、私は賛成します。しかし、不正コピー対策の正道は、DRM技術の進歩、オンラインアクティベーションの必須化(ネット環境がなければ電話でアクティベーションする)、違法コピーのアップロード徹底取締り、といった方策だ、との思いは変わりません。

また自主開発にも門戸が開かれている方がよいと思う。ゲームソフトはインターフェースに依存する部分が大きいですが、マウスとキーボードは必ずしもゲームには向かない。携帯電話ではシンプルすぎるとすれば、みんなが持っているゲーム機向けに、気軽に、自由にソフトを開発したいと思うのは自然です。

困難な道だとは思いますが、DS で無理なら DS2 以降でもいい、「マジコン禁止の先」を考えてほしいと願っています。

多分、今回のフランスでの敗訴のような出来事がいくつか重ならないと、何年待っても状況は動かない。日本では成功した不正競争防止法によるマジコンの販売規制は、それで満足されては困る施策です。

欧州での敗北はたいへん厳しい話ではあるけれども、長期的には状況を進展させるエンジンとして強力に機能することを期待しています。

完全に真っ黒な行為を多くの人に自制を促すに十分なだけ摘発せずに、(工業製品であり無料頒布が不可能なので)規制しやすいからマジコンを規制するというのは、筋の悪い話ではありました。

しかし違法アップロード摘発の見せしめ効果は、あまり高くないでしょう。100件近い逮捕案件を出しながら、今もなお匿名掲示板等での「犯罪予告」は続発中です。誰でも簡単に実行できるタイプの犯罪は、なかなか減りません。予告.inを見ると、それでも落ち着いてはきたのかな。

とすると、違法コピーの取り締まりは「アリバイ作り」的な対策であって、強力なDRMとオンラインアクティベーションなどが次世代のゲーム機に導入されるまで、我慢のときが続くのかもしれません。

Information

注意書き