趣味Web 小説 2011-07-04

悔しい気持ちになるためだけに…… Part II

私が最近やっちゃったのがフィルム。ふと部屋の整理をしようと思ってガラクタ箱を開けたら、APSのフィルムが底の方に転がっていた。

フィルムを触ること自体、久しぶりだったこともあるけど、私は完全にボケていて、それを「未使用のフィルム」と勘違いしてしまった。で、「もうフィルムカメラは所持していないし、こんなもの、取っておいても意味ないだろ。安いものだし、捨てちゃおう」と。

それから1ヶ月ほど経ったある日(ていうか数日前)、フィルムのネガを業者に依頼して電子化することを思い立ち、ネガシートの探索と整理を始めた。すると、1つだけAPSのインデックスシートが出てきた。APSはネガシートがないから、後で焼増しの指示をできるよう、現像時にフィルム内の写真を小さな画像で一覧表示したシートを作ってくれるのだ。で、この現像シートにはAPSのフィルムカートリッジを入れる袋がついているのだけれど、そこが空になっていた。「うわぁああ!」と声が出た。

私はインデックスシートを他のネガシートと一緒にファイルに入れていたので、カートリッジを外していたんだな。うん、APSは滅びるべくして滅びたんだよ。あんなの、やっぱり保管に不便だもん。……なんて悪態をついても始まらない。フィルムを捨ててしまったのは私である。

APSのインデックスシートは1枚しかなかったので、レンズ付フィルムで撮影したのだろう。で、プリントした写真も発見できなかったので、捨てたんでなければ、最初から1枚もプリントしていなかったということになる。となると、ハッキリいって「どうでもいいんじゃないか?」という気はする。納得して捨てたのなら、衝撃はなかった。あるいは、捨てたのが何年も前だったら、「仕方ない」と思えたろう。でも。

フィルムは先月まで部屋の中にあって、それを勘違いで捨ててしまった。ネガの電子化を部屋の整理より先に思い立っていれば……。たった1ヶ月……。いまさらどうしようもないことなのに、無性に悲しかった。

こういう時って、ショック状態だから、焦ってもダメなんだよね。インデックスシートに印刷されているのは、プリントもせずに放っておいたなりの写真でしかない。それはわかる。わかるんだけど、もう二度とプリントできないことが、悔しくて仕方ない。(´・ω・`)ショボーン

それにしても……10数年後、こうして悔しい気持ちになるためだけに、私は写真を撮って、APSのフィルムをずっと保管していたのだろうか。そんな考えが、止まらない。

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