「経済的事由による退学者が1校あたり0.71人から0.44人に減ったので、高校無償化は正しかった」と主張する記事。
馬鹿馬鹿しい……。そりゃ減るだろうよ。無限にリソースがあるなら、学費だけじゃなくて、通学の交通費も、制服も、体操服も、給食費も、部活動に必要な諸費用も、修学旅行の参加費も、何なら生活費まで国が出したらいい。そうすりゃ経済的事由による退学者はもっと減るよ。ようは、費用対効果の問題でしょ。
個人的には、「公立高校だから学費が安い」という仕組みは不合理だと思う。学費の補助は所得に応じて行えばよく、一定以上の金持ちの家の子は、県立高校でも国立大学でも、私学へ進学した場合と同じだけ学費を負担すべきだ。単純には「課税収入が1000万円で補助ゼロ、200万円で「標準の学費+事実上必須の諸費用」を無償化できる金額の補助をして、間を直線補完する」とか、そんな感じの仕組みの方が、理屈が通っている。
また、高校生になったらもう全然勉強しなくて、入学したときが学力のピークだという子が何万人もいる。そんな子らの高校生活は道楽であり、社会が補助する意味がわからない。
学ぶ意欲も能力もあるのに、貧しいがゆえに進学を断念することは絶対に防ぎたいが、そうした子を救うための費用は、予算の付け替えで絶対に捻出できるはずだ。前述の通り、「公立校だから学費が安い」という不合理を排すれば、財源として十分だろうと思う。本当は学ぶ意欲のない子への支援打ち切りも実現してほしいが、これは運用が難しいかな……。
ともあれ、高校の学費の一律無償化なんて政策を継続しながら増税されてはたまらないと思う。