Afghanistan 7

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UN accuses Taleban of massacre、なんでこのタイミングでこうつごうよく出る?このニュース、できすぎ。いつもはアフガンニュースをほとんど出さないCNNまで→またぞろ「民族紛争」にされてやんの(当事者がイスラム同士じゃ、ほかに「シナリオ」のでっちあげようがないんだろ)。それにしても2週間前だかの「憶測」を制裁発効の「金曜日」きっかりに「国連の発表」に仕立て上げるとは。天才俳優の一糸乱れぬ演技を見るよう。政治ってショーなんですねえ。内容的には前から情報が錯綜しているヤカウランだから半信半疑だが、あり得ないことじゃないな。でもニュアンスは、かなり違ってるだろうね。まさかー。これ覚えやすい単語だよね関係ないけど

まじすごい。アメリカ寄りのAOPなんか、19日は「制裁いやん」ネタが並んでたのに、20日は「悪いタリバン国連に叱られる!」で完璧に上書きされてる。NHKまで言ってる:「内戦が続くアフガニスタンでイスラム原理主義勢力のタリバンが、今月はじめ武器を持たない住民少なくとも300人を銃殺したことが明らかになりました。殺されたのはタリバンと対立する民族のハザラ人で国連が背景を調査中です。」アメリカの情報「ネット」ってすごすぎ――わざわざ日本でまでこんな宣伝しなくても、ごり押し制裁があったこと自体みんな知らないからだいじょうぶだって(笑)つかだれも見てないからって、「more than 100」「may be」という未確認情報を勝手に3倍に水増しして断定形に変えて垂れ流すな、日本酒じゃないんだから。反タリバンってハザラ人?アフガン内戦は民族紛争だったわけ?まぁ公共放送って、そんなもんなんでしょうねぇ。だいいち上のよーな非難してるUN自身が同じ日に「タリバンには武器を持たせず、反タリバンには武器を渡そう」運動おっ始めてるんだから世話ないよ。……んで、かえりみると、今ある歴史の教科書も「つじつまがあいすぎてる」ことが多いんだろうね。いやー不可知論。とりあえず水道をひねると水が出るんだから、幸せってことで

2001.01.21

[af]なぜそこにテロリストがいるのか?

きのうの記事でもお伝えしたように、国連の名のもとで、アフガニスタンに対する追加制裁が始まった。「アフガニスタンにはテロリストがいるから、こらしめてやる」という理屈らしい。それもいいかもしれない。ただ、アメリカが名指しで非難しているオサマ・ビン・ラディンは、アフガニスタン人では、ない。アフガニスタンにテロ基地を作ったのも、アフガニスタン人では、ない。そこでなにやらやっているのも、アフガニスタン人では、ない。あなたのことでもなく、あなたが作ったものでもなく、あなたがやったことでもないのに、そのことで、あなたが罰せられるとは――。

いまアフガニスタン発の現地レポートには「孤立感」「不条理感」「見捨てられ不安」のような表現が、たくさん出てくる。無理もないと思う。

それにしても、アフガン人自身じゃないとするなら、アフガニスタンにいる「国際テロリスト」とは何者なのか。だれが、なぜそこにいるのか。――この記事内では全部は書かない、が、あなたが考えているほど単純な話(あそこは悪い国だから悪い奴がいっぱいいる?北朝鮮?旧ソ連?ポルポト?(笑))じゃないっていう感触はつかんでほしい。もちろん、「すべてアメリカの陰謀だ」とか何とかいうのも、同じくらい幼稚な理解だ。

現地の反応がいろいろ伝わってきているが、きょうは、問題の「テロ施設」があるとされるアフガニスタンのナンガルハル県で、実際のアフガン人は今どんな様子なのか、AP電Afghanistan's Poorest Say UN sanctions Hurting Them Mostを中心にさわりだけ紹介する。

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Afghanistan's Poorest Say UN sanctions Hurting Them Most (Friday January 19, 4:39 PM) By Kathy Gannon

JALALABAD, Afghanistan (AP)--Smack in the middle of eastern Nangarhar province, where suspected terrorist mastermind Osama bin Laden is said to be operating several training camps, ordinary Afghans said the U.N. is hurting the poorest with sanctions that went into effect Friday.

ジャララバード発AP――テロ首謀の疑いを持たれているオサマ・ビン・ラディン氏は、アフガニスタンのナンガルハル県に複数の軍事訓練キャンプを持っていると言われている。19日、金曜日に発効した国連安保理制裁は、これらの拠点へ鉄槌をくだそうというものだが、一般のアフガン人にいわせれば、国民の最貧層を苦しめるものだ。(※ナンガルハル県は首都カブールの東方、パキスタン国境近くで、ジャララバード=地図参照=を中心とする。約80万人が住む)

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Squatting outside a rancid smelling hospital in the provincial capital of Jalalabad, Taj Bibi leapt to her feet at the mention of the U.N. sanctions. Her arm darted from beneath her all-enveloping burqa, and with a rough shove her shivering 5-year-old daughter fell forward.

