知人のやってる勉強会(っぽいもの)で、日本史がブームになっている。私の役どころは「物識り」なんだけど、日本史は詳しくない。まあ、私程度が「物識り」役を務めて問題ないくらいの場なので、センター試験で60点くらい取れたらいいんだろうけど、凡人にはこれが難題なんだ。
こういうとき、頼りになるのが図書館の児童書コーナーと青少年コーナー。大人向けの教養本はいろいろあるんだけど、経験的には、ああいうので楽をしようとすると、結局は二度手間になるんだ。
小学校高学年から……というのだけれど、まずこの分量がすごい。「こんなの本当に小中学生が読むのか?」と思ったのだけれど、調べ学習とかで需要はあるのだそうな。
小学館のは版型が大きく、図版も多くて、内容豊富。小学生が何かに興味を持ってまじめに勉強したら、両親よりも学校の先生よりも(特定の分野については断然)詳しくなることがよくある。そういうことに驚く大人は、いっぺん図書館へ行ってごらんなさい。これほどの本があるなら当然だな、と納得できますよ。
とか何とかいいつつ、私はどちらのシリーズも挫折したので読破できてません。いや、だってさ、単純に文字が多すぎるよ。1回読むだけで、どれだけ時間かかるの。小学館の本とか、ハードカバーで重たいから、手が疲れるし。これは無理! もっと関心が高まってから再挑戦する!
何ていうの、社会人が片手間に勉強するんだし、試験を受けるわけじゃないし、勉強会に本は持込可だし、もっと手軽に勉強したいよね……というわけで、お世話になったのがこちら。
山川よりちょっと水準低めの教科書みたいな本。ただし図版が少ないので、別途、資料集がほしい。タイトルに「聴くだけ」とある通り、本文をそのまま音読する音声データ(2巻で計14時間)が入ったCD-ROMが付録についているのが最大の特徴だ。
頭のいい人は「14時間は長すぎる」と思うのかもだけど、私くらいだと、むしろ早く感じた。最初は本文に目を通しながら聞いていたが、読む方でつっかえて音声を止めたくなることが多かったので、勉強の仕方を変えた。
以上。きっとテストを受けたらボロボロだろうが、個人的には「これくらいで十分」と感じた。流れで『聴くだけ世界史』もやってみた。こっちは図解が多くて内容が大胆に絞られているから、2巻で音声は10時間くらい。趣味のお勉強なら世界史の方が軽くていい。
いま語学春秋社から『石川晶康のトークで攻略日本史B Vol.1』『Vol.2』が発売されている。これは解説が詳しくて、2巻で26時間分の講義が収録されてる。「その方がいいじゃん」って思う人が多いかな? でも私は、片方を選ぶなら、聴くだけシリーズのように教科書風の簡潔な文体の方がいいと思う。人生の最優先課題が日本史の勉強なら、両方ともやるのが一番いいのだろうが、時間も興味・関心も有限なんだよね……。