趣味Web 小説 2005-08-09

実名と顔写真の公開について・1

コメント欄より引用。

本の著者とか芸能人とか、ペンネームや芸名の人もいますが、本名の人も大勢います。新聞の投書欄だってたいてい実名です。今日サウナの中で久々にアタック25なんてのを見たら、解答者は(たぶん)実名で出てました(ちなみに若い女性)。考えてみれば高校球児だって実名ですな。いくらネットが普及したって、テレビ放送や朝日新聞ほど読まれるWebページはそうそうないでしょう。

子どもの写真とか名前とか住んでいる街といった情報をテレビで公開している人はたくさんいて、全国放送ならそれは100万人以上に伝わってしまいます。「**さんちがたいへんだぁ!」といったテレビ番組では、日常生活にまでカメラが入り込んでしまい、プライバシーなんてどこかへ吹っ飛んでいる。一時期の福原愛さんをめぐる報道も同様でした。学校にも家庭にもテレビカメラが入り込んだのです。

先日の筋肉番付は親子特集で、一般人や芸能人の親子が実名でジャンジャン登場していたわけです。一部の人など住居の様子まで映像に出てきました。そういう番組を1000万人が視聴しています。犯罪者じゃあるまいし、何も好き好んでテレビになんて出る必要はない。それなのに、毎日どこかの大人と子どもがテレビ番組で実名と顔を公開しているのです。

日本のモノ言うネットユーザの多くは、子どもの写真をウェブに公開すると誘拐されると心配します。たしかに、可能性は高まるでしょう。一方、テレビ局は番組に実名+顔出しで人々を登場させる意義と比較して、犯罪誘発のリスクは低いと考えています。そして大半の視聴者は、こうしたテレビ局の判断を(消極的にではあれ)支持しているわけです。

芸能人や有名人だって私たちと同じ人間だ、ということは以前にも書きました。しばしば子どもをテレビに出そうと頑張る親の姿をテレビカメラは追っかけます。多くの場合、ご家庭の様子まで映し出される。夕餉の食卓で親子が交わす会話など、公開する必然性はない。それでも、嬉々として出演する。芸能人なのかどうか曖昧な子どもたちの周りにカメラがあって、100万人以上の視聴者がその一挙一動を眺めるのです。

小中高の後輩に中村かすみさんがいます。中村さんは Kasumin REPORTS で兄や妹の顔が写った写真を公開しているし、地元の祭として成田の祇園祭の写真を紹介してもいます。実家(病院)の様子まで出している。

先日、島田洋八さんの家族群像を追いかけたテレビ番組があって、そこでは奥さんだけじゃなく子どもたちまで出てきたし、島田一家のそこそこ裕福な生活や住居の概観、近所の様子までカメラはとらえていました。

1000人も見るか見ないわかんない趣味の個人ブログで子どもの写真を載せるか載せないか、なんてのは、じつにまったく「どうでもいい」ことだと思う。そんなことを心配するなら、何度もテレビ取材されて顔も名前も近所の様子もテレビで流された中嶋雅生さんとか、島田洋八さん一家とか、もっと他に心配した方がいい事例はたくさんあります。

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