"What is the United Nations doing bringing more punishemnt and hurt upon our heads. My pockets are empty, my stomach is empty. This morning I couldn't even give her a piece of the poorest bread for breakfast. This is right? This is cruel," she screamed.

タジ・ビビさんは、県都ジャララバードの、悪臭がただよう病院の外にしゃがみこんでいたが、国連制裁の話になると、はじかれたように立ち上がった。全身を覆うブルカ(女性の伝統的衣服。黒くて長いショール)の下から、こぶしを突き出す。突然の荒々しい腕の動きで5歳になる自分の娘を転ばせてしまう、が、助け起こそうともせず、彼女は叫んだ:

「いったい国連は何をするつもりなんですか! 何のためにわたしたちを罰し、苦しめるのか。もうお財布は、からっぽです。おなかも、からっぽ。今朝だって、この子に、いちばん安いパンのたったひときれだって、食べさせてやれなかったんです。これが正義なんですか? これは虐待です」

最後は涙声だった。

Several other women, all huddled together, hidden beneath burqas, or giant black shawls, spoke at once, wailing and shouting abuses at the U.N. and the U.S.

近くで身を寄せ合い、ブルカの下で息をひそめていた女性たちも、たまりかねたように、いっせいに声をあげ、国連とアメリカをなじり始めた。

"We are waiting for help because of the drought and instead we get sanctions. I came from my village where all our animals are dead, the canals are dried up and there is no water, no where," said Tor Jan, who was seeking treatment for her ailing son. "The lucky man is the one who can find even a drop of water."

「干ばつで助けてほしいというとき、助けの代わりに罰をくれなさる。あたしの村じゃ、家畜もみんな死んじまい、川もひあがっちまって、どこにも水がない。どこにも、だよ」トル・ジャンさんは言う。この日は病気の息子を病院に連れてきたのだそうだ。「一滴でも水を見つけられたら、幸運者だよ」

fig.4 干ばつで死んだ動物の死骸 cited from Please do your part (IslamiCity Drought Relief Org)

Afghanistan has been hit by the worst drought in 30 years, devastating crops, killing off entire herds and sending millions of people in search of water and food.

アフガニスタンは、去年、過去30年で最悪の干ばつにみまわれ、農作物が壊滅的な被害を受けたばかりか、家畜も全滅、何百万という人々が、水と食べ物を求めてさまようことになった。

Friday, a 30-day deadline set by the U.N. expired, causing the sanctions to take effect. The U.N. had demanded Afghanistan's ruling Taliban close suspected "terrorist" training camps and hand over bin Laden for trial either in the U.S. or a third country.

2001年1月19日、30日の猶予期間が終了し、国連のアフガン制裁決議が発効した。国連はアフガニスタンを統治するタリバンたちに、「テロリスト」訓練キャンプである疑いが持たれる施設の閉鎖と、オサマ・ビン・ラディン氏の引き渡しを求めていた。

"Because of one man they are burning down our country," said Abdul Qayyum, a tall, lean man, whose grease-stained hands shook with anger as he spoke.

「ラディンたった一人のために、俺たちの国をまる焼きにするとはな」アブドゥル・カイユムさんは吐き捨てるように言う。背の高い、やせた男性。ひとことひとこと、区切るように、怒りをこめて激しく手を動かす。

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Prices Of Most Commodities Up;Currency Weakens Further

通貨のさらなる暴落、そしてインフレ

The Taliban say there are no training camps operating on Afghan soil and bin Laden can stay in Afghanistan until it is proven that he is involved in terrorist activity.

とうのタリバンたちは、アフガニスタンにはテロ訓練基地などないと言い、オサマ・ビン・ラディン氏についても、テロ活動に関与した証拠が示されない限りは、いつまでアフガニスタンに滞在するのも本人の自由、としている。

The sanctions impose an arms embargo on the Taliban, who rule 95% of the country but not on their opposition. Sanctions also freeze bin Laden's assets abroad, further curtail Afghanistan's national Ariana airline, ban international travel of Taliban leaders, and reduce their diplomatic missions.

国連の今回の制裁では、タリバン側(アフガニスタン全土の95%を支配)への外国からの武器禁輸が課せられるが、内戦のもう一方の当事者である反タリバン側は、これまで通り、無制限に外国からの武器援助を受けられるものとしている。そのほか、ラディン氏が国外に持ってる個人資産の凍結、アフガニスタンへの経済的、外交的制裁措置が盛り込まれている。

The sanctions are not intended to hurt ordinary Afghans; however, people in Jalalabad said fear and isolation as a result of the U.N. sanctions have driven the prices of most commodities up, sent the already beleaguered currency nosediving, and caused anger and frustration.

制裁は、一般のアフガン人を苦しめる意図のものではない。しかし現地の実情は、さしせまっている。ジャララバードの人々は、「国連制裁による不安感と孤立感の結果、ほとんどの物の値段が上がり、もともと弱含みの通貨アフガニは暴落を続けている。怒りとやりきれなさでいっぱいだ」と、口をそろえる。

"It is unfair and people are hurt and angry because we don't understand why for one person they are causing us such pain," said Noor Aga, who operates a transport company.

「不公平じゃない、みんなショックを受けて、怒ってますよ。だって誰にも理解できないでしょ、こんなこと。どうしてラディン氏たった一人のために、わたしら全員がこんな目にあわなきゃならんの?」運輸会社を経営するヌル・アガさんは言う。

The U.S. says bin Laden is running a global terrorist network from his camps in Afghanistan. Washington accuses bin Laden of masterminding the 1998 twin bombings of its embassies in East Africa that killed 224 people.

アメリカ合衆国は、ラディン氏がアフガニスタンにある拠点から、世界のテロリスト・ネットワークを運営しているのだ、と言い張っている。224人の死者を出した1998年の東アフリカの大使館爆破事件もラディン氏のしわざだというのだ。

As well, bin Laden is the leading suspect in last year's suicide bombing that killed 17 American sailors aboard the USS Cole navy ship docked on the coast of Yemen.

17人の米兵が死亡した2000年の駆逐艦コールへの自爆突撃についても、ラディン氏が容疑者とされている。

It is believed that bin Laden's Al Qaida group operates at least three camps outside Jalalabad, in Darunta and Farmada, south and southeast of the city.

オサマ・ビン・ラディン氏の組織「アル・カイダ」は、少なくとも3つの拠点をジャララバード郊外――ダルンタとファルマダ――に持っていると見られている。

"We know there are a lot of Arabs here. We see them all the time. I have seen in one day 50 of them," said Qayyum. "They come on bicycles or cars or on foot. They are not poor people like us. Yesterday they came and bought two sheep. That is a lot of money."

「あそこにはアラブ人がたくさんいますね。いつも見かけますよ。あるときなんか一日で50人も見た」カイユムさんは言う。「町に来るときは自転車のことも車のことも歩きのこともありますけど、あのアラブ人たちは、とにかくわたしらみたいに貧乏じゃない。きのうなんてあんた、羊を2匹、買いにきましたよ。カネがうなるほどあるんだ」(※注:アフガニスタンは、イスラム圏ですが、アラブでは、ありません――その点では、インドネシアなんかと似てるわけです。一般のアフガン人にとって、アラブ人は「外国人」。)

Others in Jalalabad, many of whom did not want to be identified, said many Arab nationals are living in Pachi Ragam district of Nangarhar, on property purchased by bin Laden before the Taliban took control of the area in 1996. They say bin Laden, who is believed to have assets worth millions of dollars, purchased the land from Younis Khalis, a former leader of the Afghan resistance during the 1980s U.S.-backed war against invading Russian soldiers.

「ナンガルハル県のパチ・ラガム地方には、多くのアラブ人が住んでいる」ナンガルハル県の県都ジャララバードでは、何人かの人がそう語ってくれた。たいていの人は、自分がそう言ったとは言わないでほしいと、付け加えた。アラブ人の居住地域は、1996年にタリバンたちがその地方をおさえるより以前に、ラディン氏が購入した土地だという。1980年代、アメリカの後ろ押しによって反ソ連のゲリラ闘争が続いたが、当時、反政府運動のリーダーだったユーニス・ハリスから、億万長者のラディン氏が買った土地だ、というのだ。

The latest U.S. report on terrorism worldwide said Afghanistan had become the hub of terrorism, attracting dissidents from throughout the Middle East, Central Asia and East Asia. Many of these people are veterans of the Afghan anti-communist war and most are vehemently anti-American.

世界のテロリズムに関する米国の最新報告書によると、アフガニスタンはテロリズムの中核になっていて、そこに中東、中央アジア、および東アジアの反体制派が集まっているとされる。この反体制派の人々の多くは、かつて反ソ連のアフガンゲリラ闘争に参加した外国人であり、今は激しい反米憎悪に燃えている。(※いわゆるアフガン・ベテラン。ソ連のアフガン侵攻のとき、世界中のいろいろな国から、反帝国主義なり反共産主義なりイスラム聖戦なりの思想に燃える人々が、アフガニスタンに「すけだち」にやってきて戦った。それをゲリラとして組織し武器を与え訓練したのはアメリカだが、このときアメリカが訓練したゲリラ兵たちが、あとになって今度は反米闘争に加わった。くだいていえば、アメリカは「こいつらは使い捨ての犬だ」と思って武器を渡していたら、「飼い犬に手をかまれた」。以上のように、いわゆるアフガン・ベテランは、一般にはアフガニスタン人では、ない(ましてやタリバンのことでは、ない。反ソ闘争の当時、タリバンなんかそもそも存在してもいない)。決してアフガニスタンの人々がテロ活動をしているのではなく、アフガニスタンにある拠点に諸国の反体制派が「勝手に」集まってきて、あれこれしているらしい――しかも、アフガニスタン国内にそういう拠点を作ったのは、アメリカ自身なのである。)

Aga said the Taliban should seek mediation from Islamic countries to settle the issue of bin Laden. The Taliban say bin Laden is a guest and Afghan tradition does not allow anyone to betray a guest to his enemy.

ヌル・アガさんの考えでは、ラディン氏の問題について、タリバンたちはイスラム圏諸国による調停を求めるべきだという。タリバンたちは、ラディン氏は客であり、客人を敵に売るようなことは絶対にしないのがアフガニスタンの文化だ、と言っている(※このことはアフガニスタンの人が運営しているウェブサイトでも感じますが、客人を最大限もてなすというのが、アフガンの文化的伝統らしい……1、2回、掲示板に書き込みしただけで、ラマダンのカードを送ってきてくれたり、ほかのサイトじゃ、ほとんど考えられないほどの歓待)。

"He is a guest, but not a guest permanently. There should be a solution, but with mediation by Muslim countries, not just hand him over," said Aga.

「ラディン氏は客人だけれど、客というのは永遠に滞在するもんじゃない。解決法は、あるんじゃないかな」アガさんは続ける。「でも、だからって、アメリカの言いなりでホイホイ引き渡すなんてのは問題外。イスラム諸国があいだに入ってうまく取り持ってくれるといいんですがね」


[af]アフガン制裁発効

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国連制裁というと、「世界の国々が話し合って決めた」と思うかもしれないが、そうでないこともある。とくに今回は、国連自身も、アナン国連事務総長さえ反対してたのに、米ロのごり押しで、決まってしまった。

なぜ、そんなことができるのか?

国連安保理(あんぽり=安全保障理事会)のシステムのためだ。二次大戦に勝った連中が「常任理事国」になって、安保理の理事国が決めたことは、たとえ国連総会で百の国が反対しても、通ってしまう。

現実は、それ以上にすごい。NATOがユーゴ侵攻したときなんて、安保理決議さえ経ずに、アメリカの主導で強引にやっちまった。その結果、ユーゴは、ますますめちゃくちゃになった。劣化ウランを何トンもばらまいてもくれた。「平和維持」に行った米兵が、コソボの女の子をレイプして殺してまでいる。もう、なにがなんだか分からない。

今回の「安保理制裁」のたてまえは、二点。ひとつはラディン氏を引き渡せ、ひとつはアフガニスタン国内にある「テロ訓練基地」を閉鎖して国連の査察を受け入れろ、みたいな要求、それを拒めば制裁するぞ、と。一見、もっともらしい。イラクにからんでるのと、同じやり方。だけど、アフガニスタンの問題で徹底的に不条理なのは、そのテロ訓練基地ってアメリカ自身が作って、アメリカ自身が反政府ゲリラを組織、訓練してきた、っていう事実。冗談じゃないよ、日本の外務省の公式ページにも書いてあるから、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/afghanistan/genjo.html#1
をひらいてみてほしい。

テロに関しては、ソ連軍駐留時代に米CIAによって建設されたゲリラ訓練施設が現在も存在すると言われ、これがアフガニスタン国外におけるテロ事件に結びついている、との指摘があります。98年8月に米軍がアフガニスタン国内を攻撃した際の目標も、これらの施設であり、国際的テロリストとされているオサマ・ビン・ラーディン氏が運営していると言われています(同氏はアフガニスタン国内に滞在している様子です。)。

いいかい、よく読んでごらん――「米CIAによって建設されたゲリラ訓練施設」が現在も存在する。「米軍がアフガニスタン国内を攻撃した際の目標」は、これらの施設なんだ。と。アメリカが自分で作った基地、自分で育てたゲリラを、アメリカは今、非難している。自分で作った基地をみて「テロ基地は許せない」とそこにミサイルを撃ち込む。なんなんだ? ――君が道を歩いていると、警官が近づいてきて「すいません、ちょっとこれ持っていてくれませんか」と荷物を渡す。「なんだろう」と思って、とりあえず受け取ると、そのとたん「銃器不法所持で逮捕する!」と手錠をかけられる。極論すれば、そういうこと。

アメリカ側、CIAサイトを見ても、
http://www.odci.gov/cia/publications/factbook/geos/af.html だけれど、
「mujahidin forces supplied and trained by the US, Saudi Arabia, Pakistan, and others」と書いてある。ムジャヒディーン(ジハッド=聖戦を戦うゲリラ。アラビア語でジハッドの動名詞がムジャヒド)を援助し、軍事訓練して組織してきたのは、ほかならぬアメリカ合衆国なわけで、アフガニスタンが共産政権だったときには、アメリカはイスラム原理主義者の反政府ゲリラを全面的に支援していた……オサマ・ビン・ラディンなんかは「聖戦」の旗印、英雄だったはずだ。それが、ソ連を追い払うという目的を達成しちゃったら、あとは捨てるだけ、というより、てのひらを返したように「テロの黒幕、極悪人」扱い。それだけなら「ひでえ態度だなぁ」という心理的な問題で済むけど、現実には、ゲリラたちに渡した何兆円だか相当の武器でどんどん内戦が泥沼化し、殺人や蛮行が広がり、アメリカが訓練したゲリラたちがアフガニスタン以外のところでもあれこれ始めて、どうしてくれるの? 全部アメリカ自身がまいたタネだぜ。つーか、その何兆円のばらまきっていうのは、ゲリラに対する武器援助うんぬんもさることながら、アメリカやその衛星国の軍需産業にとっちゃ……ねえ。

もちろん、ロシアだってアフガニスタン自身だって、たいていの国は、裏では、それなりに後ろ暗いことをしているとは思う。けど、アメリカっていうのは、とにかくアグレッシブ――それがアメリカの良いところでもあるんだけど、政治の表舞台の裏では核施設攻撃をホンキで検討してたり、自分がまき散らした武器をやっぱり買い戻そうと闇市場に参加したり、やることが荒っぽいというか大ワザ。敵がジャングルを隠れみのにしてると思えば、植物を枯れさせればいいのだな、と枯れ葉剤を大量散布するとかさ。アフガニスタンにも、そこに容疑者(とアメリカが言い張っている相手)が住んでいるというだけの理由で、巡航ミサイルを79発も撃ち込んでくれたし。

そのくせ、アメリカの最新鋭軍艦は、ゴムボートに攻撃されて、沈没しかかってやんの。「ゴミ回収船が来たと思って気にしてなかったら、敵だった」とは、まあ、のんきというか、おおようというか。細かいことにこだわらないのはアメリカの美点だったりもするんだけど。

とにかく「追加制裁」は始まった

まあ、とにかく、2001年1月19日、国連の名のもとにアフガニスタンに対する追加制裁が発効した。BBCの、Sanctions deadline for TalebanNew UN Sanctions start against AfghanistanAfghan fears over UN sanctions あたりから、現地の反応をひろってみる(ほかにもアフガン関連のニュースソースは多いが、それぞれクセがある。詳しくはリンク集のコメントを見てください)。

まず、なんといっても、「It has drawn public criticism from NGOs, humanitarian and political agencies, from the UN and even the UN Secretary-General, Kofi Annan, himself.」という事実を繰り返しておきたい。国連自身が反対しているのを、安保理(事実上は米ロの2国)がごり押しで通してしまった。「There is concern that the UN will lose its moral authority by seeming to side with the opposition in the Afghan civil war and that the Afghan economy is so weak any shock could hurt people.」これも前から何度も指摘してきたことだ。下のバカ画像のように、アフガニスタンの内戦とは、具体的には、タリバンと呼ばれる新勢力と、それに対抗する旧勢力諸派(その諸派内でも内輪もめがあったが、今は反タリバンという点でひとまず団結している――いわゆる北部同盟)の争いだ。その経緯は「アフガン紛争、ダイジェスト版」を見てほしいんだけど、今回の国連制裁は、このうちタリバンの側には、諸国からの武器等の援助を禁止し、その一方で、反タリバンの側には、じゃんじゃか軍事援助を続けてOKという「制裁」なんです(具体的には、反タリバンを直接援助してるのはロシア)。

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ケンカの仲裁(ちゅうさい)っていうの?ケンカが泥沼化してるのをやめさせたいと、もしホンキで思うなら、ケンカしてる双方をおさえるのが当たり前でしょ? それを、タリバンの側だけ世界中のみんなでおさえつけて、しばりつけて、北部同盟のほうには、「さあ、これを使って……」と武器を渡す。一方をみんなでおさえて、他方にはナイフを渡す。こんなことやって和平が実現できるわけないでしょうよ。いや、これでタリバン側を万一ボコボコにできて、けっ飛ばしておっぽりだして、反タリバン側のラバニを大統領にして「アフガニスタンには平和が訪れました」っていうの? そういう「暴力による解決」をテロって言うんでしょ? だいいちそんな安直な方法でラバニを大統領に戻したって今度はムジャヒディーン内部で権力争いが起こるに決まってる。そもそもムジャヒディーン内部の争いで追放されたラバニなんだから。

アメリカがテロうんぬんで非難している「タリバン」こそが、むしろムジャヒディーン諸派の内ゲバや市民への蛮行をやめさせた、という歴史的事実を忘れちゃいけない。タリバン兵士だって実際には、いろいろ荒っぽいことをやってるに違いないが、アメリカがほのめかすような「タリバンは悪で反タリバンは善」なんて、とんでもねえ。テレビの怪獣アニメじゃあるまいし。アメリカは正義の味方のヒーローってか。

国連だって、まじめにアフガン和平の努力をしてきた。ベンドレルのおっちゃんが、両陣営と関係諸国のあいだを行ったりきたりして、ねばり強い努力をつづけて、ようやく包括和平のきざしが見えていたのに、アフガン内戦と本質的には無関係なラディン氏のことなんかでいちゃもんつけて、上に書いたような一方をいじめまくるだけのわけわからん「制裁」なんて始めて、いっくらアメリカとして現状の流れで和平に持ち込みたくないからって、ここまで露骨に平和への道を妨害するようなことをするとは。国連の名のもとに上のようなことをやった以上、もうタリバンの側は、国連が仲介する和平交渉なんか信じない、国連なんか信じなくなってしまう。

で、れいによって、おおざっぱなアメリカのこと、「この制裁はタリバン政権を対象にしたもので、一般のアフガニスタン人には影響しません」なんて寝ぼけたこと言っているけど、制裁が始まる前から、そのウワサだけで通貨アフガニが暴落して(マーケットってそういうもの)、現地はインフレ、物価上昇、最低限の食料品も買えなくなってきている。BBCによると、現地の人も国連不信がつのって、もう人道的援助も中止されるのではないか、国境が閉鎖されて、このまま餓死凍死見殺しにされるのではないかと、呆然としていると。――今のところ、世界に見殺しにされるっていうのは現地での心配のしすぎだけれど、ソマリアなんかの例もあることだし、とにかく現地の人が、そう思ってしまうのは当然だと思う。

Chris Johnson, the director of a Kabul-based research organisation, the Strategic Monitoring Unit., believes the psychological impact of the sanctions on a people suffering from war, drought and poverty is already massive.

(内戦、去年の干ばつ、そして貧困によって打ちひしがれてきたアフガニスタンの人々にとって、国連制裁の衝撃は、心理学的にたえられる限度を大幅に超過していると、専門家は見る。)

"What they need to be able to see is some light at the end of the tunnel, some hope for a better future for their kids," she said. "And there's a huge belief still that the international community can help to deliver this.

(「いつかはこの苦境から脱出できる見込みがあるという希望の光、子どもたちに未来があるのだという希望の光、どんなに小さな光でもいいから、それが必要なんです。これほどまでの差し迫った苦境にあるのだから、きっと助けてくれる人がいる、という「人道」「人間」というものに対する信頼があるわけです。」)

"And what these sanctions are doing is just knocking a huge hole in that, making them feel that absolutely everybody is against them.

(「ところが国連――国際社会が、そんな彼らに“罰”を与えるという。このショックが想像できますか? 例えば大地震の被災地で多くの死傷者が出て、血を流してうめいている、食糧も医薬品も不足している。でも今にも助けがくるはずだ、今か今かとそれを待ち望んでいる。そこに“あなたがたには罰を与える。さようなら”というメッセージが届く。」)

"And ironically I think it will have absolutely the opposite effect to that which the United States says is intended, and it will drive people towards more extremist measures because they see absolutely no other way out of the situation they're in."

(「アメリカ合衆国が制裁の意図と称している事柄についても、まったくの逆効果でしかありません。人々は、いっそう極端な手段に訴えざるを得なくなる。尋常の手段、常識が通用しないと思い知れば、もはや非常手段に訴えるしかないでしょう。」)

At the moment, Afghans are simply demoralised rather than angry. But that anger may come, especially if the economic situation gets even worse and the Taleban continues to blame the international community.

(アフガン人は、今、もはや憤る気力さえなく、ただただ脱力している。だが、やがて、怒りが生じるだろう。とりわけ、国連制裁によって貧困がいっそう悪化し、タリバン政権も折れずに先頭に立って国際社会を非難しつづけるなら――。)

from Afghan fears over UN sanctions (BBC News)

その結果、例えば、アメリカの建物に対する抗議デモが過激になったとしても当然のことであり、まさにアメリカがたてまえとする意図は逆効果に終わる。北風と太陽の寓話を思い出す。

アメリカとロシア等の「グレートゲーム」――東西冷戦の代理戦争の犠牲になった、なんの罪もない人々。ムジャヒディン(ムジャヒディーン)やタリバン(タリバーン)といった政治にかかわる人々については、当然、光も影もあるでしょうが、一般のアフガン人には、ほとんど選択の余地もない。

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“イスラム原理主義タリバン勢力が支配するアフガニスタンに対し、国連はテロの黒幕とされるラディン氏の引き渡しを求め制裁決議をした”……そんな表面的なマスコミ報道の裏には、武器をじゃんじゃか流し込むアメリカやロシアがいて、戦争のトラウマで笑いも泣きもしなくなってしまった子どもたちがいて、地雷で足を失った人々がいて、今この瞬間にも名ばかりの「難民キャンプ」で毛布もなく凍死してゆく人々がいて、それどころか行き場のない難民なのに国境の手前でストップさせて入国させてくれない冷たいタジキスタンがある。それすらもロシアの命令でやむなくなのかもしれないけれど。

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だが何より、アフガニスタンの人々を、「かわいそうな、助けてあげなければいけない対象」“アフガン難民”“難民救済”と考えた時点で、そう考えさせようとしている時点で、君は大間違いをおかしている。そうじゃない。君と同じように、日々、眠って起きて、ごはんを食べて、夢をみて、小さな喜びをよろこんだり、悩んだり迷ったりしながら生きている主体なんだ。どうこうしてやる対象じゃなく、君と同じ生きる主体なんだ。

「国境のないインターネット」それが我々の新世界でしょう。じゃあアフガニスタンだって「国内」じゃないか。新潟で監禁されてた子、神戸の地震ですべてを失った子についてと同じふうに、同等の重みをもってひしひしと考えなきゃいけないんだ。少なくとも、そういう姿勢、そういう見方が必要なんだ(*)。――それも「犯人」は変質者や不可抗力の地震じゃない。あとは自分で考えてほしい。

(*) ブルキナファソなんて国名すらも知られていない国をあえて選ぶのも、そういうこと。ブルキナ・ファソの女の子も、同じように朝おきるのがつらくて、髪型でおしゃれしたり、学校で友だちとおしゃべりして楽しんでいる……。もちろん違うところもあるけれど、根っこの部分では同じなんだっていう意識を大切にしたい。“妖精”でさえもネ。

なお、この記事には、意図的に極論に近い書き方をしている部分もあります。論点を明確にするため、アメリカやロシアの大国が一方的に悪いみたいに書いてしまいましたが、大国を非難する趣旨じゃなく、とにかく関心をもってもらいたいってこと。島国ローカルのメディアが、ひとことも触れない世界のいろいろなことに。
引用した写真の出典:UNHCR Chief Sadako Ogata's Visit To Afghanistan: AP Photo, Photo Gallery (The Children Of War Organization)

妖精現実内の関連記事アフガニスタンのページ・表紙アフガニスタン:これだけは知ってほしい中国も制裁に賛成の見通し制裁案めぐって国連内に対立(国連安保理について)|縛られた手の祈り制裁決議が成立麻薬問題、正しく認識して:国連


Retaliation in USS Cole Case Looks Left to Bush:コールの件、クリントン政権下ではアフガニスタンへ侵攻しないと示唆。 「GWブッシュに問題をゆだねる」。サミュエル・バーガー国家安全保障担当大統領補佐官いわく 「We must understand as a nation that we are engaged in a wholly new battle against an international terrorist network in dozens of countries」要するに、アメリカは国際テロ(にかかわる諸国)と全面戦争を行わねばならない、というような趣旨。
タジキスタン発>北部アフガニスタンで中規模の地震、M5。タジキスタンでも建物が揺れる。北部アフガニスタンは現在の激戦地。被害未確認。
Special Photo-Reportが更新されました。2001年1月、パキスタン内のアフガン難民の映像です。 Afghan Jalozai Refugee Camp, Pakistan:阪神大震災の数十倍、数百倍の規模で住民が家を失い、 名ばかりの「キャンプ」で毛布もなく凍死者が出ていることを忘れないでください。 "This is the beginning of a major crisis. The situation is getting worse ever day. Inside Afghanistan tens of thousands of Afghans are on the move and most of them are heading toward Pakistan," said Mohammed Dar, emergency coordinator for the United Nations High Commissioner for Refugees in northwestern Pakistan, where most of the refugees are living.
UN temporarily cuts staff in Afghanistan:アフガン安保理制裁、発効を前に国連は再び職員の一時引き上げ予定。 米ロによるごり押し制裁への住民抗議を心配してのことです。制裁決議可決のときにも同じように、 一時引き上げがありましたが、暴動などはなく、すぐ職員が戻っています。 今回も、重大な事態になる可能性は低いと思われます。 ただ、赤十字が3月で引き上げるという別口の話、こちらは支援を必要とする弱者にとって、 かなり厳しい結果になるかもしれません。 オサマは結局、(当面は)アフガニスタンにとどまるようです。 少なくともタリバン側から(アメリカの要求をいれて)国外追放することは、まずないと断言できます。
2001.1.13 タハル県で激戦。北部同盟に対するタジキスタンからの補給路にかかわる戦略地点。 Heavy fighting northeast of Afghanistan 戦況図 2000年12月末の戦況 一部報道によると、図のように、反タリバン側の反攻が広がり、 中部アフガニスタンのバミアン県までが一部、反タリバン側に奪回されたともいう。 一時は「タハル県までとられ、バダフシャン県しか残っていない、95%はタリバン支配下」 という雰囲気だったら、れいの米ロのごり押し制裁決議でマスード軍の志気が高まっているようだ。 ただしタリバン側は、反タリバンの攻撃を退けたと発表している。

2001.01.02 NNIの報道によると、タリバン側は、バミヤン県のヤコラング地方から退却を認めた。 同地方は、現在、反タリバン側勢力の支配下となっている。この情報はAPによっても確認されている。 反タリバン北部同盟の反攻は他の地域でも続いていてタリバン側が押され気味との情報がある。 Afghan Opposition Captures District
2001.01.03 タリバン側も反撃、激しい戦闘続くタジキスタン国境付近の難民が困窮。タジキスタンが入国許可せず食糧不足、赤痢など蔓延。UNHCRが深刻な懸念。
2001.01.05 中国の接近が続く。代表団カブール入り。事業協力やタリバン政権への携帯電話の無償供与など申し出る。北部同盟の押し返しが続いているもよう。バミヤン空港も奪う計画だという。Ousting the govt of Taliban:ロシア、インド、イランの三国がタリバン政府を倒して自分たちに好都合の新政権を作ろうというたくらみがある。
2001.01.10 結局、ヤカウランはタリバンが固めたもよう。ロイターも。しかし北部同盟は否定。

2001.01.27

Uzbek FM meets Taleban officials:ウズベキスタン外相、不公平な「国連制裁」を批判

Uzbekistan does not recognize Taliban as Afghan Govt:とはいえウズベキスタンは、引き続きタリバン政権を承認しないもよう。別記事「Uzbekistan Seeks Pakistan's Help To Locate Its Opponents」では「Uzbekistan's secular government has bitterly criticized Afghanistan's ruling Taliban for giving shelter to members of its Islamic opponents, who have formed the Islamic Movement of Uzbekistan. 」

米ロによる不平等ごり押し制裁撤回のため日本の影響力を発揮して欲しいとパキスタン

Pakistani Islamists seek Japanese help to end Afghan sanctions

ISLAMABAD, Jan 25 (AFP) - Leaders of Pakistani Islamic parties Thursday urged Japan to use its influence to lift United Nations sanctions against the fundamentalist Taliban militia ruling Afghanistan.

In a statement delivered to the Japanese embassy here, they called the sanctions "unjust" and likely to worsen the humanitarian situation in the troubled country.

They said it was unfair to punish the whole nation for the sake of one person -- indicted terrorist Osama bin Laden.

"The delegation expressed its fears about the possible impact of the UN resolution on the Afghan people and asked us to help in eliminating the sanctions," embassy political counsellor Masami Kinefuchi told AFP.

"We are very much concerned about the humanitarian issues in Afghanistan but as a member of the United Nations Japan will abide by its resolution."

The diplomat said he told the delegation that Japan "neither drafted nor co-sponsored" the Security Council resolution imposing sanctions for the Taliban's refusal to hand over bin Laden for trial by the United States.

"We are hoping the problem of Osama bin Laden is resolved. Once it is resolved the sanctions will be lifted," he said.

Japan has provided 400 million dollars in humanitarian aid to Afghanistan over the past 10 years.

"Presently we are offering around 10 million dollars per year for the humanitarian cause in Afghanistan and Japan would like to continue to extend it in future also," he added.

Washington and Moscow, who co-sponsored the sanctions, have stressed the curbs will have no impact on the humanitarian crisis in Afghanistan, where some 500,000 people have been made homeless by drought and war.

Saudi millionaire bin Laden has been indicted in the United States for allegedly masterminding the 1998 bombings of US embassies in Kenya and Tanzania which left more than 220 people dead.

The UN resolution calls for an arms embargo on the Taliban, the closure of its overseas offices, scaling down of its diplomatic missions, a ban on foreign trips by Taliban chiefs and the freezing of bin Laden's assets.

Pakistani Islamist parties, some of whom have close links to the Taliban, have denounced the sanctions as part of a US and Russian conspiracy against Islam.

Some groups have threatened US missions here and vowed to boycott US products. Japan on the other hand is seen as a neutral although highly influential power.

The delegation, led by pro-Taliban Jamiat Ulema-e-Islam party chief Maulana Sami-ul Haq, included leaders of the Jamaat-i-Islami, Sipah-i-Sahaba Pakistan and Tanzeem-i-Akhwan.

The former chief of Pakistan's military intelligence agency, retired General Hameed Gul, was also present.

Similar petitions were also presented to the embassies of the United Arab Emirates and Iran.

The Taliban regime is recognized only by the UAE, Saudi Arabia and Pakistan.

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